Disclaimer: Chris, you don't really own them, either.

Lost and Found in Wyoming by Dasha K.

Summary: A day at the park.
Rating: PG
Classification: SA
Keywords: I guess you could consider this an MSR, in a way.
Spoilers: William and the Finale.
Disclaimer: Chris, you don't really own them, either.



冬が過ぎて空気が暖かくなると、彼女は１時間以上かけて、Willを町の公園へほとんど毎日連れて行くようになった。
育ち盛りの男の子が遊べる場所は農場にたくさんあったが、彼は草の上で転がりまわったり、歳の近い子供達と砂場でお城を作ったりするのが好きだった。
そしてKathy自身も他の母親たちとベンチに座るのが好きだった。
ワイオミングの農場での生活は孤立してしまうものだ。
Kathyはシャイアン族の町で育ち、農場のいっぱいに開いた空間が大好きだったが、それでも静けさや孤独にはあまり慣れなかった。

運動場で、彼女はWillを走らせた。幼稚園へ行く前くらいの子供たちの中で、彼は丸々太った足で走った。
Kathyは３年以上も母親でありながら、彼を見ることにまだ慣れてはいなかった。
彼女とPhilが何年も欲しがり、望み、祈っても叶わなかった、自分の子供だということが信じられなかった。
時間を止めてしまえれば、と思うほどWillは急速に成長した。
そのため彼女は本当にリラックスして、息子の驚異を楽しむことが出来た。

ベンチに座り、ニードルポイント刺繍をするフリをしたが、実際は４歳の息子が走るところと、その汚れた膝を見つめていた。
Willの髪は、乳児期のストロベリーブロンドが深く真っ赤になった去年よりも、深みを帯びてきていた。
彼の肌はKathyが知るような赤毛の人たちほど白くはなく、その代わり、肌は冬にはわずかにゴールドになり、夏にはブルーグレイの瞳との著しい組み合わせで、深いオリーブ色のように黒くなった。
Kathyは息子の普通とは違う美しさに、誇りを持っていた。

今日は公園が静かだった。
２〜３人の母親が近くのベンチに群がって、着いた時の温かい挨拶以外はピクルスの調理法などを教え合っている。
Kathyは今日の午後を自分のために使った。
この夏は狂ったように農場が忙しい事を考えると、ただ２〜３分でも座って過ごしていられる事を堪能し、３年前にソーシャルワーカーに抱かれてやって来た小さな男の子を見ることを楽しんだ。

Kathyはもうひとり子供を切望した。
農場は子供がたったひとりだけいるような場所ではない。
彼女はいつも子供たちで溢れる家を思い描いた。
多分男の子がふたりと、女の子がふたり。
夏には仕切り戸が絶えずピシャリと閉まり、開いている窓からは笑い声が庭まで届くことを想像していた。
７年前、７年以上の期間妊娠を試みた後、彼女とPhilはデンバーにある不妊専門のクリニックへ行き、彼らが２重に不運なことを知った。
彼はティーンエイジャーの頃の耳下腺炎によって不妊になり、彼女は子宮の形が不恰好だったため、妊娠の見込みが全くないことを知った。

Philと彼女によく似た子供たちで家が溢れかえることは、これから先起こることは決してない事を知ったのだった。

でも、今はリビングルームの床はおもちゃでいっぱいだった。
そして毎晩Kathyは、温かくやわらかい息子の頬におやすみのキスをしたが、それでも彼女は足りず、２度３度と繰り返したかった。

彼らは西のすべての養子縁組機関のリストに登録し、Rolodexesの個人の養子縁組を選考する弁護士を少なくとも１ダースは尋ね歩いた。
彼女とPhilは子供のために中国かグァマラに行こうかと話し合ったが、とにかく高かったし、
田舎のワイオミングでは多分白人でない子供が育つには最適とは言えなかった。
Kathyは挫折を感じ、こぶしを丸めた。
なぜPhilと彼女には難しいのに、街の１０代の女の子は望んでもいない妊娠が出来るんだろう。
一体誰が世界中のすべてのものに子供を与えられるんだろう。

そして年上の男の子が紫のビーチボールをWillに投げ、その後をWillが必死で追い、投げ返そうとするのをのんびり見ていた。
KathyはWillがいつかお兄ちゃんになり、弟か妹に投げ方や取り方を教える日がやってくるのを待ち焦がれていた。

Kathyはニードルポイント刺繍を脇に置いて、ふっとため息をついた。

考え事をしすぎたようだ。
溢れんばかりの笑顔で、いくつもの質問をしてくるすばらしい男の子がいるということを、自分は確信すべきだ。
雨はどこから降ってくるの？
どうして牛はモーと鳴くの？
どうして牛にはつま先があるの？
彼女とPhilは、機関から連絡が来て、健康な９ヶ月の男の子がやって来ることなどと言うことは、ほとんど諦めていた。
そのため、Willが彼らの元へやって来た日は、彼女の人生の中でもっとも幸せな日だった。もしかしたら、結婚式よりも。

しかしその反面、うっすらと恐慌もあった。

自分はいい母親になれるか。
Philはいいパパになるか。
家は赤ちゃんが耐えられるくらい十分に綺麗か。
もしも赤ちゃんが本当は健康じゃなかったら？
もしも本当の母親が彼を取り戻したいと言ったら？

そして手元に抱くと、いったい誰がこんな子を手放すことが出来たのか、と不思議に思った。

まだ歯が生えていない赤ちゃんの笑顔や、丸々としたおなかをつつくとどんなふうにくすくす笑ったかを、自分は忘れてはいない。

Willの両親は東海岸の出身だと機関から聞いた。
母親は３０代で、大学院でアイルランドとドイツの伝統の学位を取ったキャリアウーマンで、Willは彼女のはじめての子供だった。
父親は４０代前半で、彼もまた大学院でオランダとイギリスの血統の学位を取っていた。
深刻な先天的の病気も欠点も、父親側の色盲をのぞけば一切なかった。
精神病の経歴もない。

こんな高学歴を持った、おそらく子供を育てる余裕があるであろう３０代の女性が子供を手放すなど、彼女には考えられなかった。
KathyはWillの母親のような女性は、望まない妊娠をしたとき、普通は堕ろすかシングルマザーになるのだと思っていた。
９ヶ月の間Willを育てておきながら見知らぬ人間へ渡してしまうなど、彼女には想像も出来なかった。
多分父親が既婚者だったか、それを彼女がひとりではどうしようも出来なかったか、彼女が重い病気だったか、それともひとりで子供を育てるほどの経済力がなかったか。
Kathyはその女性について多くのことを考え、そして彼女のことを知りたいと思った。
いつか息子が産みの親のことを聞いてくるだろう。
それでもKathyは、多くは答えてあげられないだろう。

「ママ、みて！」
Willが叫んだ。
Kathyは彼がボールを宙に投げるのを見た。
彼の手からは跳ねてしまったけれど、それでも一度捕まえた努力に彼女は拍手を送った。
毎日彼は成長し、新しいことを学んだ。
新しい言葉、学校の歌、鶏小屋のニワトリのものまねの仕方、それに自分の名前の書き方をキッチンテーブルに書いて見せた。
もうすぐ彼は幼稚園に通い、靴紐を結び、自転車に乗るようになる。
もし瞬きをしてしまったら、Willが大学を卒業して医者になるのを見逃してしまいそうだ。

「ママ、とれたよ！」
彼が言った。そしてまったくその通り、ボールをキャッチしていた。
彼はまたボールを投げた。そしてそれは彼女の対角線上にあるベンチの方へ転がっていった。
それを視線で追うと、Kathyは緑のベンチに、これまで見たこともない男女が手を繋いで座っていることに気が付いた。

町で知らない人を見るのは、そんなにめずらしいことではない。
町にはキャンプやハイキングの出来るすばらしい場所があり、夏になれば全国各地から、遠くの州のライセンスプレートをつけた高そうな車で、多くの人がやって来た。
しかしそのふたりは、普通の旅行客とは何かが違っていた。
彼らは観光者のようなジーンズとＴシャツを着ていたが、どこかぎこちなくベンチに座っているところが、Kathyに彼らがカリフォルニアからのキャンプ客ではないことを告げていた。

Willは走ってボールを取りに行った。
そして男がそれを拾い上げ、彼女の息子に転がした。
彼はほんの少しではあるが自然の笑顔を見せたのに対し、Kathyはとなりの女性が美しい顔にこわばった笑みを浮かべるのを見た。
何かがKathyの中でひっかかったが、まだ結論には辿り着けなかった。
Kathyは刺繍を手に取り、見なれないふたりを見ないように努めた。

しかし、目の隅で、彼女は彼らを見続けていた。
男性がどれほど強く女性の手をつかんでいるのかが見えた。
彼はハンサムで、灰色の筋がまざった短く深い髪だった。
女性の方は男よりもずいぶん小柄で、とにかく美人だ。
空いている方の手は、彼女の赤毛をずっと撫でている。

赤毛。
Kathyの胃が急に傾いた。
Willよりも少し暗い赤毛。

彼女はWillの元へ走り、コウモリのように彼をさらい、家まで連れて帰りたい衝動にかられた。

彼女なわけがないわよね？
どうやって見つけたの？
どうやって知ったの？
機関はすべて匿名だと言っていた。
Willだけが、１８歳になった後で記録を見ることが出来るのだ。
Willの母親や…それに父親なわけがない。
彼女の心が、彼女にいたずらをしていた。

しかし彼女は、男性がまるで行き場のない涙をぬぐうように、女性の頬をやさしく撫でているのを見た。
Kathyは今や隠すことも出来ずまっすぐにふたりを見つめていた。
その女性が、まだ紫のボールを投げたりキャッチしたりしているWillをじっと見つめているのに、気付かずにはいられなかった。
女性のあごの形や、男性の肌の影が、息子によく似ていた。
Kathyは女性が少しの間目を閉じて、そしてため息をつくのを見た。

彼らに権利はないわ、彼女は思った。
彼らにはここへ来て、Willに会う権利なんてない。
彼らは一度Willを手放した。Willは私の息子。
そんなこと、できるわけがない。

彼女はベンチからおり、Willの元へ歩き出した。
「いらっしゃい、sweetie、お家へ帰りましょう」

Willは怒ったように下唇をツンと突き出した。
「あそびたい」
彼が言った。

「帰らなきゃ」
彼女が繰り返した。
「帰りにDairy Queenへ寄りましょう」

彼の目が輝いた。
「Dairy Queen？」

彼の手を取り、彼女は駐車場へ向かった。
彼女はWillの産みの親の方へは振りかえらなかった。

途中Susie Deckerが邪魔をして、もうすぐある教会のピクニックについて話し始めた。
しかしKathyの心はどこかへ行ってしまっていた。
後ろにあの男女がいる。
Kathyの頭はしばらくの間ぐるぐる回り、気が遠くなりそうだった。
彼女はとにかくただここを離れたかった。
Willが顔をしかめて手を離したそうにもじもじした時、彼女は手をつよく握りすぎていたことに気が付いた。
しかしWillを離すわけにはいかなかった。
もし彼らが彼女の住んでいるところを知っていたら？
もし彼らがWillを取り戻そうとしたら？

ようやく、彼女とWillは車へ戻ることができた。
彼女はWillをチャイルドシートに乗せ、エンジンを作動させ、駐車場から出る準備をした。
突然バックミラー越しに、黒のFord Explorerが見えた。
中にはあのふたりが座っている。
その女性は男の肩に頭を預け、全身を強く振るわせながらひどくすすり泣いていた。
男性がやさしく彼女の髪をなで、なにか慰めのことばを彼女の耳に囁いているようだ。

その時何かがKathyの中で壊れた。
そして自分の顔に涙が伝っていることに気が付いた。
Willの母親が犯した、Willを手放してしまったという大罪が、彼女の頭を強く打ち付けた。
こんなすばらしい男の子を、彼女はどうして手放せたの？

体がまるでまったく自分のものではないかのように、彼女は車のエンジンを止め、飛び降りてWillを座席から下ろした。
「なにしてるの、ママ？」
彼が尋ねた。

「ある人のところへ行くのよ」
彼女が言った。

心臓が胸の中でどさっと落ちてしまったようだ。
彼女はWillを抱き上げて、駐車場を横切り、Explorerの方へ連れて行った。
窓の中を見ると、女性がすすり泣いている。
そして男性の頬にも涙が伝っていることに気がついた。
Kathyは震える手を持ち上げて、軽くガラスをたたいた。
ふたりが驚いて顔を見上げたが、Kathyを見てショックを受けたような顔をした。
パワーウィンドウの音と共に窓が開いた。

Kathyは何を言っていいのかわからなかったが、ついに、彼女はうっかり喋ってしまった。
「この子は、あなたたちの子なのね？」

その女性がうなずいて、涙をふき取った。
彼女はすごく美人だわ、とKathyは思った。

「どうしてここへ来たの？」

「ごめんなさい」
ハスキーな声で、その女性が言った。
「ただ一度だけでも、彼に会いたかったの。彼が元気かどうか、知りたかったの。」

Kathyは彼女の目にまた涙がたまっていることに気が付いた。
Willは腕の中で揺れ、ふたりの方へ顔を向けた。
「ねー。お名前なんていうの？」
いつものように愛想良く、彼が尋ねた。

女性は少しの間唇を噛んだ。
「Danaよ。」

男性のほうは目に涙を浮かべて微笑んだ。
「僕はFox」

Willは笑いながら大声で叫んだ。
「Fox？それはにんげんじゃないよ、どうぶつだよ！」

「こんな素敵な人にそんなことを言うのは、失礼でしょう。」
Kathyが言うと、
「いいんですよ」
Foxが遮る。
「慣れてますから」

Kathyはこのふたりに聞きたいことがたくさんあったし、おそらく彼らもKathyに聞きたいことは山ほどあるだろう。
しかしKathyたちはしばらくの間見つめ合っただけだった。

ようやくKathyは正気を取り戻した。
「彼はとっても良い子よ。すごく賢くて、好奇心が強くて。私たち、彼をすごく愛してるわ」

Danaがうなずいたが、彼女の表情はこわばったままだった。
「嬉しいです」
彼女が言った。
「彼が愛されてて、嬉しいわ」

どうして手放せたの、とKathyはまた思った。
どうして彼を手元に置いておけなかったの？
この女性はWillをお腹の中で９ヶ月間支え、彼をこの世に産み出し、母親としてまた９ヶ月育ててきた。
思うに、今ここにいるということは、その時、男性の方も一緒にいたんだろう。
彼らはWillに食事を与えて、オシメを変えてやって、夜に泣き出せば散歩へ連れて行った。
まるまる太った健康な身体で、満面の笑みを浮かべてやって来たとき、Willは明らかに、本当に愛された子供だった。
しかしKathyはここはそんなことを聞くような場所ではないような気がした。

ここでもなく、今でもない。
きっといつの日か、息子が自分で答えを見つけるだろう。

「もし―――」
Kathyは自分が一体何を言おうとしているのかわからなかったが、勝手に口をついて言葉が出て来た。
「もしあなた方が望めば…写真や、最近の出来事なんかを送ったのに。それが簡単に出来るのか、難しいことなのかはわからないけど…でもそうしてほしいのなら、出来るわ。」

女性のまつげが持ちあがって、男性の方は突然泣き出しそうに見えた。
「そうしてくださるんですか？」
Danaが聞いた。

毎日、息子の実親にばったり出会うことが辛いというように、Kathyは肩をすくめた。
「もちろんよ。」

男性がグローブボックスの中に手を入れて、ペンと紙の切れ端を取り出した。
彼はそこに何か走り書いて、彼女に手渡した。
そこにはFox MulderとDana Scullyと書かれてあった。
オレゴンの住所も書いてある。

「ありがとうございます」
Danaがささやくように言った。
「私たちは…あなたの生活を脅かしたり、いろんな意味であなたを怖がらせたりしたくなかったんです。
　でもどうしても彼に会いたかった。たった一度だけでも。
　いつでも彼の夢を見たわ。毎日彼のことを考えて、彼が元気であるように祈ってたんです」

その瞬間、Danaの瞳の中に映る心に付きまとった苦痛を和らげてあげられたら、とKathyは思った。
Danaの顔には明らかに悲嘆がくっきりと浮かび上がっている。
Danaはもう安心して眠れるだろうか、それとも彼女の夢はもっと激しくなるんだろうか。
彼らのように、小さな男の子と一緒にいられない世界に彼を手放してしまうことなど、Kathyには考えられないことだった。

「ありがとう」
Kathyが言った。
「どうして彼を手放さなければならなかったのかはわからないけど、でも私たちはこの子をとても愛してるの」

Danaがほんのすこしだけ微笑んだ。
「私もです。」
彼女が言った。
「彼を愛してくれて、ありがとうございます。」

Foxが彼女の腕に触れた。
「そろそろ行ったほうがいい」
彼の下唇は震えていた。
Willがまさに不機嫌な表情をしようとしているときと、彼のその表情はよく似ていた。

「Willの写真を送ってくださるんですよね？」
Willの産みの母親が聞いた。
彼女の蒼い瞳は、Willのものによく似ていた。
Kathyは何からなのかは分からなかったか耐えられない気持ちを抱えていた。

「もちろんよ。手紙も書くわ」
KathyはWillの方へ向いた。
「DanaとFoxにさよならを言える？」

Willが丸々とした腕を上げた。
「ばいばい、Dana、Fox」
彼はそう言って、手を振った。

DanaとFoxに息子に触れさせてあげられたら、さよならのキスをさせてあげられたら、とKathyは思った。
しかし彼女の中の何かがダメだと言い、何かわがままな感情が息子を自分だけのものにしたかった。
Willはもう彼らのものじゃない。

彼女は後ろを振り返らずに、息子を連れて車の方へ歩き出した。
どうにかWillをシートに乗せてベルトを締めたが、彼女の手はひどく震え始めた。
そのせいで、エンジンをかける鍵を取ることが出来なかった。
ついに、彼女はハンドルに頭を置いて、泣き出した。
どうして泣いているのか、彼女にはまったく理解できなかった。
彼らにしかわからない理由で息子を知らない人へと手放してしまったあのふたりのためかもしれない。
自分をこの世に産み出した本当の人物を決して知ることはない、Willのためかもしれない。
午後に公園で突然現れたWillの産みの親のことを、あまりにも知らなかった自分のためかもしれない。
彼女にはわからなかった。
彼女はただ涙が出なくなるまで泣いて、泣いて、泣き続けた。

後部座席から、Willが言った。
「どうしてないてるの、ママ？」

彼女はハンドルから頭を持ち上げ、ジーンズのポケットから見つけたティッシュで顔を吹いた。
「大丈夫よ、Will。ママたちは時々悲しくなることがあるの」

彼女の息子はまるでこの複雑な出来事すべてを理解しているかのように、後部座席で賢明にうなずいた。

Kathyは車を発進させ、駐車場から出た。
家に帰る途中Dairy Queenでアイスクリームを買い、ほこりまみれの２車線のハイウェイを通っているとき、Willが尋ねた。
「あのおとこのひととおんなのひと、だれなの？」

その質問にどう答えればいいのかわからなかったが、それでも何か言わなければならなかった。
「お友達よ、Will。」

「またあえる？」

Kathyは息子の方を向いて、微笑んだ。
「いつかね」
彼女が言った。
「いつかまた会えるわ」

END