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DISCLAIMER: The characters and situations of the television program
"The X-Files"are the creations and property of Chris Carter, Fox
Broadcasting,
and Ten-Thirteen Productions. No copyright infringement is intended.
TITLE
: The Abridged New Addition
作：Nicole van Dam
訳：tomo
*二人は既に恋人同士という設定です。
*特に指定はないのですが、97年の作品なのでS4くらいのお二人かと思われます。
*最初から最後まで18禁でございます(^^)
メリーランド州 アナポリス
8：00am
目覚まし時計のアラームが、静まりかえったベッドルームの空気をナイフのように切り裂いた。
ダナ・スカリーは窓から入ってくるまぶしい光に何度かまばたきし、シーツから腕だけを出してアラームを切り、ため息を付いて寝返りをうった。
タイマーでラジオがなり出さなければ、もう一度眠ってしまいそうだった。
〈でももう起きるのよ。今日はたくさんやることがたまっているんだから。〉
昨日のうちに終わしてしまおうとがんばったが、土曜の夜はあっという間にふけてしまい、気が付けばもう日曜日の朝になってしまっていた。
自分たちのたまった仕事を終わらせようと決心してそっと起きあがると、シーツの間から2本の腕が伸びて腰に巻き付き、彼女をベッドの中に引き戻した。
「まだ早いよ。」
寝起きのかすれたささやき声の持ち主がスカリーの体に頬ずりし、彼女も優しく微笑んで彼を見つめた。
彼女も本当はまだベッドから出たくなかった。
「モルダー、でももう起きなきゃ。」
スカリーは左手で彼の腕を撫でながらささやいた。
「でも今日は日曜だぞ？」
モルダーはうなじにキスを降らせながら抗議し、柔らかな唇の感触をうなじに感じて身震いしているスカリーをベッドに張り付け、上から見下ろしながら懇願するような表情をした。
「今日は一日ここで過ごそう・・・、“心の日曜日”ってことで・・・。」
スカリーは顔を上げて優しくキスした。
モルダーはそのまま彼女の唇を離さずに舌で割り、静かなキスは瞬く間に燃えるような熱いキスに変わって二人の舌はお互いの口の中でいたずらげに動き、自分のテリトリーを主張するように激しくからみ合った。
彼はスカリーの小さな背中を抱きしめてもっと深く占領しようと口を開けさせた。
スカリーはキスしたままクスクス笑い、そっと唇を離してモルダーのあごにキスし、ゆっくりと顔のラインから耳へ唇をすべらせて甘く耳たぶを噛み、からかうように周りに舌をはわせた。
モルダーはうめき声を上げて息を吐き、きつく彼女の体を抱きしめて腰を強く押しつけて存在をアピールした。
スカリーは甘くため息を付いてくわえていた耳を離し、優しく唇にキスしながらささやいた。
「そうしたいけど、モルダー・・・、もう起きるわ。」
モルダーはうめき声を上げて枕に頭をドサッと投げ出した。
「あなたもよ。」
「どうして？」
彼はまるでサッカーに誘われなくてすねてしまった男の子のような顔をしてスカリーを見つめた。
「たくさん書類がたまってるのよ、手伝ってくれないと。」
スカリーはベッドから降り、シーツの中と違って寒い部屋の空気に身震いしながらクローゼットを開け、モルダーの服が入った引き出しの中からシャツを出した。
「シャワーを浴びてくるわ。出てくるまでに起きてね。」
「洗ってあげようか？」
彼女が振り向くとモルダーはニヤっと笑った。
「そんなことしたら仕事を始められなくなるでしょう？」
「だからいいんだ。」
スカリーは眉を上げてニヤニヤ笑う彼を無視してバスルームへ向かった。
「ちゃんと起きるのよ！」
ドアが閉まるとモルダーはベッドにドサッと体を投げ出し、朝日のまぶしさに手で顔を覆った。
********************************
スカリーは顔を微笑えませたまま熱いシャワーを浴びた。
二人がお互いの気持ちを打ち明けて新しい関係を結んでから、もう三ヶ月がたとうとしていて毎日が喜びで満たされていた。
二人は公の前では行動に細心の注意を払い、決して人前でキスしたり手をつないだりしないようにしていた。
もし誰かに見られたら、または見つかってしまったら、パートナーを引き裂かれることになってしまう。
しかしこうして二人の時間を過ごせるのだったら、どんな努力もいとわなかった。
二人はこうした関係になる以前もお互いを支え合い、普通の夫婦以上に愛し合って支え合ってきたのだ。
そして今、もう二人は誰から見ても結婚したカップルのように見え、愛し合い、もちろん夫婦ゲンカのようなケンカもした。
もう彼ら二人にとってお互いのない生活は想像することさえできないほどで、誰にも邪魔されたくなかった。
一瞬冷たい風がバスルームを吹き抜けて驚いたが、すぐに良く知る二本の腕が体を包み込んだ。
スカリーはうなじに優しいキスを感じ、腕の中に包まれながら目をつぶってため息をこぼした。
「心配ないよ、スカリー。」
スカリーは一瞬驚いて目を開けたが、微笑んで静かにうなずいた。
「ええ、そうね。」
モルダーはいつも彼女が考えていることを読みあてることができていて、それは一緒に時間を過ごすようになってもまだスカリーにとって驚いてしまうことだった。
二人は事件の時も、オフィスにいるときも周りに気付かれずうまくやっていた。
仕事の時は仕事の時と割り切らなければあっという間に命に関わる危険に陥ってしまう。
出張の時は本当は同室の部屋に泊まりたかったが、監視されているかもしれないため、なるべく続き部屋を取るようにしていた。
モルダーの手が肩から腕にすべり、スカリーの口から小さなため息が漏れるとクスッと微笑み、腰をつかんで引き寄せて自分の体に密着させた。
首筋にそってキスを落とされるとスカリーは目を閉じて頭を彼にもたれさせ、腕を彼の首筋にまわした。
モルダーはキスを続け、首筋を上がって彼女のあごのラインにキスを降らせた。
シャワーにかき消されるような小さなあえぎ声がスカリーの口からあがり、キスしていたモルダーの唇に振動のように感じられて彼は首筋にしたたる水滴をぬぐい去るように舌をはわせ、耳をそっと甘噛みした。
スカリーは振り向いてモルダーの唇にキスした。
モルダーは口を開けて彼女の舌を自分の中に引きずり込ませて激しく絡み合わせた。
もうお互いの味は知っているはずなのに、いつもキスするたびに新しい場所と、新しい喜びを発見していた。
突然モルダーが唇を離し、スカリーは驚いて目を開けた。
「仕事があるんだろ？」
モルダーがニヤッと笑って言った。
「ひどいわ、モルダー。」
スカリーは大きなため息を付いた。
*********************************
朝食を済ませると、二人はすぐにオフィスから持ち帰ったペーパー・ワークにとりかかった。
スカリーのリビングは二人が座っているカウチ以外、テーブルの上も床の上も大量の書類で埋め尽くされていた。
スカリーがメガネを上げながら彼を見た。
「モルダー、ひまわりの種の殻を散らかさないでって言ってるでしょう？」
「何が？」
モルダーは書類を手に持ったまま、メガネ越しに上目遣いになって彼女を見つめた。
「ほら見て、ここ。」
スカリーは手を振って彼を招き寄せ、カウチの端を指差した。
だがモルダーは彼女が指差した場所には目もくれずに、彼女の細いあごや首筋のライン・・・ボタンの開いたブラウスの襟元から見える胸の谷間に目を奪われていた。
「どう言い訳するつもり？」
しかし彼はスカリーの言葉が聞こえておらず、彼女の首のつけねに顔をすり寄せて甘い香りを吸い込んだ。
「モルダー・・・。」
モルダーは顔を更にすり寄せながら顔を上げ、耳の後ろの敏感な部分にキスしてそっと歯を立てた。
「ずるいわ・・・。」
スカリーは小さなあえぎ声を上げて目をつぶり、頭をのけぞらせ、彼はそっと彼女の体をカウチの端に押し倒して脚の間に体を割り込ませた。
持っていたファイルを床にすべり落とし、更に首筋を攻められるとスカリーの唇からすすり泣きにも似た声がもれ、
彼の腰をぎゅっとつかんだ。
「ずるいわ、モルダー・・・。」
モルダーの唇がやっと彼女の唇まではい上がるとスカリーは顔を上げて激しくキスし、彼の舌に自分の舌を負けないほど激しく絡み合わせた。
彼は両手を彼女の顔の横に置いて、親指で優しく頬を撫でながら更に深くキスした。
部屋の空気が二人の息づかいと深まるキスの音で甘く包まれそうなとき、突然ドアをノックする音が響いた。
「放っとこう。」
モルダーが首筋にキスを降らせながらささやいた。
スカリーもうなずいて彼のシャツの裾から手を入れ、熱くなった素肌に指をはわせてジーンズの中に手を忍ばせた。
突然スカリーは眉を上げて手を引っ込めた。
「下着を着てないの？」
モルダーはニヤニヤ笑って、大きく上下する彼女の胸を見下ろしながらささやいた。
「こうなるって分かってたからね。」
モルダーはそう言って胸の間に顔をうずめ、ブラウスの間からのぞく素肌に舌をはわせ、所々に甘く歯を立てていった。
「あなたは情熱家だものね、モルダー。」
スカリーはフフッと笑って彼の腰を自分に引き寄せ、固くなった部分の感触と、布地を通して伝わる彼自身の熱を味わった。
モルダーは突然の柔らかな感触にうめき声を上げ、強く押しつけたまま腰をまわした。
彼女はクリームのようになめらかな首筋をさらしてのけぞり、モルダーはすかさず甘い香りを放つその部分にキスを降らせた。
「君だってそうだよ、スカリー・・・。」
モルダーもクスッと笑って耳元でささやいた。
ドアが再びノックされた。
「もう・・・、追い払って。」
スカリーは彼のシャツのボタンをはずして脱がせ、裸の胸に手をはわせながらささやいた。
「帰るさ。」
モルダーは微笑みながら彼女のブラウスのボタンをはずしだした。
「僕たちが取り込み中だって声を聞けばね。」
スカリーも潤んだ瞳で微笑み返し、彼のジーンズのジッパーを下ろした。
「“あなた”の声よ。」
スカリーはジーンズの中から熱い昂まり出して手で包み込んだ。
モルダーは柔らかな手の感触を目をつぶって味わい、うめき声をもらしながら無意識のうちに腰を突き上げ、彼女はゆっくり手を上下に動かしてはじらすように止め、またゆっくり動かし出した。
「スカリー・・・。」
モルダーは息を乱しながら腰を動かし続けた。
「助けてくれ・・・。」
「やめてほしいの？」
スカリーはいたずらっぽく微笑んで手の動きを止めた。
モルダーは潤んだ瞳で彼女を見下ろし、彼女の手を握って脈打つ自分を握らせて更に強く押しつけた。
「だめだ・・・。」
スカリーはクスッと笑って手を離し、モルダーの胸を押して彼を横にならせた。
彼は何をされるのかが瞬時に分かり、顔を輝かせながらカウチの端に頭を乗せて横になった。
スカリーは前にかがんで羽のようなキスを胸から徐々に下ろし、体中を手のひらで優しく愛撫していった。そしてとうとうジーンズの所までキスが下りるとモルダーは腰を上げ、彼女がジーンズを脱がせやすいようにした。
モルダーは彼女の頭が脚の間に跳ね上がった部分へ近づいてくると、ゴクリとのどを鳴らして彼女の唇を見守った。
スカリーが彼の先端の形に合わせて舌を巻き付けるようにして口の中へ含むと、彼の腰が一瞬跳ね上がった。
さらにスカリーは両手で根元を握りしめ、彼の全てを呑みこもうと頭を下げた。
モルダーは彼女の動きに合わせてうめき声を上げるしかなかった。
彼の膝は力が入ってピンと張り、かすれたあえぎ声を絶え間なくあげ続けながら腰を突き上げ、スカリーののどに届くほど深く自身を突き上げ続けた。
スカリーの頭が上下に動くたびに舌が彼の先端部分をくすぐり、カウチの端に頭をこすりつけながらのけぞった。
モルダーは荒い息を吐きながら手を伸ばしてスカリーの顔を包もうとした。しかし彼女は手で払って顔を上げて先端を舌で上下になめ上げ、甘く歯を立てた。
「スカリー・・・、ああ・・・。」
モルダーは息を切らせてかすれた声で訴えた。
スカリーはまた頭を下げ、より強く吸いながら舌でなめ続けた。
「スカリー・・・、スカリー・・・、死んでしまうよ・・・。」
スカリーはモルダーの口から繰り返される言葉に微笑み、さらに続けると声はそれにつれて大きくなっていった。彼は絶頂にかなり近づいているようだった。
「スカリー・・・、god、もう・・・。」
スカリーは握っていた手に力を込め、更に激しく頭を振って彼を絶頂に達するように攻め立てた。息切れするように呼吸が速くなり、モルダーの腰が彼女の動きとシンクロするように動いてその度に唇からあえぎ声が漏れた。
「ダナ・・・ああ、ダナ・・・！」
モルダーは強く頭をカウチの端にこすりつけながら腰の動きをさらに早め、スカリーも手に力を込めて激しく頭を振ると、突然彼は全身を固くしてのけぞった。
「ダナ・・・！もうだめだ！もう・・・！」
玄関のドアがノックされ、女性の声が響いた。
「ダナ？」
スカリーは目を開いて凍りついたように動きを止めた。
モルダーは顔を上げ、涙目で彼女を見つめた。
「どうしたんだ？」
モルダーは心配と、ほとんどは絶頂に達する直前で止められた苦しみが声に表れていた。
「母よ。」
「何だって？」
モルダーには信じられなかった。
「ダナ、どうしたの？」
ドアの向こうからマーガレット・スカリーの声が聞こえてきた。
スカリーはがっかりしたように大きなため息をついて肩を落とした。
「何てこと・・・、信じられない。」
スカリーはため息と共にうつむいて手で顔を覆い、カウチから立ち上がってモルダーに振り返った。
「本当に、本当に悪いわね、モルダー。続きは後でね、約束するわ。」
モルダーもため息を付いて目をつぶった。
「史上最悪のタイミングだよ。」
スカリーは同情的なまなざしを送ってクスッと笑い、ブラウスのボタンをとめながらドアへ向かった。
「モルダー、ドアを開けるからジーンズをはいて。」
モルダーは床に落ちているジーンズを急いで拾って履いたがジッパーが閉まらず、うめき声をあげながら飛び跳ねてなんとか上げ、急いでシャツのボタンをとめながらカウチに座り、ファイルを膝の上に広げて盛り上がった部分を隠した。そしてスカリーの方に振り返り、ドアを開けてもOKだという合図をした。
スカリーはため息をついてから笑顔でドアを開けた。
「ママ！来てくれて嬉しいわ！」
マーガレットは眉をひそめ、部屋の様子をうかがいながら入ってきた。
「ダナ、大丈夫なの？誰かが苦しんでるような声がしてたわよ。」
〈“苦しんでる”？冗談だろう！？その声は僕がもう少しで・・・。〉
モルダーは心臓をドキドキいわせながら考えた。
「あら、まあフォックス！あの声はあなただったの？大丈夫？」
モルダーはゴクッとのどを動かして、チラッとスカリーに視線を送った。
「え・・・あ、はい、大丈夫です。た、ただテーブルに足の小指をぶつけてしまって・・・。」
モルダーはおどおどしながらはにかんで答えた。
「もう痛くて痛くて・・・。」
「そ、それでママ、今日はどうしたの？」
マーガレットは視線を娘に移した。
「今日は一緒にブランチを食べに行く約束でしょう？」
「朝食はもう済ませました。」
横からモルダーが口を挟んだ。
ダナはじろっとモルダーをにらみ、困ったように母親に顔を向けた。
「ごめんなさい、ママ・・・。すっかり忘れてて・・・。」
「いいわよ、じゃあランチを食べに行きましょう。フォックスも一緒にどう？」
マーガレットはカウチに座ったままのモルダーに向かって言った。
「そうね、私もそう考えてたのよ。モルダー、いいでしょう？」
ダナは笑って言ったが、モルダーは激しく咳き込んだ。
「あ、はい、もちろん行きます。」
モルダーはいたずらっぽいまなざしをチラッとダナに送った。
マーガレットは二人の態度にピンときて、どうやら自分が二人の邪魔をしたことに何となく気が付いた。
そしてそう考えると同時に幸せな気分になり、暖かな気持ちが心に広がっていくのを感じた。
〈テーブルに足をぶつけたというのは下手な嘘ね。廊下まで聞こえていたあの声は痛みのせいではなく、きっと・・・。〉
マーガレットは二人がまなざしを交わし合うのを見て微笑んだ。
「よかったわ。ダナ、ちょっとトイレを借りるわね。」
二人はマーガレットがバスルームに行く間ずっと微笑んで見送ったが、扉が閉まるとモルダーはガバッと立ち上がってスカリーを抱きしめ、激しくキスしながらまだ鎮まってない腰を押しつけた。
「いっそ殺してくれ。」
モルダーが首筋にキスを落としながらつぶやいた。
「何か別のことを考えて、気分を変えたら？」
スカリーはいたずらっぽく微笑みながら答えた。
モルダーは彼女の耳に熱い息を吹きかけながらうめいた。
「君がそばにいる限り、そんなことは無理だよ。」
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マーガレットはバスルームを出ると向かいのベッドルームのドアをそっと開け、中を覗いてみた。
部屋は期待したとおりの光景が広がっていて、思わずマーガレットは微笑んだ。
ベッドは今起きたばかりのように乱れ、そのそばにはネクタイやスーツ、それにボクサーショーツが脱ぎ散らかしてあった。
マーガレットが音を立てないようにドアを閉め、柱の影から抜けてリビングに現れると、それまで明らかに抱き合っていた二人が瞬時に体を離して笑顔を向けた。
「考えたんだけど、ダナ。今日は二人とも仕事が忙しそうだから、ランチはまた今度にしましょう。」
スカリーはチラッとモルダーに視線を送った。
「いいの？ママ、私たちは構わないのよ。」
「気にしないで、それより仲良く仕事を片づけてね。フォックスもまたね。」
マーガレットは微笑みながら娘を優しく抱きしめ、モルダーにも微笑みかけた。
マーガレットが挨拶をしてドアを閉めるとスカリーはカウチのアームに腰掛けているモルダーにいたずらっぽいまなざしを送りながら微笑んだ。
モルダーもメガネ越しに熱いまなざしを送り、立ち上がって心臓の鼓動を早めながら彼女に近づいてきた。
スカリーはメガネをかけたままの彼がこんなに情熱を露わにした、セクシーな表情をするのを見たのは初めてだった。
モルダーは彼女のお尻に手を置き、キスしながら上に持ち上げるように抱き上げた。
スカリーは体が急に宙に浮いたことに一瞬驚いたが、クスクス笑いながら両足を彼の腰に巻き付けてキスし、両手で彼の顔を包み込みながら侵入してくる彼の舌と絡め合った。
彼は寄りかかれる壁を探して彼女を抱えたまま歩き求め、入り口のドアにドシンと音を立ててぶつかった。
モルダーはぶつかった衝撃以上に音が大きかったことに眉をひそめたが、片手でドアの鍵をしっかりかけて安心したようにまたキスに夢中になろうとしたのだが・・・。
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ドシンという音と鍵がカチッと締まる音を聞いたのはこの二人だけではなかった。
聞き耳を立てていたわけではなく、ほんの2、3秒ドアを背にして腕時計を見ていただけだったのだが・・・
。
マーガレット・スカリーは微笑み、10時から礼拝の始まる教会に向かって歩き出した。
神にこの幸せを感謝するために。
人の気配に気付いてドアののぞき穴から確認すると、モルダーは頭を下げてスカリーの首筋にキスを落としながらささやいた。
「聞かれたみたいだ。」
「ママに？後できっと殺されるわ。」
モルダーは笑いながら頭を上げた。
「誰だろうともう邪魔させるもんか。」
「それなら向こうへ行きましょう、Agent Mulder。」
モルダーは一秒も待てないようにスカリーを抱え上げ、カウチにそっと押し倒した。
「モルダー・・・、ちゃんとベッドルームに連れて行ってくれないとここで襲うわよ。」
スカリーは彼の唇に息がかかるほどのそばでささやいた。
「襲ってくれよ。」
モルダーはニヤニヤ笑いながらシャツを脱ごうとボタンに手をかけた。
「私にさせて。」
彼は少し後ろに下がり、スカリーの手が襟の部分のボタンをはずすのを見つめた。
しかしその瞬間彼女はシャツを思い切り引っ張り、すべてのボタンが勢いよくカーペットの上に飛んだ。
「落ち着いてくれ、Agent Scully！ボタンが全部吹っ飛んだよ！」
モルダーは笑い出した。
「最高の脱がせ方だな。」
モルダーはそう言うとすぐに彼女を押し倒し、胸の間に顔をうずめながらキスを降らせ、スカリーは彼の髪に指をすべらせながら頭をのけぞらせた。
「かまわないでしょ、あなたのシャツだもの。」
「悪い子だな、スカリー！」
モルダーは顔を上げてニヤッと笑った。
「悪い子にはお仕置きするぞ。」
「何をする気？」
スカリーは誘惑するように微笑んで立ち上がり、ベッドルームに向かって少しずつ後ずさった。
「ベッドルームで僕の名前を叫び続けるんだ。大きな声でね。」
モルダーも少しずつ前へ進みながら、低くかすれた声でささやいた。
スカリーが微笑んで彼の顔を手で包み込み、そっと背伸びして唇を近づけると、彼はうなり声を上げて唇をむさぼりお尻に手を回して自分の腰に押しつけた。
「もう待てないよスカリー、もうだめだ、欲しいよ・・・。」
モルダーは指に力を込めながらささやきかけ、スカリーも彼の表情を見て微笑みながらささやき返した。
「私もよ、モルダー・・・、私も・・・。」
モルダーはクスッと笑ってかがみ込み、すくいあげるようにスカリーを抱き上げてあと数メートル先まで近づいていたベッドへ運び、自分も彼女の横にひざまずきながら再び深いキスを続けた。
もうこれ以上時間を無駄遣いする気などなかった。
手はお互いの体中を探り合い、モルダーは終わりなどないように彼女の胸、おなか、そしてジーンズとの境目に手をすべらせて愛撫しながら唇、あごのライン、そしてやわらかな耳たぶにキスして甘く歯を立て舌をはわせた。
敏感な部分を攻められ、スカリーは思わずあえぎ声を上げて背中をのけぞらせた。
スカリーは自分があふれるほど濡れてジーンズをはいているのが辛くなり、脱ぎたいと知らせるように腰を上げた。
モルダーは手で腰を持って上げてジーンズを引き下ろし、一緒に下着も脱がせた。そして彼女の背中に手を回し、ブラもはずして露わになった胸に唇を近づけた。
「モルダー・・・。」
スカリーの手は彼の後頭部の髪を逆立てながら指をすべらせて、ため息をつきながら頭をのけぞらせた。モルダーの舌の動きに合わせたようにあえぎ声を上げ続け、今彼女の神経はすべて彼の舌や指に触れられる感触に集中していた。
彼は絶え間なく舌をはわせて胸の先端を、なめらかな肌を味わいながらより下へ下へと唇をおろしていった。
舌が彼女の最も敏感な部分が隠されている部分まで下りて探り始めると、スカリーの息が一段と乱れると同時にすすり泣くような声が漏れ始めた。
突然熱い息が敏感な部分にかかり、スカリーは飛び上がるほど驚いて目を開けた。
モルダーは舌で敏感な部分を探りながら欲望に飢えた目つきで彼女を見上げて反応を見つめ、彼女の敏感になっている部分の周りだけをゆっくりなめ回してわざとその場所には触れないようにしてじらしていた。
スカリーはまた目をつぶり、背中を大きくのけぞらせて腰を揺らし、甘いため息と共にすすりなくようなあえぎ声を上げた。
彼の舌が一番感じる敏感な部分をサッとかすめるようになめあげたとき、スカリーはひときわ大きなあえぎ声を上げた。
そして指が花びらの中へゆっくり差し込まれると、舌とは違うその感触に悦びの声を上げて、もっととせがむように声を上げ続けた。2本目の指が濡れた蜜の中に入り、ゆっくり呼吸に合わせて動き出した。
「ああ・・・！モルダー・・・！」
彼の舌はもう周りではなく敏感な部分をなめまわしていて、スカリーはあまりの強い快感に息をのみ、瞬間的に叫び声のようなあえぎ声を上げ続けた。モルダーは繰り返し繰り返しなめあげ、固くした舌と唇で敏感な部分をはじくようにして快感を送り続けてあえぎ声をますます淫らに変えていった。
スカリーの腰は自然に大きく揺れ、快感の波が大きくうねり高くなっていくのをはっきりと感じていた。
「ああ・・・！モルダー・・・！モルダー・・・！」
彼女はあえぎ声を上げながら汗ばんだ彼の顔を手で包み、自分が絶頂に近づいていることを伝えようとした。
だが彼は蜜をなめ続けて彼女の快感をぎりぎりまで高めて追い込むと、急に唇を離して指の動きも止めた。
スカリーは絶頂の縁から急に引き戻されたショックで目を開き、胸を激しく上下させながら苦しそうな表情で彼を見下ろした。
モルダーはいくら彼女が苦しそうな表情をしても、本当はこうしてじらされることが好きだと言うことを知っていた。
モルダーは勝ち誇ったようにニヤッと笑ってまた頭を下げて指を動かし、その指の周りに舌をはわせて腫れあがった敏感な部分をさらにいじめだした。
そして親指でその部分をそっと撫でると彼女の唇からほとんど叫び声のような大きなあえぎ声が上がり、また絶頂に達する直前に動きを止め、また少し落ち着くと指と同時に舌を動かし絶頂の端ぎりぎりまで何度も追いつめた。
「モルダー・・・、モルダー・・・、殺すつもり・・・？」
モルダーは意地悪そうに微笑んで見せた。
口ではそう言っていても、本当はそうしてもらいたがっていることをこれまでの経験で良く知っていた。
彼はまた急に動きを止めて無慈悲なほど絶頂から引き戻した後、ついに彼は唇で敏感な部分をはさみこみ、吸い付きながら舌ではじくようになめはじめた。
「ああ！モルダー・・・！ああ・・ああ・・・モルダー！」
指も舌に合わせて動き出し、さらに強く唇で吸い上げながら舌ではじいた。
スカリーの中では狂いそうなほどの悦びが駆けめぐり、そっと歯を立てられた瞬間に快感が電流のように体中に駆け抜け、耐えられなくなって叫び声を上げた。
彼女はまた絶頂の縁ぎりぎりの場所まで来ていた。そして後もう少しで絶頂の波にのまれようとしていた。
〈もうがまんできない！〉
絶頂の崖から飛び降りて波にのまれてしまいたかった。モルダーもそれをわかったように今度は途中で止めずに舌で愛撫し続けた。
彼女の腰は指の動きに合わせてうねるように動き、手でしっかりモルダーの頭を抱え込んでやめないようせがみ続けた。
「モルダー！ああ・・お願い・・・お願いモルダー！お願い！」
モルダーは唇ではさんでいた部分に歯を立て、さらに激しく舌を動かした。
「モルダー！ああ、モルダー！！」
ついにスカリーは永遠に続くようだった甘い拷問から解き放たれて、彼の名前を叫びながら絶頂の大きな波にすくいあげられた。
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彼の指をぎゅっと締め付けている感触を脚の間に感じてゆっくり目を開けた。
そっとモルダーは指を抜いて、深く、ゆっくりと彼女の唇にキスした。
まだ息が乱れている彼の唇から自分の味がして、スカリーはそっとぬぐい去るようにキスを返した。唇を離すと二人の息は乱れて熱い息がお互いの頬にかかった。
「お仕置きするって言ったろ？」
モルダーがスカリーを見下ろすと、彼女はチラッと彼の脚の間にそそり立つ物を見た。
「私に？それとも自分に？」
スカリーはクスクス笑いながら彼にキスした。
「次のラウンドの準備はいいかい？」
スカリーは一瞬息を止め、ゆっくりと起きあがったモルダーを見つめて魅惑的に微笑み、昂まりに視線を走らせ彼の瞳に戻った。
モルダーの瞳はこらえきれないほどの欲望が暗く光り、スカリーは彼の瞳に映る自分の瞳にも、同じ光が放たれていることに気が付いた。
スカリーは手を伸ばして彼の昂まりを包み込んだ。
モルダーは低いうめき声を上げ、まだ自分自身が走り出さないように呼吸をコントロールしようとして大きく息を吸った。
彼女は手で包み込んだまま起きあがり、熱い息を耳に吹きかけた。
熱い息の衝撃が耳から体中に走り、彼は鳥肌が立つように震え昂まりが強く跳ね上がった。
彼の耳に舌をはわせ、そっと甘いため息をつきながら彼女がささやいた。
「今度はあなたの番よ、モルダー・・・、今度はあなたが私の名前を叫ぶ番よ。」
スカリーの瞳は濃いブルーに変わっていた。
彼女の手はじっとしたまま動かず、二人の心臓の鼓動だけが激しく動いて次の動きを待っていた。
待ちきれなくなったモルダーは彼女の唇をむさぼるように奪い取り、激しく舌を絡ませながら口の中の全ての部分を占領するように深くキスをし、スカリーが包んでいた手を握りしめると口の中でうめき、大きく息を吐いた。
彼女が手を優しくゆっくりと、そして強く上下に動かし始めると腰が無意識に前後に動き出し、熱い息と共に低くうめき声を上げ、彼女を強く抱きしめながら指で濡れた中心を探り、花びらを慎重にめくり始めた。
スカリーは繊細に動く指の感触にあえぎ声を上げて腰をくねらせた。そしてキスしていた唇を離してのけぞりながらあえぎ続けた。
「ああ・・・、ああ・・・。」
「ダナ・・・。」
スカリーはとうとう手を離すと彼に体重をかけてベッドに押し倒し、彼にまたがって熱い彼自身が自分にあたるのを感じながら、ゆっくり腰を沈めた。
二人は目を閉じて大きく息をはき、お互いの感触に同時にあえぎ声を上げ、モルダーは手でしっかりと彼女の腰をつかんで彼女の体を支えた。
スカリーが目を開けると欲望をむき出しにした彼の強いまなざしと絡み合い、微笑みながら前にかがんで彼の額にキスした。
「ダナ・・・、こんなことして逮捕されないかい・・・？」
モルダーはそうささやきながら彼女の腰を持ち上げ自分の上に落として貫き、さらに腰をまわして彼女に叫び声をあげさせた。
「やったわね・・・モルダー、手錠するわよ。」
モルダーは意地悪そうにニヤッと笑って手を離し、スカリーの顔を手で包み込んで音を立ててキスした。
「それは次にしよう、今はこうしていたいんだ・・・。」
そう言うと汗ばんだ手を下ろして彼女の胸を両手で包み、柔らかさを味わうようにもみはじめた。
スカリーは目を閉じて起きあがり、腰を上下に動かしながら彼自身の熱と衝撃と、指で胸の先端をつままれた快感にあえぎ声をあげて後ろにのけぞった。
「ああ・・・モルダー・・・！」
「スカリー・・・god・・・！」
二人の熱い息づかいはあっという間に早くなり、モルダーは手を離して彼女の腰を支え、我慢できないように下から突き上げだした。
スカリーは目をつぶり、振り落とされそうなほど強く突き上げられるたびに彼女の敏感が彼の腰にあたり、上がってくる快感の波に大きなあえぎ声を上げながら耐えて彼の顔中にキスを降らせた。
「モルダー・・・！モルダー・・・！」
モルダーは狂おしいほどの彼女のあえぎ声で体中がしびれ、突き上げる速度はもはや空に打ち上げられるロケットのように激しく強く、もう自分の忍耐の限界まで近づいたことを悟った。
彼は突然汗で濡れた体を起こしてスカリーを押し倒し、彼女の脚を自分の腰に巻き付けるようにして上げ、熱く溶けた彼女の中心めがけて一気に腰を沈めた。歯を食いしばって目をぎゅっと閉じ、うめき声を上げながらできる限りスカリーの奥深くに自分を埋め込もうと腰を打ち付けた。
熱く溶けるほど濡れた彼女に全て包み込まれ、モルダーは気が狂いそうな快感で目を充血させ、首筋やあごの先から汗を滴らせながらもっと激しく腰を打ち付け始めた。
スカリーの表情は純粋なエクスタシーで官能的に輝き、表現できないほどの悦びに襲われていることを、背中に食い込んだ指先と声で伝えようとしていた。
モルダーはさらに彼女のあえぎ声を大きくするためにわざと全て引き抜き、うめき声を上げながらまた全てを一気に沈め込んで再び動き出した。
スカリーは汗ですべる彼の肩にしがみつくように爪を立て、今の愛され方がどれほどいいかを何とか伝えようと声を上げ続けた。
彼は頭を下げてスカリーの唇に激しくキスし、こめかみから流れる彼女の汗を舌でなめとりながら狂ったように腰を打ち付けた。
モルダーはもう自分が耐えられないほど近いことが分かり、彼女のうなじに顔をうずめてうめき声を上げ続けた。
「ダナ・・・！god、ダナ・・・！」
「モルダー・・・！・・・モルダー！！」
オーガズムの大きな波がスカリーをすくい上げ、彼女はモルダーの名を叫ぶと同時に包んでいた彼自身をぎゅっと締め付け、彼をオーガズムの頂点に導いた。
二人の体は燃えるように熱く、どん欲なほどのお互いへの欲望で激しく震えながら抱きしめ合い完全に一つになっていた。
モルダーは目をつぶって先に達した彼女から送られる波に耐えて歯を食いしばり、もっとオーガズムを求めるように腰を打ち付け続けた。
「ダナ・・！oh god・・！ダナ・・god！ダナ・・・！！」
モルダーは最後に彼女の心臓まで届きそうなほど強く深く打ち付け、一気に全てを解放して彼女の上に崩れ落ちた。
汗で体も髪もぐっしょり濡れ、信じられないほどのスピードで心臓が鼓動し息をするたびに大きく肩が上下した。
スカリーは優しく彼の髪を撫で、そっと目を閉じた。
「ああ・・・ダナ・・・、まるで天国が見えるようだったよ。」
モルダーが彼女の横に寝そべりながらささやいた。
「そうね、何度も“god”って言ってたわよ。天国で神を見たのね。」
スカリーはクスクス笑った。
モルダーは彼女にかがみ込み、優しく、長いキスをした。
「愛してるわ。」
モルダーは美しい彼女の瞳を見つめながらささやき返した。
「僕もだよ・・・、愛してる。」
スカリーは微笑んで彼の鼻先にキスした。
「今日はずっと手錠して過ごそう。手錠の半径以上離れないように。」
スカリーが眉を上げた。
「書類を書く時どうするの？、今日はたくさんたまったペーパー・ワークを片づけるのよ。」
「ペーパー・ワークって？」
End
残暑お見舞い申し上げます。
暑い夏にはHOTなficで対抗かな～（笑）と思いまして。
パワフルにラブラブなお二人で暑気払いしてくださいませ(*^^*)
tomo
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