DISCLAIMER: The characters and situations of the television program 
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TITLE : Fumbling Towards Ecstasy

作：Jenna Tooms　　訳:tomo

9　-　Hold On

“僕の愛
　僕の親友
　僕はどんなことでもするよ”


1.

僕たちはそれから3日間服を着ずにすごした。


2.

もう夜も遅い。
眠った方がいいと分かっているが、そのままスカリーが眠っている様子を見つめ続けた。
唇をうっすっらひらいて、何か夢を見てるように、瞼の下で目が少し動いている。
背中を僕に向けて、枕の下に腕を置いて、シーツを胸までかけて眠っていた。

〈何を夢見ているんだい。〉

〈僕のことを夢見てほしいけどな。〉

僕はあと数日でD.C.に帰らなければならないことを考えていた。
僕たちは一緒になる。
僕たちにとっては何の問題もない。問題なのは・・奴らだ。
スキナーは僕たちを引き離すだろう。彼だけの判断でなく、もっと上層部の奴らの思惑のせいで
命令することになるだろう。
もしそうでなかったとしても、いつか僕が家を留守にした間にスカリーを連れ去るかもしれない。
かつて奴らがそうしたように。

体に震えが走り、スカリーの体を引き寄せた。
彼女は目を覚ましたように「ん・・・」と小さな声を出した。
僕はそっとキスして安心させるようにささやいた。
「シー・・・baby、シ・・・。何でもないよ、眠って・・・。」

スカリーは背中とお尻を僕にぴったりつけるように後ろに少し下がった。
頬にそっとキスして、また考え事を始めた。

スカリーを愛している。
僕はスカリーの愛をどん欲なほどに求めている。
もう僕には一人だった時代に戻ることはできない。
でも、はたして仕事と生活の両方はうまくいくのだろうか。

今僕たちは楽しく過ごしている。でもこれは休暇だ。
ここに来て僕たちは全て一緒に楽しくやっている。
料理も、シャワーを浴びるのも、眠るのも、遊ぶのも。同じ部屋で一緒に過ごすだけで幸せを感じる。

今日の午後は二人ともカウチに横になって本を読んで過ごした。僕はスカリーのあたたかい胸に頭を
もたれさせて、彼女はページをめくるとき意外、ずっと僕の髪を指でとかして遊んでいた。
僕は時々目を閉じて、スカリーが呼吸のたびに上下する胸の動きを感じながら思った。
〈スカリーが僕といる。息をしてる。健康で、安らいでいる。〉

この安息の時間を保ち続けるのがどれほど難しい事だろうか。


奴らは、僕をコントロールするにはスカリーを脅かすことが最も効き目があることを知っている。
もし神と友人や家族の前で、彼女こそ僕の最も大切な人だと宣言したら、奴らは何をする？
彼女に何をする？奴らはすでに僕から連れ去ろうとした。

それにスカリーのガンが再発してしまうかもしれない。僕は一生、彼女が頭痛やくしゃみをするだけ
でパニックするだろう。奴らは治療薬を持っている。
最悪の場合、彼女の体はそのままに、精神だけを破壊してしまうかもしれない。
彼女の素晴らしい、優しく、かしこく、視野が広くて正直な心を破壊して、僕を狂わせようと
するかもしれない。奴らならやるだろう。
僕がいない間に彼女をこっそり盗みだし、脳にダメージを与えて戻し、僕が苦しみ抜くのを
あざ笑うかもしれない。
こんな苦しみがあっていいのか？僕はきっと狂って・・・。

「モルダー。」
スカリーが振り向いて優しく呼んだ。
優しく僕にキスして、そっと髪を撫でた。
「モルダー、眠って。sweetheart。」

「どうして起きてるって分かったんだい？」
「何か心配事をしてる気配がしたのよ。」
「よくわかったね。」
「あなたの呼吸が速くなって、緊張してるのがわかったのよ。それに私の腕をつかんだときは
いつも心配事をしている時でしょう？ここで心配しても仕方がないわ、それより眠らなくちゃ。」
スカリーのひんやりとした手が優しく僕の頬を撫でた。
「でも考えずにいられないんだよ、スカリー。心配なんだ。」
「ええ。でも目を閉じて、love。そして何かいいことを考えるのよ。」
スカリーはそう言うと、優しく僕の瞼に何度もキスした。

何かいいこと。OK、今みたいな時だろう。二人で優しい時間を過ごしている時。
悲しい思いをし始めたら、なぐさめてくれる。これから毎朝スカリーを目覚めさせて暮らしていく。
けんかして、仲直りして。もしかしたら子供も。そして二人で年を取り、公園でみかける老夫婦の
ように、手を取り合って散歩をするだろう。

「スカリー」
「ん？」
「君と一緒に年を取りたい。」
「私もよ、モルダー。」
僕には見えなかったが、スカリーはきっと微笑んでいる。
彼女の体にしっかり腕を巻いて抱きしめ、頭の上にキスした。
眠気が戻ってきたなと思ったときには、すでに僕は眠りに落ちていた。


3.

僕はあまり買い物をしないので、クリスマスセールのことも忘れていた。
スカリーもそうだったが、今朝はコブ・クリークでショッピングをしたいと言って、張り切って
行ってしまった。
仕方なく僕は家で一人で過ごし、時計をにらみながら彼女が帰ってくるのを1分1分数えて待っていた。

ドアが開く音がして顔を上げた。
「スカリー、君かい？」
「ええ、ただいま。」
スカリーはコートを脱ぎながらリビングに来て、僕の髪にキスした。
「何買ったんだい？」
「何も買わなかったわ。」
スカリーはカウチの背もたれに腰を下ろして、困ったような声で言った。
「どうしたの？」
「靴屋で変なことがあったのよ。靴を試着してたら男の店員が来て・・・足をくすぐったのよ。」
「くすぐった？！」
「そうよ。」
「笑った？」
「笑うわけないでしょう？」
スカリーは困惑したように僕を見た。
「それでどうしたんだい？」
「足を引っ込めて『何するのよ！』って言って店を出てきたのよ。」
「ひどい店員だ。」
「全く何の目的でそんなことしたのかしら。そんなことで引っかかるとでも思ったのかしらね。
今は90年代よ、誰がそんなことで引っかかるのよ。」
「たぶん店員は君が美人だからやったんだよ、スカリー。」
スカリーはあきれたように眉を上げて、僕の胸に腕をまわした。

「店員の味方をするの？」
「そんなことしないよ、ただ状況を説明するだけさ。その店員は前にその戦法でうまく引っかけた
ことがあったんだろうね。」
「そんなことで引っかかる人がいるとは思えないわ。」
「その店員は朝から晩まで女性の足を見続けてるんだ。たぶん店員はフェティシストだったのかも
しれない。そして君の完璧な形のきれいなピンク色のつま先を見てしまったために、仕事を忘れて、
クビになるかもしれないのに自分の欲求を優先させてそんな手を使ったんだろう。」

「そんなのなんの言い訳にもならないわよ。」
スカリーは言葉を切って僕を見つめた。
「『きれいなピンク色のつま先』？やめてよ、モルダー。」
「自分の足なのに知らないのかい？まるでルネッサンスのヴィーナスみたいだよ。かわいそうな
店員だよ、そんなつま先を見せられて血迷ったんだから。」

「かわいそうなのは店員なの？」
スカリーは僕の横に腰掛けて、眉を上げて僕を見つめた。
この声と表情の時は、僕は言葉に気をつけて話した方がいいことを学習していた。
〈では、チャレンジしてみよう。〉
僕はスカリーの脚を手にとって、靴とソックスを脱がせて指で足を丹念に調べだした。

「つまりね、それだけ君の足は魅力的だって事だよ。ほら、かわいい足だろう？小さくてスラリと
してて、シンデレラの足って言うのかな。靴のデザイナー達が夢中になるような足の形だよ。
そのバカな店員はひょっとして君の足首まで見てしまったんじゃないかな。」
僕は手で足首の後ろの曲線をさすった。

「そして力強い脚の曲線の美しさに気付いてしまったんだ。それにクリームにシナモンをふりかけた
ような君の肌にも気がついたのかもしれないね。でもスカートに隠されて、君の太腿も、お腹も見る
ことはできなかった。その店員はバカだから、君の一部分でしかない足にばかり気を取られて、
他の重要なところは気が付いてない。」
僕の手は今スカリーのお腹の上を触っていた。スカリーの頬が赤らんで、少し呼吸が速くなった。

「このかわいい、かわいいお腹。疲れた僕の頭を乗っけるには最高の柔らかさだよ。その店員は
このかわいい腰も気が付かなかっただろう。この腰からヒップへの曲線を見たら、どんな男でも
君をきつく抱きしめて、心臓の鼓動が聞こえるまで離したくないと思うさ。」
僕はのどより深いところから出るような低い声で話し続けた。
そしてゆっくり彼女の胸のふくらみに手を伸ばした。

「これは僕のものだ。丸くて柔らかくて、僕の手の中で弾むような君の胸。」
僕は置いた手をがまんできずに、胸元の横から肩の方に手でまわすように優しくもむと、スカリーの
唇からため息が漏れた。
「この肩も、腕も、どれほど強くてしなやかか、僕以外誰も知らない。スカリー、“ドクトル・ジバ
ゴ”は知ってるかい？」
「え・・・たぶん。」
「彼はいつもラーラという女性の白くて躍動感のある腕を褒め称えていたんだ。僕は君の腕を見る
まで、腕がそんなにセクシーなものだとは思わなかったよ。しなやかで、白い腕。しなやかで、
小さな手。しなやかで、スラリとした指。魔法のような手だよ。」

スカリーは重そうな瞼を上げて、僕をじっと見つめた。
「あなたが特に好きな部分はどこ？」
「え？そうだね、選ぶのは難しいな。・・・まず君のお腹かな。それに君の手。それに君のお尻。
笑ってないで、スカリー。君のお尻は博物館に飾れるくらい完璧なお尻の形だよ。」
「バカね。」
「でも・・・そうだな、君の体で好きな部分と言えば・・ここだな。これだよ。」
僕は親指をスカリーの唇にそっとスライドさせた。
優しく唇を押すと、スカリーは目を閉じて僕の親指を口に含んだ。
僕はチャレンジに勝ったと確信した。

「この唇は僕が今まで知らなかったすばらしい喜びを与えてくれる。キスで愛を教えてくれて、
言葉は僕を魅了して、それに友情も教えてくれる。そして微笑みは僕にしか分からない言葉を
教えてくれる。もし君の体からたった一つだけ選ぶとしたら、絶対に唇だよ。」
僕はスカリーをじっと見つめながら、一言一言をゆっくりささやいた。


スカリーの舌が僕の親指をゆっくりなめた。
キスしようと僕がかがむと彼女も顔を起こして、目を開けて視線を絡ませたままキスした。
僕はいつも目を閉じてキスするけど、キスしながら間近で彼女の表情を見るのも大好きだ。
スカリーは歯と舌で刺激しながら僕の表情を探って、目の端で笑っている。
そして満足したように甘いため息をついて目を閉じた。

スカリーの体を僕の上に抱き寄せて、彼女が僕のシャツのボタンをはずして、手を胸に走らせている
間も口づけを続けた。
スカリーは唇を離すと、僕のあごから首筋に沿ってキスを落とし、肩から胸、そして乳首へ降り注い
だ。僕は息を吐きながらスカリーの背中を抱きしめ、乳首を口の中で転がされるたびに、彼女をゆり
かごのように揺らした。スカリーも僕を包み込むように抱きしめた。

僕はこのゲームに彼女が勝ったことを伝えたかったが、ただ口は言うことを聞かずに、声を出すの
がやっとだった。
「スカリー・・・スカリー・・・。」
スカリーは僕のもう一方の乳首も口に含むと、同じように口の中で転がしだした。僕は彼女のふくら
みを手の中で包み込んでもみ、頭を上げて服の上から彼女のふくらみのカーブに沿って舌をはわせた。
一瞬彼女の動きが止まってまなざしを絡み合わせた。
ここからはもうゲームじゃない。

僕は体制を入れ替えてスカリーを上から見つめ、ふくらみの部分のブラウスごと口に含んで、
舌ですでに固くなっている蕾を探し出した。
彼女はため息をこぼしながら手探りでブラウスのボタンをはずした。僕は彼女の肩から引き抜き、
ブラもはずして床に投げた。
スカリーは僕の頭をふくらみに抱きとめるように引き寄せ、僕は蕾を舌で愛撫しながらスカートに
手を伸ばし、太腿の間に触れた。
彼女のレースの部分はすでに濡れていて、僕はぐいっと一気に腰から引き抜いた。
スカリーは僕の手の中で腰をくねらせ、言葉にならない声をもらした。
太腿からお腹へキスを落として、スカリーが僕のジーンズへ手をかけるのと同じくスカートの
ホックに手を伸ばし、一気に脱がせた。
スカリーは指をふるわせながら不器用にジーンズのボタンをはずした。
反り返って熱くなっている僕自身に、スカリーの手がジッパーを下げる感触が直に伝わり、
思わず鋭く息を吐いた。
そして手で包み込まれ、息を吐いて目をつぶった。僕の熱い脈が彼女にも伝わっているだろう。
僕はスカリーのおへそにキスして、頬を赤くしてる彼女に意地悪くささやいた。

「さて、今愛し合う？それともやめる？」

スカリーは笑って僕のジーンズを腰から下に引っ張った。僕はジーンズを蹴り飛ばすように脱ぎ、
彼女の唇に熱く激しくキスした。舌を絡ませながら彼女の足を腰に巻くように上げ、そのまま
ゆっくり腰を沈めた。

脈打つ僕自身が、濡れて熱い彼女に包まれながら、僕は彼女の表情から目をそらさずにしっかり
見つめ続けた。
リビングに熱い息と甘いあえぎ声がひびき渡り、僕たちが動くたびにカウチがギシギシ激しく
鳴り続けた。
スカリーの体は全部僕に抱かれ、僕の体も彼女に抱かれた。

今僕たちの細胞までが一つになっているだろう。

その時が来た。僕たちはお互いに見つめ合ってその時が近づいたのが分かった。
なぜなら僕は今スカリーの一部だから、彼女も今僕の一部だから。

肉体と肉体が一つになり、心臓の鼓動も一つに重なり、僕らの魂と魂までもが一つに重なり合った。

絶頂を迎えてスカリーは僕の名を叫んだ。僕が何より愛している声で。

震えと呼吸が落ち着いてくると、僕はスカリーにささやきかけた。
「スカリー・・・品が悪いかもしれないけど、君のこの部分もお気に入りだよ。」
僕はスカリーの花びらをそっと手で包んだ。

「そう？」
スカリーは眠たげに微笑んで、僕自身にそっと手を伸ばした。
「もちろんここは私のものね。」


4.

まだ夜が明けない内に目が覚めた。
スカリーが隣にいない。でももう心配はしない。
僕は起きあがって服を着て、下へ降りた。

スカリーは湯気の立ったマグカップを手で包みながら、外のポーチに立っていた。
玄関に掛けてあったコートを羽織り、僕も外に出て彼女の隣に並んだ。

「おはよう。」
スカリーの頬にキスした。
「おはようsunshine、コーヒーは？」
「ありがとう。」
僕は一口スカリーのコーヒーを飲んでマグを返した。
「何してたんだい？」

「世界が目覚めるのを見ていたの。」
スカリーは山を指差した。
「ほら、太陽があそこから昇ってくるのよ。」

「本当だ。」
山の側面に光がきらめいて、空が美しく朝焼けして光がだんだん強くなり、太陽が昇ってくるのが
分かった。
僕はスカリーの肩に腕をまわし、頭の上にキスした。
スカリーは幸せそうに微笑んだ。

僕たちは一杯のコーヒーを二人で飲みながら、お互いの体を温め合うように抱き合って太陽が
昇ってくるのを眺めた。
「Hey。」
山の側面からとうとう太陽が姿を現した。
「毎日が魔法みたいに明けていくのね。不思議だと思わない？モルダー。」
「科学的事実さ、スカリー。」
「分かってるわ。そう言う意味じゃなくてね、毎日太陽は昇ってきてるけど私はいつも見るわけ
じゃない。でも時々こうして見ていたいときがあるのよ、思い出すために。」
「何を？」
「今、生きてることを。」

スカリーはあの微笑みを口元に浮かべた。“神秘のDr.スカリー”という謎めいた微笑みを。


5.

ディナーの後、僕は皿を洗いながらスカリーに尋ねた。
「スカリー、この頃幽霊の音がしないと思わないかい？」

「クリスマスイヴで終わりだったんじゃないかしら。」
「イヴにこの家の幽霊は出ていたと思う？」
「ひょっとしたらね。でも出てたとしても、たぶん気が付かなかったんじゃないかしら。」
スカリーは少し顔を赤くして微笑んだ。
「いや、たぶん出たくても、僕たちの行いで出られなくなってしまったんだろうな。」
僕は指でスカリーを小突いた。スカリーも小突き返した。

「森には出ていたかもしれないわよ。」
「そうだね、残念だった。来年またここに来てゴーストハントをしよう、スカリー。」
スカリーは笑い出した。
「そうね、いいわよ。というより・・・」
「何だい？」
「来なくてはならないかもしれないわ。つまり・・・モルダー、私たちは他の人が幽霊を見たり
聞いたりした以上の事を知ったわ。」
「ロビンソン夫人が言ってたことかい？」
「そうよ。ロビンソン夫人は自分や他の人の体験を話してくれたけど、あなたのようにタイム
スリップしたことは言ってなかったわ。あなたがそれを見たことに何か意味があると思うのよ。
それに不思議に思ってたんだけど、こんなにステキな家なのに、それにクリスマス前の一番込む
時期なのに空いていたなんて変だと思わない？」
「キャンセルがあったって聞いたけど。」
「もっと何かあるんじゃないかしら。」
「運命かい？スカリー。」
「かもね。モルダー。」
スカリーは真面目だった。

「これは運命かもしれないわ。もう彼らは100年も現れ続けていたのよ。疲れて、もう安らかになり
たいと願いだしたのかもしれないわ。それを助けられるのは私たちしかいないかもしれないのよ。」
「その通りかもしれないね。」
「ええ、確信はできないけど、そう感じるのよ。」
スカリーは唇の端を持ち上げて緊張した微笑みを見せ、最後の皿を拭き終えて棚にしまった。
「“超能力者スカリー再び現る”だな。」
「もう、やめて。」
「前にもあっただろう？スカリー。クライド・ブルックマンの事件を覚えてるだろう。君はあの時
ベルボーイが犯人だと分かったんだ。」
「ブルックマンさんのことは覚えてるわ。あの時繊維を見て・・・。それで分かったのよ。」
「普通の人間は繊維を見ただけでそんな勘は働かないよ。」
「あなたはいつも勘で動いてるじゃない。」
「まあね、僕は普通じゃないから。」
「心の底からそう思うわ、モルダー。」
手が泡だらけで、お返しにスカリーを小突けなかった。
スカリーは僕をくすぐって、クスクスっと笑っていた。



→10　-　Ice Creamへ続く