☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
さてさて、前回ではCharlesにマズイところを見つかった二人ですが、
普通はこんなところを目撃されたら恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいなもんですが、スカちゃんかなり開き直っていてお見事です！
それでは続きをどうじょ。「ここで何やってるんだ？」
とCharlie。
「あんたこそ何やってるのよCharlie,私たちを見てたの？あなたに覗きの趣味があるなんて知らなかったわ。」
と噛み付くスカちゃん。
Charlesがムッとしたのを察し、ここは自分がこの場を収めなければなどと思うモル。
「Charlie,落ち着いてくれ、僕から説明するから。」
「いいえ、私が説明するわ。Charlie,私はもう大人よ。自分のしたいことをして何が悪いの？」
「ここは僕たちの両親の家だぞ？場所を考えろよ。」
「あんたとEllenだってこの家で何もなかったなんて言わせないわよ。」
おもむろに兄弟げんかを始める二人。
でもこういう時口が達者なのはやっぱり女ですよね＾＾
そしてモルはひたすらオロオロで、
「Dana・・・頼むから服を着てくれよ。」
と、こんなことしか言えないの。
スカちゃんは兄弟げんかを中断されたことで、「ウルサイわね！！」っていう感じなのですが、結局モルの言葉に従って二階に上がって服を着てくることになるのです。
そして、
「私のいない間に勝手に話を進めないでよ。」
と釘を刺して二階へ。
いや〜、すごいですよね。
あんなところを見られた上に、素っ裸に毛布一枚巻きつけただけの格好でそこまで開き直るとは。
そして残された男二人。
すかさずモルが、
「君が思っているようなことは起きていない。」と。
もう起きているようなもんじゃないの〜と私は思いましたが・・・。
そしてCharlieもあの状況で何も起きてないと言われても、それは納得がいかず・・・
「君を信じてたよMulder,それなのに、僕の両親の家で姉さんを誘惑するなんて。
それに、何も起きてないって言っているけど、その気はあったんだろう？僕があと１０分
遅くここにきてたらきっとそうなっていたじゃないか。・・・香港の女では飽き足らなかったのか？でも、姉さんをあの女たちと一緒にしないでくれ。」
もうCharlesってばかなり混乱してますよね〜。
そもそもモルとスカちゃんをくっつけたかったのはあんたでしょうがっていう感じですが・・・＾＾；
言っていることとやっていることが支離滅裂になっちゃってます。
で、モルも「黙れ！」ってキレちゃって。
「僕のことは何とでも言ってくれ。でも、もし君があと一言でもDanaを侮辱するような言葉を吐いたら、僕は君を殴る。」
そこでCharlesため息を一つ。
「僕は君を信じてたんだ。君と姉さんが恋人になればいいのにとさえ思っていたよ。姉さんはいろいろ辛い目にあってきていて――僕は君を誠実な男だと思っていたから。すぐに逃げ出すような男じゃなくて。」
「逃げるだって？君は僕をそんな目で見てたのか？Charlie,僕はDanaがいいと言ってくれたら今すぐにでも結婚したいよ。」
「結婚だって？」
そこで二階からスカちゃんが降りてくる足音がして、モルは急いで付け加えます。
「Danaは今すごく不安定な状態なんだ。僕たちのしたことは悪いとは思ってないし、僕を憎んでもかまわない。でもCharlie,君もよく考えてみてくれ。君たちがDanaを壊れ物に触れるように扱うから彼女もなかなか立ち直れないでいるんだ。」
モルの言葉にしばらく沈黙のCharles
「・・・分かってたんだ。」
「分かってたって何を？」
「君とDanaが惹かれ合っているのをさ。僕がわざわざくっつけようとしなくてもね。でも、もし姉さんを泣かせるようなことをしたら、君はBillに殺されることになるから、それだけは覚えておいてくれ。」
「君たちの父さんかい？」
「兄さんだよ。僕の腕力とDanaの気性を足したような男だ。それで大体想像はつくだろう？」
そこでスカちゃん再登場。
「Charlie,私がいない間にMulderを殴ったりしていなかったでしょうね？」
Charlesにはこう聞こえたことでしょう。
↓
「Charlie,私がいない間に“私の”Mulderを殴ったりしていなかったでしょうね？」
でも、モルはそんなスカちゃんを横目に二階へ行こうとするんです。
「どこへ行くのMulder?」
そしてスカちゃん、キッとCharlieをにらみつけ、
「あんたもここで何ぼさっとしてるのよ？ダンスホールに行くんじゃなかったの？」
「ああ行くよ。ここへは財布を取りに寄ったんだ。でも、帰ってきたらMulderをホテルにつれていくからな。」
「分かってるよCharlie,だから荷物を取りに２階へいくんだ。」
その会話に驚くスカちゃん。
「ホテルですって？Charles,あなた――」
スカちゃん必死にCharlesにくってかかるのですが、モルは結局ホテルに泊まることになっちゃうのです。
で、モルが二階に荷物を取りに行っている間の兄弟の会話。
「信じられないわ。あなたって私を１６歳の女の子みたいに扱うのよね。」
「２７歳だけどやってることは１６歳並みだろ。」
痛いところを突かれ、言い返せないスカちゃん。
でもCharlesの顔を見ると、彼は大好きな子犬を取り上げられた子供のような表情をしてスネているのですね。←シスコンゆえの嫉妬だったらしい。
そんな弟の様子を見て、まあ許してやるかと思うスカちゃん。
「Charlie」
「何だよ？」
「ごめんなさいね・・・私たちがしたことに対してじゃなくて、場所を選ばなかったこと。
もっと考えるべきだったわ。気分を悪くしたでしょう？」
「僕だっていい大人だよSprite,でもやっぱり・・・ショックだった。自分の姉さんが男の前で裸でいるのを見ていい気分のするやつはいないさ。まあ、Mulderがジーンズをはいていたのだけは唯一の救いだったけど。」
そこへMulderが荷物を持って登場。
「用意はいいよ、Charlie」
「あなたが出て行くことはないのよ、Mulder」
「ごめんSprite,でもこれだけは譲れないよ。」
「でも、ママが帰ってきてMulderがいなかったら、きっと不審に思うわ。」
「カウチがMulderには小さすぎたって言えばいいさ。さあ行こうMulder,かなり遅れてしまったから早く行かないとEllenが心配する。」
「あと２、３分だけいいかなCharlie？」
「車で待ってるよ、ただし、１分だけだぞ。」
なんて可愛くないCharlie。
一方でスカちゃんはドキドキ。
二人になって、またMulderが結婚の話を持ち出してきたらどうしよう？なんて考えてるの。
で、そうなっちゃったら、どうやってはぐらかそうなんて考えてたら、モルに後ろから抱きしめられて、
「ああ、やっぱりだ。」
って。
「やっぱりって何が？」
「二階で荷物をまとめてたら何かいい匂いがしてさ。何だろうって思ってたら、君の匂いだったんだ。」
「ええ。私にもあなたの匂いが。」
私、個人的にこのシーン好きなのです＊＾＾＊
「Scully？」
「なあに？」
ホラ来たー！と思うスカちゃん。
でもモルは
「いい夢を。」
って言ってあっさりと去るんですわ。
で、肩すかしを食ったスカちゃんは振り向いて、
「Charlieにベルモントホテルで降ろしてもらって、そこで部屋を取ればいいわ。あさっては式のリハーサルがあって、私はその晩Ellenと過ごすことになっているの。」
これってどういう意味なんだろう？って一瞬思うんですけど、すぐに判明。
「部屋はもちろんダブルにしてね。」
そう。
Ellenのところに泊まっていることにして、モルの部屋に泊まろうという魂胆なのです。
「ベルモントホテルだね？そこに泡風呂はあるかな？僕は泡風呂が大好きなんだ。」
「私たちが食事をした――Mikeおじさんの店の向かいよ。きっと泡風呂もあるわ。
明日電話をくれる？」
「朝の６時じゃ早すぎるかな？」
「７時にしましょう。少しだけゆっくり寝たいわ。」
「君は何を着るの？シルク？サテン？何も着てないとか？」
なんてイチャイチャの二人なので、お互いに片時も離れたくないのですが、とりあえずCharlesとの約束を守ってモルは後ろ髪を引かれながら車へ。
で、３０分後、スカちゃんが寝る支度をしていると電話のベルが。
出てみるとモルなのですね。
「もう君が恋しいよ。あ、それから、このベッドは最高だよ。すごく大きいしね。おやすみScully」
言いたいことだけ言ったら勝手に切っちゃうモル。
でもスカちゃんは目をウルウルさせて、これが幸せっていうものなのねーと感動しているのでした。
いやはやウラヤマシイ。
さて、すっかりラブラブのモルスカですが、この二人だけあって、すんなりハッピーエンドに突っ走るわけはありません。
そんなわけですれ違い編です。
７時に電話するとスカちゃんに約束したモル。
その言葉の通りちゃんと７時に電話をしてくるのです。
でも電話は一回だけでは終わらず、その後９時と１２時にも。
あんまりしつこいんで、
「Mulderのメガネはまだ見つからないの？」←もちろんこれは電話をする口実ってスカちゃんのママから不審な目で見られちゃうくらい。
「あったわ。歯ブラシとか剃刀とかと一緒のバッグに入ってたみたい。」
「意外とそそっかしい（これって北海道弁でしょうか）人なのね。」
そうこうしているうちにまたMulderから電話が。
「僕の鑑識札知らないかい？」って。
鑑識札とは軍のIDで、みんな首にぶら下げたりしているのです。
スカちゃん、また電話をする口実だと思って、
「もうその手は使えないわよ。」
って言うんですけど、モルってば本当に鑑識札をなくしたみたいなのです。
「きっと君の家のリビングにあると思うんだ。悪いけど、ちょっと見てくれないかな？」
なぜモルがスカちゃんの家のリビングに鑑識札を落としたと確信しているかというと、昨晩のカウチでのスカちゃんとの一件で、上のシャツを脱いだ時に一緒に鑑識札も首から抜けてしまったのではないかと思っているのですね。
それはあるかもと思ったスカちゃん、
「ちょっと待っててね。」
と言ってリビングへ。
でもリビングにはパパがどっかりと座って新聞などを読んでいたりして。
「Starbuck,どうかしたのかい？」
「なんでもないわ、パパ。」
なんて言いつつも床を見渡すと、なんとパパの足元にモルの鑑識札が落ちていて。
ギョエーッ！なんて思ってあたふたしてたら、パパに大丈夫か、お前？なんて
言われる始末。
そうしたらママがパパに暖炉の焚き木を持ってくるようにお願いするのです。
で、パパは仕方がないなって感じで立ち上がってリビングを出て行くのですが、出て行く時に、
「Mulderによろしくな。」
なんてお茶目なパパ。
で、スカちゃんそれをそそくさと拾って電話へ。
「ゲットしたわ。」
「何か問題はあったかい？」
「パパの足元に落ちてたの。」
「それは最悪だ。でも見つかってよかったよ。それがないと本当に困るんだ。」
「うちに取りに来たらいいわ。あと少しでディナーだから。」
「それで僕は君の父親とCharlesに睨まれながらディナーを食べるのかい？」
「パパはあなたを睨んだりなんかしないわ。パパはあなたのこと好きだもの。」
「でも間違いなくCharlieにはいやな顔をされるだろ。」
そこでクリックの音が。
本編でも彼らが盗聴されている時にカチッていう音がしますよね〜。あれです。
でもこの時代って、電話はグループラインだかパーティーラインだかって言って、数軒のご近所さんと回線を共有しているのですね。
だから同じラインのご近所さんには電話の内容を聞かれてしまうというとんでもない欠点が。
だからここでカチッといったのは近所のおばさんが受話器を上げたのかなくらいにしか二人は思っていないのですが、これが後でとんでもないことに。
「僕と食事に行かないか？どこか二人きりになれる場所で。僕のおごりだ。」
「臆病者。」
この後の二人の会話が可愛くて素敵です♪
原語でどうぞ。
"Beautiful." （Byモル）
"Handsome." （Byスカちゃん）
"Short stuff."←訳：おチビちゃん（Byモル）
"Bean pole."←訳：のっぽ（Byスカちゃん）
"Meet me somewhere... Red."
僕とどこかで会ってくれ、レッド。
結局二人はMilkeおじさんの店で７時に会うことになるのです。
で、最初はすごく楽しく食事をしていた二人なのですが、スカちゃんがフィリピンで会ったハンサム君の話を打ち明けたことから話は暗転。
「Mulder,ユタであなたと初めて会った時に、私があなたと会ったことがあるって話していたのを覚えている？」
「ああ。」
「どうして私がそう思ったかっていうと・・・」
「Scully,話してくれなくてもいいんだよ。」
「いいえ、話さなくてはいけないの。」
そこで何となく嫌な予感はしながらも、先を続けるように促すモル。
「私にとってあなたは初めて会った人ではなかったの。あなたにそっくりな人を見たことがあったのよ。彼は天使みたいに空から降りてきて、私を助けてくれたの。」
ここで補足説明：
Samが海軍のパラシュート部隊だったというのは以前書きましたっけ？
スカちゃんはロス＝バノスでパラシュート部隊が空から降ってくるのを見ていて、天使が空から降ってきたと思うのですね。
で、そんな幻影を見てしまうということは、もう自分もいよいよ頭がおかしくなってしまったのかなあ？
なんて思ってしまうのです。
その直後にスカちゃんは救出されるわけで。
そこでSamの死の状況とあまりにもリンクしてしまうスカちゃんのお話に、モルの中ではこれ以上聞いてはいけないという警鐘が。
でも聞いてしまうのですよね。
「まさか君がいた収容所ってロス＝バノスじゃないよな？」
でも、無情にもスカちゃんの答えはイエス。
「あなたがその彼だと思ったの・・・。私を助けて死んでしまった彼だと。彼はあなたにそっくりだったわ。でも分かったの。私の本当の天使はあなただって。私、もう彼の幻影を追うのはやめようって決心したの。」
言葉を失うモル。
そこでスカちゃんはモルに鑑識札を返します。
それを受け取ったモルの手の中には鑑識札と一緒に金色に光る物が。
「価値があるものってこれくらいしかないんだけど、あなたに持っていて欲しくて。私、これからずっとあなたと一緒にいたいの。」
それはスカちゃんのクロスだったのです。
今のスカちゃんの言葉と、このクロスをもらったことで、モルは飛び上がるほど喜ぶべきなのでしょうが、やはりこれだけは言ってしまわないといけないのですわ；；
「Scully,僕の弟はロス＝バノスで戦死したんだ。」
「今何て言ったの？」
「あの日に死んだのはSamだけだったんだよ。」
「違う。そんなはずないわ。」
「そうなんだよScully,Samは僕に似ていた。声も。彼は第１１空挺師団のパラシュート部隊に所属していて、あのミッションが終わったら帰国する予定だった。Samの同僚だった男に聞いたんだけど、Samはこっちに帰ってきたら、ヤンキースの入団試験を受けるつもりだったらしい。」
ショックで顔面蒼白のスカちゃん。
「私・・・帰るわ・・・。」
モルも引き止めればいいのに、
「そうか。」
としか言わないの。
あ〜バカバカ〜！
ここで二人には大きな誤解が生じているのですわ。昨夜モルと気まずい雰囲気で別れてからというもの、今日になってもモルからの電話は一本もなし。
スカちゃんはといえば、すっごい罪悪感にさいなまれているのです。
自分がいなければSamはまだ生きていたのにって。
で、スカちゃんはこう思い込むの。
「弟が死ぬ原因になった女のところに電話なんてかけたいとも思わないわよね」
なんて。
本来ならば今夜は式のリハーサルがあって、その後はモルのホテルの部屋でラブラブな夜を過ごすはずだったのに、もうそんな事にはならないだろうと諦めの境地のスカちゃん。
そこへいきなりCharles登場。
「Dana出掛ける準備は出来たかい？」
スカちゃん思わず顔をそらすのですが間に合わず、泣いているのを見られちゃうのです。
「どうして泣いてるんだよ？」
「親友を一人失うと思うと悲しくて。」
↑とっさに考えた言い訳。Ellenのことですわね。
「そんなことはないさ、僕もEllenも君のそばにいるよ。」
「ええ。３０００マイルも遠く離れているけどね。」
家族や友人はみんなワシントン周辺に住んでいて、この結婚式が終わったら自分ひとりだけ
西海岸のサンフランシスコに帰るのだと思うと急に心細くて弱気になるスカちゃん。
「いつだってこっちに異動してこれるじゃないか。まあMulderがカリフォルニア勤務だから
Danaは異動願いなんて出さないよな。」
「Mulderは関係ないわ。」
「おおっと。もうケンカしたのか？」
「Charlie,Mulderと私はただの友達なのよ。」
「ただの友達？Sprite,ただの友達がカウチの上で裸で抱き合うのか？そんな話聞いたこともないよ。」
「だって本当のことだもの。ねえCharlie,私とMulderは話し合いをしてお互いに頭を冷やすことにしたの。
今一番重要なのはあなた達の結婚式だから。私たちは・・・ちょっと急いで事を進めすぎたのよ。
だから、冷静になってもう一度お互いを見つめなおすことにしたの。」
で、サンフランシスコに帰って何ヶ月かしたらCharlieに電話をして、Mulderとは結局うまく
行かなかったって言えばいいわ。
なーんて事をひそかに考えているスカちゃんなのでした。
で、夕方になってCharlesの式のリハーサルが始まるのですが、
二人の雰囲気は険悪。
なんたってお互い誤解しあっているんだもの〜；；
スカちゃんは自分を責めてモルを避けているし、モルにはモルの理由が。
もうここの会話なんて冷ややか〜ですわ。
「Mulder,あなた結婚式が終わるまでここにいるんでしょう？Charlieのためにも途中でいなくなったりしないでね。」
「ああ、いるよ。」
＜終わったらその足で駅に直行するけど＞
などと思っているモル。
「あと、私たちもう少し親しげにした方がいいわ。Charlieのためにも。」
「ああ。親友みたいにふるまえばいいんだろう？」
なんてさむーーい会話だらけ。
しかも、この後に親族を集めてMikeおじさんのお店でパーティーがあるのですが、
モルはそれも欠席すると言い出して。
さすがにCharlieもこれは本格的におかしいと気付くわけで。
リハーサルが終わって帰り際にモルをつかまえて、
「何があったんだ？」
とモルに問いただすCharlie
「何もないよ。」
「そんなわけないだろう。Danaは君を病原菌みたいに避けてたじゃないか。彼女に
何をしたんだ！？」
「何もしてない！彼女は僕なんかに関わり合いを持っていたくないだけだ！」
「何かあったんだろう？昨日の君たちとは全然違うじゃないか。」
「あれは昨日までの話だ。一日でいろんなことがあったんだよ。」
「冷静にお互いを見つめなおしてみるってさっきDanaは僕に言ってたよ。でも、
昨日までのDanaは君となら本当に結婚しそうな勢いだったんだ。」
「僕じゃなかったんだよCharlie・・・彼女は知らなかった。僕も・・・。昨日まで
僕たちは知らずにいたんだ。」
「一体何の話を・・・君じゃないって何がだ？君はDanaを愛しているんだろう？
旅の暇つぶしにDanaをもてあそんだわけじゃないだろう？」
「バカな事言うな！そんなことするはずないだろう！」
「じゃあ説明してくれ。どうして君は今日一度もDanaに電話をしていないんだ。
どうして今日リビングでDanaは泣いていたんだ。どうしてパーティーに顔を出せないんだ。」
「彼女が泣いていたのは、人違いだったことに気付いたからさ。」
「人違い？」
「僕は一度も彼を妬んだことなんてなかったよ。僕の弟は・・・成績優秀で、野球のスターで、
戦争でもヒーローで、誰からも好かれていた。僕も彼が好きだった。彼の才能を妬んだことは本当に一度も
なかったんだ。今までは。Charlie――彼女が求めているのは僕じゃないんだよ。僕は外見が似ているだけの
ただの身代わりだったんだ。」
自分で話しながらも、なんだか自分に疲れてしまったモル。
あの出来のいい弟にくらべたら、自分なんて敵に追われていて、それはいつまで続くのか分からない状態。
しかも自分が本気で好きになった女性まで自分ではなく、Samに惚れていという事実。
「僕は天使にはなれないんだ。彼女が一番よく分かっているよ。そのことに気付くのに少し時間が
かかってしまっただけなんだ。いくら外見が似ていたって、ハートが違ったら意味がないんだ。」
そう言いながら夜のとばりに消えていくモルなのでした。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
所変わってMikeおじさんの店
メリッサ、フロヒキーと談笑をしながらもスカちゃんの気はそぞろ。
そこへCharlesがやってきて、
「Mulderが着たぞ。」
とスカちゃんに教えます。
モル、一旦は夜のとばりに消えたのですが、やっぱり足を運んじゃうんですね＾＾
「ちょっとCharlie,やめてよ。」
「いい加減にしろよSprite」
ちょっとキレるCharlie
「姉さんたちの仲が変になったのが僕のせいなんだとしたら、僕を責めてくれ。でも、僕が原因じゃ
ないんだったら、二人でちゃんと話し合って解決しなきゃダメだ。」
「あなたのせいなんかじゃないわCharlie,私なのよ。全部私のせいなの。でももう元に戻せないの。
修復不可能なのよ。」
「面白いな。Mulderもさっき同じ事を言ってたよ。全部自分のせいだって。」
そういえばMulderって自分を責める癖があったわと思い出すスカちゃん。
「彼はそう言うでしょうね。でも、今回の事は全部私のせいなの。」
「Mulderの弟に関する件か？」
何で分かるの！？ってスカちゃん激しく動揺。
「Charlie,お願いだからそれ以上何も言わないで。」
「いや、言わせてもらうよSprite,二人があんなにギクシャクしているのを見ているのはもう耐えられないんだ。」
スカちゃん逃げようとするのですが、もちろんCharlesが離すわけがありません。
「僕が聞いたのはSamがヒーローだったとか、今日まで彼を妬んだことはないとか、訳のわからない
ことばっかりだったんだけど・・・」
「何ですって？」
「外見が似てても中身が違っていたら意味がないとも言ってた。」
やっとお互いの誤解に気付いて泣き出すスカちゃん。
「彼は私を責めているんだって今日一日ずっと思ってた。ロス＝バノスのことで私を許してくれないんじゃ
ないかって。」
「ロス＝バノスだって？それと何の関係があるんだ？泣くのをやめてくれよDana,ほら、父さんがこっちに来るじゃないか。」
「Charlie,少しだけパパの気をそらしておいてくれる？」
「何て言えばいいんだよ？」
「目にゴミが入ったからトイレに行ったとでも言えばいいわ。」
「もうこんなことはコリゴリだからな。」
「ありがと、あなたには借りを作っちゃったわね。」
「早く行けよ。」
「Ellenには気分が悪くなったから帰るって言っておいてね。でもパパとママには私はEllenのところに泊まるって言ってね。
でも私が本当にいる場所は――」
「言わなくてもいいよ。車の中でやるなよ。」
「ねえ聞いて。Mulderの部屋にはすっごく大きなベッドがあるのよ。」
「いいから早く行けってば！」
「Mulderはどこにいたの？」
「さっき見たときはバーの端にいた。入り口のドアの近くの。」
「愛してるわCharlie」
そう言って駆け出すスカちゃんなのでした＾＾
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「今日は貸切だよ！」
怒鳴るMikeおじさんの声に驚くモル。
「どうしたんだい？」
「誰かが覗いてたんだ。張り紙しとかなくちゃな。」
コートを着ているモルを見て訊ねるMike。
「もう帰るのかい？Danaがどこかにいるはずだよ。それともCharlieを呼ぼうか？」
「いや、いいんだ。酔いが回ってきたからもう帰るよ。」
「おや、君はもう帰れないぞ。女性が一人ダンスをしたがっているようだ。」
振り向くと、そこには泣きはらした顔のスカちゃんが。
「水兵さん、一杯おごってくれる？」
スカちゃん、モルの返事を待たずにズカズカと隣のスツールに座って、
「おじさん、ウイスキーを二つね。」
「君は勇気があるな。」
「まあね。」
「なぜなのか聞いていいかな？」
「なぜならこれから私はあなたに部屋の鍵を渡してもらうの。私は先にここを出るわ。５分後にあなたもここを出て
部屋で落ち合うの。そして１０分後には少しだけ話をして・・・そうね、私が話すわ。だからあなたは聞いていて・・・
って、そんな心臓麻痺になったような顔しないでよMulder」
「でもScully,僕たちは・・・」
もう元に戻せないんじゃないのか？って心の中で思うモル。
「大丈夫よ。きっと出来るわ。二人で解決していきましょう？」
「いや、その必要はないよ。」
「どうして？」
「だって３０分後には、お互いに必要なことを話し終わったら、僕の部屋の大きくてフカフカのベッドにもぐりこんで
当初の予定を決行するんだ。そしてコトが終わってしばらくたったら僕たちは冷静に戻るだろう。でも、その時には
今まで起きたいやなことは全部忘れているんだ。全部ね。」
「了解よ。」
「僕の部屋の鍵はコートの右ポケットの中だ。ジッパーの中じゃないぞ。」
そしてモルの部屋の鍵を持ったスカちゃん。
「５分後よ。遅れちゃダメよ。」
そう言ってお店を出て行くのでした。
ホテルに電話をかけてシャンペンを頼もうと思っていたモル。
そこへ再びMikeの怒鳴り声が。
「貸切だと言ってるだろう！まったく・・・しつこいチャイニーズだ。」
Mulderはそれを聞いて顔面蒼白。
「今何て言ったんだ？」
「チャイニーズだよ。さっきからこの店を覗いているんだ。今度現れたら・・・おい！どこへ行くんだ？！」
なんて言葉はもちろん耳に入らず、モルは外へ猛ダッシュ。
通りには人影がなく、自分の考え過ぎで、スカちゃんはもうホテルに着いたのかもしれないと思うモル。
でも歩道に落ちていたのは無情にもモルの部屋の鍵。
辺りには空しくモルの叫び声だけが響くのでした。
続く
☆ HISAYOの感想 ☆
いやー！チャーリーに見られちゃって一体全体どういう言い訳を？なんて思っておりましたけどもスカちゃん、正々堂々としたものですねーー！
でも、親友であるモルはジーンズ履いていたって一糸まとわぬ姿で、ああいう姿勢で（いや、思い切って体位って言っちゃいますかー(^O^)/）のところをチャーリーに見られたんではどうよ？？っていうね(^^;
チャーリーもさぁ・・・気配感じた段階で見てみない振りをしてあげないことにはお姉ちゃんの立場ないでしょう〜(;´▽｀A``
私、自分がお姉ちゃんなのでこんなの弟に見られたら一生弟と顔会わせられないって思っちゃいますけど〜ヾヾヾヾヾヾ（´▽｀；）ゝゝゝゝゝ
それでもすごい勢いで喧嘩するスカちゃん。ほんと、威勢の良いって感じで、体に毛布一枚巻き付けてガンガンガンガン言い合っちゃうなんてねぇ〜。
果敢に弟に向かっていったお姉ちゃんダナ！
立派です〜。しかもあなただってって言っちゃうところがなんか妙におかしくて。
それにしてもそこで一気に紳士になったモルは別のホテルを取るわけですね。
まぁチャーリーの手前それも仕方なしって感じもしますけども(^^;;;
チャーリーもそれだけは譲れないって言っているし(*￣m￣) ププッ
でもここからホテルへとモルが出発する前の一連の感じが良いですね〜♪
すごーく恋人同士っぽい。
出会ってまだ１週間？位だと言うのにここまでラブラブになれちゃうのはやっぱりモルスカだからこそって感じですかね(*^O^*)
ベッドの広いお部屋をキープしたモルダーにEllyのところにお泊まりすることにしてあるスカちゃん♪
今度は準備万端で（？）期待に応えて欲しいです！・・え？誰の期待かってもちろん私です〜(^O^)/←しつこいですか？
それにしても朝の７時から電話しちゃうなんてー！君たちは高校生かっていう位勢いありますよね〜。大人な二人でもこうも夢中になれちゃう相手に巡り会えるものなのかしら(=^^=) ニョホホホ・・なんて感じで微笑ましいですよね〜。
しかもそんな二人の事をスカパパはお見通しで！スカちゃんをこよなく愛し優しい理解あるパパなのですねぇ〜♪
それでもって洒落た会話を交わしながら一緒に夕食を取った二人(*^.^*)
ここから一気にホテルへーーー(>▽<)//・・・と思ったらーーーーー！
samの事が二人の間で結びついてしまったのですね。でも私まさかこんな展開になるとは思っても見ませんでした(T.T)
samが導いてくれたんだね。samが僕たちを会わせてくれたんだ！とかそういう方向に話は進むのかと思っておりましたーーー(TOT)
でもやっぱりそれは単純な私だからこその発想であり、モルスカに取ってはそんな簡単な事ではないわけだったのですね。
でもでも、だからってーーー！
モルもそのままスカちゃんを帰しちゃうのはどうなのよっっ！
それでもっ！とかやっぱりっ！とかとういう事を言って、ドアを出て行ったスカちゃんを追いかけていって後ろからぐわぁしっっ！と抱きしめちゃうくらいのさーーーバタバタ！( >o<)~ノ☆┯┯
あぁ・・そしてどんどんすれ違い。
ほんとどんな世界でも簡単にはハッピーエンドを迎えない二人ですよねぇ(=_=)
だけどそんな二人には恋のキューピットがいるわけなんですね〜(*^O^*)///
さすがよー！チャーリーちゃん（ちゃん？）
あなたすっごい使える弟だわ〜！強面ビル兄とは大違い。きっとあなたの髪はお兄さんと違ってふさふさでしょうし、顔立ちもママ似だったりするのかしらね〜♪←ハンサムということにしたいらしい私。
あれだけ愛し合っている二人だから些細な事で誤解しあってしまうのはつまらないです。
でも、ここでモルに自分から歩み寄っていくスカちゃんは素晴らしいです。ほんとモルじゃないけど「勇気がある」んですよねぇ〜。
普通だったら誤解しあっていることが分かっても、結婚式の予行演習であれほどさぶい会話なんかを繰り広げてしまったらなかなかね・・・。
でもスカちゃんが振り絞った勇気は空回りすることもなく、モルもちゃーんと受け止めてそれ以上の提案を出したりしてね(*^O^*)
やっとここからＧＯＧＯ！
って思ったらーーーーーo(>ロ<o) (o>ロ<)oバタバタo(>ロ<o) (o>ロ<)o
今度はチャンですかぁ・・・(T-T)
確かにいたけどねぇ。ずっとこのお話に絡んできてはいたけどねぇ・・・
とうとうここで登場なんですねーーー。しかもスカちゃんに危害がおよぶことになるとは。
次回、一気に最終回までアップ致します。お楽しみに〜♪
