☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
Familiar Heart その２です。
すっかりモルにチャンの手先だと誤解されちゃったスカちゃん。
何とか誤解を解こうとハンサム君に説明します。
「私たち、前に一回あった事があるわよね？フィリピンで」
「フィリピン？お前、チャンが雇っている娼婦の一人だったのか？」
「はっ？」
「悪いがあんたみたいな女と寝ていたら顔ぐらいは覚えているさ。」
「あなた私を助けてくれたじゃない。あなたは私のヒーローなのよ。」
そこでハンサム君、鼻で笑い、
「そりゃあ誰かと間違っているんだろう。俺はあんたのヒーローなんかじゃな
い。」
「ところで、あなたお名前は・・・？」
「あんたが先に名乗れ。」
「Scu・・・」
そこまでいいかけてスカちゃんは言い直します。
「Danaよ。私の名前はDanaっていうの。」
「Danaか。いい名前だ、あんたに似合ってる。フィリピンで本当に会っていたらと思うよ。それで？チャンはどこだ？」
「誰よそれ？」
「とぼけるな。お前のボスだ。下の道路でお前の合図を待っているのか？」
そしてハンサム君、スカちゃんが気を失っている間に脱がせた服のポケットの中から
発見した小瓶をちらつかせます。中には琥珀色の液体が。
それは摂食障害のスカちゃんのためのビタミン剤なのですが、被害妄想の激しいハンサム君は麻薬と勘違い。
「この瓶はなんだ？どうせ麻薬かシアノイドでも入っているんだろう？お前の役目はどこまでだ？俺を殺すことか？それとも手足の自由を奪っておいて最後の楽しみはチャンにとっておくのか？」
「あなたの言っていることさっぱり訳が分からないわ！私は車が脱輪して吹雪の中歩いていたらあなたのこの小屋を発見したのよ。ピエドモントまで車で送ってくれたらそれだけでいいの。」
「下手な芝居はよせ。」
と椅子から立ち上がるハンサム君。
彼を見上げたスカちゃん、（この人こんなに背が高かったかしらー？それに記憶よりいい男ー！頭はイカれてるけど）などと結構のん気。
「お前のIDを見せろ。」
「私の？」
「身分証明書だ。免許証かなんかあるだろう。」
「財布の中に――」
と言いかけたところで、財布は車のダッシュボードに入れたことを思い出すスカちゃん。
「IDをどこにやったか思い出せないか？それともそこに書いてある本名を見られたらまずいのか、Sweetheart？」
「Sweetheartなんて呼ばないでよ、このうすらばか！」
「Baby,すぐにIDを出さないと今ここでFBIに通報してもいいんだぞ。」
「今度私をBabyなんて呼んだらそのでかい鼻の中に銃を突っ込むわよ。」
「分かったよDana,そろそろお遊びは終わりにしよう。チャンがどこにいるか言うんだ。さもないとこの猛吹雪の中にお前を裸で放り出すぞ。」
「本当に知らないのよ。」
「嘘をつくな。」
「嘘なんてついてないわよ。ねえ、お願いだから私の話を聞いてくれない？その前に服を――」
「その必要はない。お前がチャンの居所を言うまではここからは出さない。立つんだ。」
「なぜ？」
「お前を椅子に縛り付ける。」
「いやよ。」
拘束恐怖症のスカちゃん、青ざめて焦りまくり。
「お願い。どこにも行かないって約束するわ。」
「立てと言ったんだDana,さあ。」
「いやよ！」
抵抗して逃げ回るスカちゃんですが、捻挫した足とストライドの違いであっさりつかまり、椅子に拘束。
その間にハンサム君は知り合いのガソリンスタンドの店員に無線をして、道路に脱輪した車があるかどうか確認を頼みます。
「ちょっと！お願い！私こういうのダメなのよ！！」
スカちゃん叫びまくるもハンサム君はしらんぷりで無線中。
すぐにスカちゃんを呼吸困難の発作が襲い、苦しくなったスカちゃんは暴れて椅子ごと横倒しに。
ようやく異変に気づいたハンサム君はスカちゃんの様子を見てゲゲっとびっくり。
「何だ？お前病気なのか？」
「息ができないの・・・。」
泣きながら訴えるスカちゃん。
ハンサム君ちょっとオロオロ。
「わ、分かった。今ほどくからじっとしてろ。」
で、ほどいてもらったスカちゃん、安堵のあまりハンサム君の胸に抱きついて泣いちゃうの。
そんで５年も禁欲生活のハンサム君、ついに我慢できなくなってがばっと〜♪
スカちゃん、ちょっとびっくりするんだけど、何しろずっとあこがれ続けていた一目惚れのヒーローが目の前に現れたわけですよ。で、抵抗なく身体をまかせちゃうの。
でも、それがハンサム君にはまたしても誤解を与えることに。
いきなりこんなことされたら普通の女は驚いて抵抗をするはずなのに、スカちゃんはどっちかというとやる気満々。ということは、こいつはやっぱりチャンの回し者！と思っちゃうのね。
でもいざ始まっちゃうと二人の身体の相性は抜群なわけですよ〜。←これ大事。
そんでハンサム君ものめりこんじゃってがーっといきそうになるんだけど、自分だけさっさと終わっちゃったら最初の目的を思い出すのね。
こっからがハンサム君ってばサイテー男丸出し！！
自分のナニを引っこ抜いてその代わりに指を入れて、
「お前はまだだろう？続きが欲しければチャンの居所を吐け。」
なんて。
そこでさすがのスカちゃんもプッチン。
ハンサム君のジーンズからすべり落ちた銃をつかんで、思いっきり頭をばっこーー
んって殴ったらハンサム君はあえなく気絶。
「このサイテー男！！！！」
スカちゃんはそう叫ぶとさっさと服を着て、ハンサム君のジーンズのポケットから鍵を
抜き取り、ジープを失敬してそこから立ち去るのでした。
そしてピエドモントの町に着いたスカちゃん。
Jerry's ESSOというガソリンスタンドに自分の車があるのを発見。
何食わぬ顔で店主のJerryさんに
「おじさん、私の車はもう治ったかしら？」
「ああ、今治ったところだ。ちょうどよかった、もうすぐ閉店の時間だったんだよ、ミススカリー。」
何でこのオヤジ私の名前を知ってるの？とぎょっとしたスカちゃん。
それを察したJerryさんが
「車検表を見たくてダッシュボードを開けたらあんたの免許証が見えたのさ。変な意味はないよ。ところで、あんたはMulderの友達なのかい？彼は今どこに？」
「え・・えーと、何だか風邪をひいたみたいで具合が悪いって。車を取りにいくのにジープを使ってもいいって言ってくれたの。明日ジープを取りに寄るって言ってたわ。それでいいわよね？」
「もちろんさ。代金は１２ドルだよ。」
くっそー１２ドルもするのね。
こんなところで予想外の出費だわ・・・。
そうだわ！どうせだったら・・・
「M-Mulderに。」
「彼の勘定につけといてもいいのかい？」
スカちゃんがそこでにっこりと微笑んでうなづくと、Jerryさんたら簡単にだまされちゃって。
「分かったよ。じゃあ請求はMulderにまわしとくよ。」
「ありがとう。」
そしてDCへ向けて再び走り始めたスカちゃん。
だんだんと冷静になってきて涙がポロリ。
ビングクロスビーのクリスマスソングを聞きながら感傷にひたるのでした。
私の初体験だったのに・・・と。
一方バカ男Mulderはしばらくして目が覚め、自分が殺されていないことを知ってびっくり。
殺すチャンスはいくらでもあったのになぜあの女はとどめを刺さなかったのか？と考えます。
そして服を着ようと自分の股間を見下ろすとなぜか血が。
そして手にも。
あの女は処女だったのか？
いやいや、チャンが処女の女なんてよこすはずがない。
まさか裂けたのか？でもちゃんと濡れていたからそんなはずは・・・
などと考えつつ、Jerryに無線を。
「Jerry,僕のジープそこに行ってないか？」
「ああ・・・あるよ。なぜだい？君がミススカリーに使っていいって言ったんだろう？」
「僕が？」
「彼女が言うには、君は風邪をひいて具合が悪いからジープは明日取りに来ると。」
「ごめんJerry,彼女の名前もう一度言ってくれないか？」
「Scullyだよ。Dana Scully。これから弟の結婚式に出席するのにメリーランドへ向かうと言ってたな。君、友人なんだろう？」
そこでMulderは凍りつきます。
まさか――
Scully、弟の結婚式、メリーランド
なぜか一致する符合。
彼は追われる身でありながら間もなく友人の結婚式のためにメリーランドへ行く予定があったのでした。
友人の名はCharles Scully。
彼の海軍情報部の同僚で親友だったのでした。
僕が抱いた女性は一体誰だったんだろう――？
混乱するモルなのでした。
☆ HISAYOの感想 ☆
それにしても誤解は誤解を招くというか、誤解の確信は次々と上塗り出来る要素が産まれるっていうか・・・
そんなこんなでモルはすっかりスカちゃんをチャンの手先と勘違いしてしまうわけですね。
でもそんなこんななのに、モルったらスカちゃんに発情しちゃうわけねーー(*>o<*)
いくら禁欲生活が長かったからってーー！やっぱりそれはスカちゃんだからこそっていうのがあるのでしょうか〜♪♪♪
それにしても・・・ガバチョと行ってしまったモルにやる気満々のスカちゃん（笑）
いやいやいやいやいや（*＾▽＾*）ゞ マイッタマイッタ
いきなり最初からそうくるかーーー(*^O^*)って感じで（でも満面笑顔）
しかし体の相性がバッチリっていうにもモルスカShipperにとっては大満足ですね。
まぁモルが先にさっさと終わってしまったのはあれですけども（笑）
それほどスカちゃんが良かったっていうのもありますし、このことはこれからの二人の関係に大きな意味を持ってくるような気もしますし〜♪
それにしてもこのスカちゃん。本当に元気でやんちゃな感じですよね。２７才なんかよりも全然若い感じがします(^^)
そんなスカちゃんだからこそ、スパイなんかやって憂っている感じのモルはますます惹かれるのかもしれませんね〜。
しかしモルはどんな時代でもモルはモルってことで、弱いですね(*￣m￣) ププッ
スカちゃんにいきなりパコーンと殴られて気絶しちゃって１２ドルも払うことになっちゃって、そんなんでスパイ大丈夫なのでしょうか？？←本気で心配はしていませんが（笑）
んでもってモルね、気がつきましょう。いくらなんでも最中に・・・。
気絶から目が覚めて洋服着ようと思ったときに気がつくなんちゃー遅すぎっっっ！
スカちゃんだってこんな状況で初めてっていうのは辛すぎますよねぇ・・
車運転しながら泣いちゃったスカちゃんにちょっと同情しつつ、モルがこのつながりに気がつき始めた事に一筋の光を見いだしたいです〜。
もちろん再会する二人なのでしょうけども、これからどうなるか興味津々です〜(*^O^*)/
