☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
Season7のレクイエム後という設定ですが、Scullyは妊娠していません。
Mulderのアブダクト直後に宇宙人の植民地化計画が始まりますが、中途半端で失敗に終わります。その代りにＣＳＭが世界の権力の頂点に立ってサブリミナル効果を使い、人類を支配し始めたことで世の中はすっかり様変わりしてしまいます。一方アブダクトされたMulderはといえば、洗脳されてしまい、ＣＳＭの一人息子として組織の中枢で働き、抵抗して隠れているレジスタンスに降伏して投降するように毎日テレビで呼びかけています。
ＴＬＧ、Krycekとともに地下施設に身を潜めていたScullyはそんな変わり果てたMulderの姿をテレビで見て愕然としますが、これには絶対何か裏があるはずだと思い、真相を解明すべく立ち上がります。
そんな折、ＣＳＭが息子であるMulderのためにScullyに似た女性を探していることを知ります。←どうしてだか分かりますか？ハイ、夜のお相手のためです。
これだ！！と思ったScullyはタトゥーや身体の傷痕を消し、目や顔の輪郭などを少しだけ整形してScullyに似た女性になりすまし、Juliaと名乗ってＣＳＭやMulderのいるワシントンの施設に乗り込みます。
で、ＣＳＭと面会してこれはScullyソックリだということで（当たり前）、無事Mulderのお相手として雇われたのですが、肝心のMulderはJuliaにすげない。
それもそのはず、彼は洗脳されていたわけではなく、逃げたら首に埋め込んであるチップを操作してScullyを殺すとＣＳＭに脅されていて仕方なく組織にとどまっていたのです。
そんな憎たらしいＣＳＭからScullyに似た女性を連れてこられたところでMulderがうっかり手を出すハズがない。
意にそぐわずＣＳＭの組織にいるということで、Mulderはすっかり人間不信になって荒廃し、アルコールに依存する日々を送っていたのですが、率直に振る舞うJulia（Scully）にMulderは段々心を開いていきます。
２人でいろんな話をするうち、やっぱり以前のMulderと変わっていないと確信したJuliaは自分の正体を明かすタイミングをひそかに見計らうのですが、なかなかそのチャンスが訪れません。
そんなある日、Juliaは処刑リストを覗き見し、その中にSkinnerの名前を発見してしまいます。処刑の日まであまり日数がないことを知ったJuliaはついにMulderに自分の正体を明かし、２人で脱走の計画をたてます。
そして猛吹雪の夜に２人は自由を掴み取るべく行動を開始しますが、ＣＳＭは彼らの計画を知っていたらしく、意外な行動に出ます。
２人の運命はいかに・・・？
☆ 由美の感想 ☆ Scullyは当初エスコートという、Mulderの夜のお相手として雇われるのですが、扱いは奴隷と一緒で、この世界で奴隷は声帯を切られて声を無くし、脱走をさせない為に靴を没収されて常に裸足でいなくてはいけないという屈辱を味わいます。
Scullyも例外なく手術で声を奪われるので、会話は手話という形式になっています。
こんな辛い思いをしてMulderの所まで辿り着いたのに、Mulderは全然Juliaの正体に気付かず、そればかりか「勝手に部屋に入ってきたらお前を殺す」などとJuliaを脅すというとんでもない暴君ぶり。
もうあまりのJuliaの不憫さに、そこでブチキレてしまえ！！とJuliaに声援？を送り、ニブチンMulderには、バカタレ〜！お前の目の前にいるのはScullyなんだよ！と叫びたくなること請け合いです。
でもMulderがJuliaに対して心を開いていくところはなかなかの見所でもあるので、まあいいとしましょう。特に、Mulderが「君の手はScullyにそっくりだ。」とか、「君の肌はScullyと同じ匂いがする。」などとJuliaに言うシーンがあるのですが、そこはもう自分がJuliaになってしまったかのように思えて、思いっきり感情移入してグググッときてしまいました。
最初の第１章はＣＳＭが世界を支配して、世の中がすっかり変わってしまいましたという、やたら長ったらしい解説から入るのでちょっとひるんでしまいますが、ScullyがJuliaと名前を変え、奴隷としてMulderと再会してからのお話は、大容量にも関わらずほぼ徹夜で半分くらいまでぐわーーーっと一気読みしてしまいました。
何といってもMinisterと呼ばれ、時の権力者の息子という立場のMulderと、奴隷という立場のScullyという、今までに読んだことのないアヤシイ関係の２人にドッキドキで〜♪更に、Juliaがついに自分の正体を明かし、一悶着あった後の２人のラブシーンはとってもホットで〜♪ムフフフフフなのでございます。
ただ、私の書き方が軽くて申し訳ないのですが、結構Angstを含むお話になっています。
Scullyが声を失ったり、Mulderが自分のしている事（ＣＳＭの悪事に荷担している事）に耐えられずに葛藤に苦しむあたりなどは読んでいてかなりツライです。
全部で６００ｋ近い長編ということで、背景にはウイルス蜂とか、Scullyのチップ絡みの話とか、ミソロジー系の話も詳細に描かれていますが、はっきりいってそちらの方はあまり理解しておりません。ホホホ・・・。
私はただひたすらにこの２人がどうなってしまうのかというShipperの立場において読み進んでいました。
時間を忘れて引き込まれるFicには最近巡り合っていませんでしたが、今回久々にどっぷりはまってしまいました。私にこのFicの存在を教えて下さった方々には感謝しておりますです。この作品は私の中のベスト５Ficに入ることでしょう。
しかもこのJuliaの後にGabrielという同じく長編の続編があるということで、これからしばらくは楽しみが続きそうです。
読み応えのあるFicが読みたいの！と思っていらっしゃる方、お奨めです。
☆ HISAYOの感想 ☆
さすが本国アメリカっ！・・・ですよねぇ。
６００Ｋってものすごい長さだと思います。私が書く中身がない割にはなんだか長いＦＩＣの１作の平均は３０Ｋくらいなんですね。となると約２０作分くらいの長さになるということですものねぇ。すごいですぅ〜(^◇^ ;)
そしてドShipper・HISAYOはこういうＳＦチックな設定のお話などは全く持って考えつきませんが、こんな壮大な設定の上でモルスカの愛を展開させていくというのは、とっても大変な事だと思います。
それにしてもＣＳＭ！お前はいったい何をしているわけっ！？あんたが世界治めてどうするのさっ！そしてモルダーの事を脅して言いなりにさせているなんちゃぁ、どういう事なんだってーのっ！怒怒怒 （｀´）怒怒怒←（言葉がどんどん荒くなる私）モルだってスカちゃん殺すなんて言われちゃったら、言うこと聞かざるおえないじゃないのよーーーーっ！
・・・・だけど、モルのお相手探してあげるあたり、なんかあんた中途半端ね？しかもちゃんとスカちゃん似を選んでいるあたりに、父親の愛をちらりと感じるけど(･_･?)
そして由美さんのご説明によると、ＣＳＭは最後に意外な行動をとるとか？
・・・・まさかいい人になったりするのでは？
そしてスカちゃん整形したりするんですねぇ。モルダーのためにどこまでもがんばるスカちゃんの姿はやはりＦＩＣでも見ることが多いですね(T.T)
ましてこのＦＩＣでは声帯を切ってしまって声を失ったスカちゃんというのがとってもとっても痛々しいですぅ〜(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)
だけどモルも辛いんですよねぇ。
Juliaだと信じているモルが本人だとしらずスカちゃんの面影をJuliaに重ねちゃうあたり・・・・モルの表情が浮かんできます。ましてモルはスカちゃんはどこかで無事にいる事は分かっていても実際にあえない辛さと闘っているような状況にあるわけなんでしょうし。(T.T)
きっと私も実際に読んだのだったら由美さん同様、何度も「モルぅーーー！だからスカちゃんなんだってばーーーーっ！」と叫び出したくなったに違いないです。
いつモルがスカちゃん本人であると分かってくれるか、先が気になってしょうがないお話になるのは間違いないでしょう。そしてスカちゃんが正体を明かした後のＨＯＴなシーンでは、ＰＣの前で蒸発しそうになるのでしょう(*^^*ゞ
それにしてもＣＳＭがとった意外な行動とはなんなんでしょうか？すごく気になるHISAYOなのでした。
そして続編の内容も・・・。（あ、その前にスキナーは助かったのかしら？？←ついでのよう？）
由美さん、長編大作であるモルスカの複雑な関係をわかりやすく解説してくださって、本当にありがとうございました(^▽^)/
