☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
突然ですが、みなさん「風と共に去りぬ」はお好きですか？この映画にはそれなりに思い入れのある私なのですが、HISAYOさんとのメールの流れで、ご紹介することになったFicのお話をこれからいたします。Histrical AUにはさっぱり食指が動かないという方はできればお読みになられない方がよいと思われます。
決してお勧めするわけではなく、こういうお話もあるんですよーくらいの構えでレポートしますので、そこは事前にご了承ください。
風と共に去りぬを引き合いに出したくらいですから、舞台は南北戦争時代のアメリカです。戦後まもなく、敗戦の地サバナ近郊の湿地帯でモルスカは出会います。
北軍将校フォックス・モルダー（31歳）はビル・モルダー上院議員の一人息子で、新聞社を多数所有する実業家でもあります。ワシントンDCに大きなお屋敷を構える上流階級の人間です。
ダナ・スカリー・ウォーターストン（推定年齢23歳）は、美貌のアイルランド移民で、南部の裕福な医者ダニエル・ウォーターストンの妻であり、臨月のお腹を抱えて戦争から帰らぬ夫を待つ身です。
数名の北軍兵士（いわゆるヤンキー）に、道端で絡まれているスカちゃんを、たまたま通りかかったモルが救ったのがきっかけでふたりは知り合います。
ダナは戦地に赴いたまま帰らぬ夫を待ちながら、人里離れた沼地の屋敷にひとり住んでいるのですね。モルはダナの身を案じて彼女の住まいまで送り届けます。そもそもこんな炎天下に身重の女性がひとりてくてくと歩いていたこと自体がおかしいので、事情を尋ねたところ、子供のために必要なものを買いに行かなければならないと主張するダナ。そんな無茶はさせられないと騎士道精神を発揮して、モルが代りにお遣いにいきます。モルが沼地に戻ったその夜、ダナは陣痛に見舞われるのですが、他に助ける人は誰もいないため、なんとモルが出産のお手伝いをすることになっちゃうわけです。
そうして生まれたのがエミリーで、ブロンドのとびきりかわいい女の子。
命の誕生を目の当たりにしたモルは、奇跡みたいなものを感じ、戦争で荒んだ心が浄化されたような気持ちになります。
それからというもの、モルはなんだかんだと理由をつけては、ダナのお家を訪れ、いろいろ世話を焼きます。自分にはDCに帰ってやるべきことがあると頭ではわかっていても、ダナとエミリーの側にいたい気持ちが抑えられずに、だらだらと二ヶ月が過ぎて行ったある日。ダナの夫が戦死したことがわかります。ついでにこの時代の富裕層には常識だったそうですが、ウォーターストンには有色人種の愛人がいて子供もいたことが判明。ウォーターストンはダナと結婚する前からその女性を囲っていたため、遺言の書換えを忘れていたらしく、沼地の屋敷はその子供たちの手に渡ることになります。
DCに帰ることを決めたモルは、一大決心でダナにプロポーズ。ダナもそれをお受けします。モルは生まれて初めて、自分のわがままを通した選択をしたそうです。ダナとエミリーを自分のものにしたい。欲しいものは欲しい。だから結婚する。決してダナとエミリーが気の毒だから養ってあげたいと思ったわけではないところがポイントです。終わったかに思えた自分の人生をやり直すために、ダナとエミリーがどうしても必要だったそうです。ダナとエミリーに希望と未来と運命を感じたのでしょう。
裕福な家庭に生まれ、恵まれた環境に置かれながら、モルの過去はけっこう悲惨だったので、その気持ちもわからないことはありません。
フォックス少年の輝ける人生は15歳で暗礁に乗り上げます。婚約者であり、初恋の幼馴じみであるサラの突然の死をきっかけに、運命はおかしな方向へ曲がり始めます。サラとメリー（メリッサの愛称）の姉妹は、父親である下院議員ジャック・カバナフから人知れず性的虐待を受けており、サラは不幸にも妊娠させられ挙句流産が原因で死んでしまうのです。（不適切な堕胎手術で感染症にかかり出血死したという説も強し。）フォックス少年は意識不明でベッドに横たわっていたサラに誓いました。残されるメリーだけでも悪魔の手から必ず守ると。
でもフォックス少年は15歳なので、守る術をあまり持っていませんでした。メリーと結婚してしまえば、父親の手も届かなくなるだろう。必死の選択だったと思います。そして両親に認めさせるため既成事実をつくりました。その結果生まれたのがサムです。（守備良く1回でできたらしい。）フォックス少年は、メリーを守るために結婚し、16歳で父親になりました。ですが、サラと違って心のもろいメリーは、サムが父親ジャックの子供だという妄想に取りつかれ、精神を病んでしまいます。モルの優しさに包まれて一時は回復するかに見えたのですが、結婚14年後再びの妊娠を機に病気が再発。症状は深刻化し、ついには自殺してしまいます。そして残された愛息サムも、南北戦争の混乱の渦中で行方不明となり、必死の捜索にも関わらず消息がまるでつかめないため、モルは生きる希望をなくしかけていました。そんな中、運命の女性ダナに出会ってしまったわけですね。
DCで始まったモルとダナの結婚生活は本当にステキです。まさに「風と共に去りぬ」後半の、レットとスカーレットの世界。（あんなに反発はしあいませんが＾＾；）
豪邸で繰り広げられる、愛と情熱と優しさに溢れた優雅な日々。過去という名の亡霊がそこここに住み着いているものの、そこは次第にダナの色に染められて、モルにとっても居心地のよい我が家へと変わっていくのです。
現実にダナを愛して、はじめてモルは自分の真実に目覚めます。
ダナに出会う前の自分の人生。メリーとの結婚生活や両親の期待。理想の夫と、理想の息子を演じ続け、完璧を目指してきたモルは、己を捨て誰かのためにひたすら心と力を尽くす―――そんな生き方に順ずる高潔さに溺れていただけということに気がつきます。そして、心の奥に鍵をかけて大切にしまっていたサラへの想いは、自分の中でつくりあげられた理想と幻想に過ぎなかったことを悟るのです。
本当の自分の人生はダナとともに始まった―――これぞ至上のモルスカロマンスの真骨頂ですよね。
各章の冒頭は、亡き妻への手紙という形をとって、ダナと出会う前の過去、出会った現在、そして未来へ向けたモルの内省が綴られているのですが、最終章ではそれがダナへの手紙となっていて、これがまた感動の集大成となっております。とある誤解からダナを失いかけているモルが、正直な自分の想いを切々とつづった恋文なんですけれどもね。物語の中ではさまざまな出来事がめまぐるしく起こるのですが、そのすべてにつながりと意味を持たせる奥深い手紙です。
＊＊＊
Dear Dana,
僕は過去に満足すべき人生を手にしていたと思う。にもかかわらず、心の奥底では、常にそれ以上を渇望していた。
父は僕を第2のジュリアス・シーザーにすべく育て上げた。そして、いずれはこんな僕も思慮分別を身につけ、父の敷いたレールに従うだろうと死ぬまで信じていた。父は呆れながら、僕を理想主義者と呼んだが、それでも僕に背を向けたことは一度もなかった。僕が必要とするとき、父はいつもそこにいてくれた。けれども僕は、父が亡くなるまで、自分がどんなに父を頼ってきたのか気付くことはなかった。母は僕の住む文学や哲学の世界を理解することは決してなかったが、母の住む美しい外観の世界は、いつでも僕を快く迎えてくれた。僕の両親は熱烈に愛し合っていた。
そして息子である僕はふたりの宝物だった。父も母も、僕の中に映るお互いの姿を愛し、僕自身のことも愛してくれた。でも僕は思う。果たして両親は一度でも本当の僕を見てくれたことがあったのだろうか。
僕は大勢の男たちがそうであるように、間違った理由から若すぎる結婚をした。そして、大勢の男たちがそうであるように、大人になる前に親になった。もし僕が不幸だったとしたら、それは誰のせいでもない。僕自身の責任だ。メリッサは僕の足型をブロンズ化しかねないほど、夫を偶像視していた。僕は愛する息子のために、母親のことを同じ気持ちで讃えようと精一杯努力した。
人生は流砂のごとく過ぎていった。今日が恭しく明日に紛れていく―――そんな毎日だった。自分の役割を演じ、義務を守り続けるうちに、僕は自分の目指していた人物からどんどんかけ離れていった。
かつてグレートプレーンズには、見渡す限りにバッファローの群れが広がっていたという。サーカスで一頭のバッファローを見たサムと僕は、一緒にその話をした。
1万頭ものバッファローが群れる光景を、実際目にできたらどんな感じがするのだろう。当時、サムは７つで、僕は24だった。バッファローが絶滅してしまう前に、みんなで西部へ行けるかと訊ねたサムに、臆病者の僕は、行けないことを知りながら、「たぶん」と言葉を濁し、お菓子を買い与えた。僕の家族は間違っても「文明よ、さらば」なんて台詞は吐かないし、サドルバッグに荷物を詰め、夕日に向かって馬を走らせ、荒々しく鞭を振るい、埃の舞う風の中で帽子を回したりはしない。シルクのドレスを着て、パリのオペラ座へ出かけ、ボックス席の端から唾を吐き、下の階のフランス人が何やら罵るのを聞きながら、無実を装う真似もしない。僕の家族は、美しいと世間が認め、そうあるべきと期待する制約だらけの役割以外は否定するのだ。
いつしか僕はそんな自分に満足し始めていた。その事実に気付いたときの僕の恐怖が君にわかるだろうか。いや・・・もちろん、君ならわかるだろう。ダナ、君が望むと望まざるとに関わらず、僕には君のことが手に取るようにわかる。それと同じだ。
そして突然、すべては消えてなくなった。多くのアメリカ国民同様、僕の世界は終わりを告げた。16歳を迎えて以来、初めて僕はメリーの夫でも、サムの父親でも、ビル・モルダーの息子でもなくなった。彼らを失ったことで心に痛手を負いながらも、生まれて初めて、自分のなりたかった人間になれる自由を得た。それなのに僕は、どんな人間になりたかったのかをほとんど忘れかけていた。僕はディオゲネスを真似て、メリッサへ宛てた手紙を書いた。そうすることで、暗闇の中、ランタンのわずかな灯りを頼りにこの地上をさまよい、僕に真実を教えてくれる誰かを探し求めていたのだろう。
油断すると、見過ごしかねない探しものだ。ある日のことだよ、ダナ。懐かしい魂が、音もなく僕の道の中へと入り込んできた。誠心誠意賭けて誓える。その日を境に僕は生まれ変わった。
DCへ戻ると心に誓うたびに、気が付けば僕はウォーターストンのプランテーションへ馬を走らせていた。使える弁解ならば両手に余るほどあった。中には鵜呑みにしていいものもあっただろう？言い訳ひとつでも、現実的であることに君はうるさいからね、ダナ。なぜいつもここへ戻ってくるのかと訊ねる君に、僕は「屋根の穴を修理するため」と嘘を吐いた。なぜいつも迎えてくれるのか訊ねた僕に、君はこう答えた。「コーヒー豆が手土産にあるからよ、ミスター・モルダー。」
君への気持ちは恋ではないと、自分に言い聞かせていた男のために教えよう。ジョージア州では、戦争直後、コーヒー豆は1オンスあたり50ドルした。金は40ドル、小麦は30ドル、そして美しい若い娘たち――夫や子もなく、家の屋根に穴もない――は、だいたい10セントもあれば買えた時代に、それでも僕はコーヒー豆を買った。
どんなに自分に言い聞かせようと、君を愛することは、理屈や統計学の産物ではなかった。それはどこからともなく訪れて、説明自体を拒んだ。君を愛してる。僕は恋に落ちたんだ。今日でもそれは変わらない。君は僕の人生に、勇気と彩とバランスをもたらしてくれた。君といる世界はすべてが鮮やかに、君のいない世界はすべてが灰色にみえる。
"通りすがりの見知らぬ君よ、私の熱いまなざしが置かれていたことは決して知るまい。あなたこそ私が捜し求めていた女性・・・その瞳、その面差し、その肉体が私に喜びを与えてくれる。お返しにあなたは私の髭と、胸と、両手を奪っていい。何に変えても、私はあなたを失いたくない"―――これは以前君に贈った詩だ、ダナ。
だが手違いで、君の手には渡らずじまいになった。もしこの詩が、君に届いていたら、事態はどんな風に変わっていたのだろう。
君は僕の欠けた部分を完全に満たしてくれた。それなのに、僕は君を二の次扱いしてしまった。僕は花火を求めて、蛍を追い掛け回していた。そして、今の僕には、謝ることしかできない。君が二の次だったことは、ただの一度もなかった。今までもそしてこれからも、僕の魂に占める君の地位には、決して誰も手が届かない。君への想いは愛ではないと誤解していた時があったとしたら、それはひとえに、それまで僕が愛する気持ちを知らなかったせいだろう。もしこの心臓を開いて、心の中を見せられるなら、君も信じてくれるだろうが、それは不可能だ。巡り来るそれぞれの人生では、やり直すチャンスは限られている。今生で僕はもう、そのチャンスを使い果たしてしまった。
僕は人生を通して、数名の素晴らしい人たちと道を交える幸運を得た。だが、真に恵まれしは、その中に君が含まれていたことだ。時代を超え、形を変えても、僕たちは絶えず進化していく環の一部であり、ふたつの魂はお互いを決して忘れることはない。ダナ、僕たちは以前も確かに出会っている。そして、また必ず出会うと信じている。いつかくる未来の世界で、君と道端ですれ違った時、立ち止まる感覚を持ち合わせていたいと、心から祈っている。そして僕は皮肉な笑顔にのせて、こう訊ねるんだ。「いつの時代も探したよ。いままでどこにいた？」君はあの大きな青い瞳で僕を見上げ、論理的な口調で答える。「あなたのすぐ目の前よ、モルダー。」
ひとつだけ確かなことがある。君がどこにいて、何をしていようと、僕の愛は変わらない。この世でも、生まれ変わった次の世でも、未来永劫、君を愛している。命ある限り続く愛なら、死が訪れても止められはしない。僕は君を絶対に忘れない。
君の存在はこの魂に焼きついている。人ごみに出くわすたびに、僕は目を走らせるだろう。僕の半身である女性の姿を捜し求めて。君が僕の人生に戻ってくるまで、僕は永遠に半分欠けたままだから。そして残りの半分も、君なしでは沈黙したままだ。
君を束縛はできない。だが、君を手放すことは、後にも先にもないほど辛い。
Mulder
＊＊＊
私の下手な訳で台無しなところなきにしもあらずですが、ここにテーマのすべてが凝縮されています。例え別れ別れにどんな人生を送ってこようと、モルの魂はダナに出会えるまで彼女を探し求め続けるという本質だけは、なにものにも変えられないというテーマです。もしも、運命のいたずらで出会うことなくひとつの人生を終えたとしても、モルは次の世でもう一度同じことをすると断言しています。幾世代に渡ろうと、それだけは変えられないのです。まるで水が氷や蒸気に姿形を変えてもその本質は変わらないのと同じように。
そして読まれるはずのなかったその手紙は、運命の導きなのかダナの手に渡り、モルは見事ダナを取り戻すことができます。もちろん最後には穏やかな幸せを約束する結末が待っております。
…でも、実際読むとなると目をつぶってしまいたい要素がふんだんに織り込まれているため、相当な勇気が要求されます。時代や人物に対する考証が深く、エピソードも多岐に渡っていて、完成度が非常に高い傑作なんですが、一般受けはしない作品だと思われます。
私は夢中になって読みましたし、ひどく感動もしましたが、お勧めできる自信はありません。
私はあくまで＊隠れ＊HistricalAUファンであり、この分野はまた特殊な作品として、本編とはすっぱり離れて読めるのがおいしいと、こっそり楽しんでます（笑）
その中でも、私が傑作だと思っている作品が、いま長々と説明したわりに、中身を1割も説明できていないこのお話。Paracelsusです。モルスカの出会いからの2年半を、じっくり丁寧に読ませてくれる超大作。全部で500Pは軽く超えていたと思います。読むのに半徹夜で２日かかりました。
何度も言うようにみなさんにお勧めはしませんが、本当に素晴らしいモルスカロマンスが味わえました。そしてこの大河ドラマは、読むほどに味わいが増していく深みがあります。
人生の舞台や、背負ってきたものは悉く違えど、モルはあくまでモルであり、スカちゃんはあくまでスカちゃんであることに感動すら覚えます。
ふたりの関係の在り方も、男尊女卑の世界でありながら、絶対に対等なんです。スカちゃんはアイルランド移民の中流階級の出であるため、教養はありませんが、持ち前の賢さは健在で、母国語であるケルト語はもちろん、英語のしゃべりはほぼ完璧で、読み書きにも不自由していません。そして科学や医学の世界に興味があります。
議論も大好きで、ハーバード主席卒業のモルにも引けを取りません。
そして、彼女の堅い口は真実以外を語りません。モルの人生にスカちゃんは勇気と彩りとバランスをもたらしてくれたと言っております。欠けた半身なんですって＊＾＾＊
最初、モルはスカちゃんへの想いを愛とは別のものと思い込もうとしていたんですけれど、それこそ自分が愛を知らなかった証拠だと申しております。
従順さとはほどとおく、自分の意見をしっかりと持ち、それを述べることができるスカちゃんは、あの時代では新鮮そのもの。モルは愛情をこめてMiss Difficultと呼んでおりました。
従順ではないけれど献身のほどはこれまたけた違い。ガラスのようにもろい人形のような女性を妻にしていたモルにとっては未経験の領域。スカちゃんの深い慈愛に包まれながら、モルは身も心も自由に愛せる喜びを知ります。
モルの魂の中にスカちゃんが占める地位には、誰も手が届かないのです。
どんな時代背景や状況に身を投じようと、モルスカが揃えば至上の愛が生まれ、すばらしい物語となる。これはFic界の普遍の真理なのかもしれませんね。
以上、レコメンドするわけではないものの（しつこいですか？）、JNKが隠れて夢中になった名作Ficレポートでした。
☆ HISAYOの感想 ☆
ハッピーエンドが大好きな私ですけどもさすがにあの名作「風と共に去りぬ」は大好きでございます〜♪
アシュレイに心を奪われているスカーレットを見るにつけ、どう考えてもレッドバトラーでしょう〜(>_<)と見るたびに悔しい思いなどをしております。
さて！そんな名作の名を聞きながらモルスカＦＩＣをレポートして頂ける何て言うのはたまらない高揚感を既に感じ始めてるわけです♪
まぁね。私にしてみればどんな大作・名作であろうとも、モルスカが主役となればあっという間にそれを超えてくるのは言わずもなが、申し上げるに及ばない当たり前の事なのでございます！
と、どうでもいい前置きはこの辺に致しまして、ダナ・スカリーは人妻であったのがちょっと残念か？なんて思ったりしてはじまるこのお話というかレポート。しかも身重・・モルの子ぢゃないんだぁ〜(T.T)とちょっと悲しくもなる反面、やっぱり運命は二人をどうしたって結びつけちゃう訳なのね。邪魔者はさくさくっと排除な訳ねとすぐにご満悦状態になれます(^^)←戦死した夫に同情のかけらも感じていない私。
そもそもスカちゃんもね。そんな夫が残した沼なんかのほとりにある家に固執するようなことにはならずさくっと奪われたくらいでちょうどよかったんだと思いますわ！
医師だかなんだか分かりませんけどもスカちゃんっていう女がありながら他に女を作っていたような男の残した家なんかに住む必要性はないでしょう〜。
スカちゃんには運命の人モルがいるんですからねー♪きっとモルとスカちゃんがこんな風に出会うのだって既に決まっていたことだったんです〜。
なのでエミリーの存在だってモルとスカちゃんの子供かの様に受け入れられた事だと思いますわ！本編のエミリーだってなんとなーくそんな存在でリンクしちゃっている感じがしますものー(^▽^)/
さて、スカちゃんスカちゃんと言ってきた私ですけども、モルもねぇ〜。大変な人生を歩んできたわけなんですよねぇ(T.T)←かなり同情的。
１６歳なんて言えばまだ子供ですよ〜。そんなフォックス少年、若い故の正義感にかられたのでしょうね。元々正義感は強い人ですから（プチ好意的）それに初恋っていう淡いね。なんていうかなぁ〜。本当の愛を知る前の恋心っていうのは誰でも体験するものでそれは月日を重ねるたびに美しく尊い思い出となっていくもの。
しかし愛を知るとその初恋っていうのが自分にとってのどんな物だったか知ることになる・・・。
なのでモルはやっぱりスカちゃんとの愛を知って初めて本当の自分というものを知るに至ったと・・・。
スカちゃんといることで本当の自分を見つけ出すことが出来たと。
要するにモルにとってスカちゃん以外との愛はあり得ないわけで、その愛を手に入れたことによってモルは本当の自分の人生をスタートさせる事が出来たのかなと・・・。
もちろんそれはスカちゃんにとっても同じ事。
その辺が集大成となるとJNKさんもおっしゃっているモルのラストの章の手紙で深く深く知ることが出来、私たちに感動の嵐を届けてくれるのでしょうね。
「別れ別れにどんな人生を送ってこようと、モルの魂はダナに出会えるまで彼女を探し求め続けるという本質だけは、なにものにも変えられないというテーマ」と英語の原文は分からない私ですけども、こんな美しい日本語でレポートして下さるJNKさんに大感謝です！
まさにモルスカでしょう。例えどんな障害があっても時差があってもその全てを乗り越えて結ばれる運命。二人で一つなわけなんですね〜(*￣∇￣*)←うっとり
その運命の度合いというか深さというか濃さというか・・その辺はJNKさんの素敵な翻訳によるモルの手紙によってジンジンと私たちの胸に響き伝わってきますよね〜(T∇T)←感涙
モルの手紙の最後なんてもう本当にこれがモルスカ、モルスカのつながりなんだと思える素晴らしい文章で締められていると思います
「君が僕の人生に戻ってくるまで、僕は永遠に半分欠けたままだから。そして残りの半分も、君なしでは沈黙したままだ。」
これですよっ！これっっ！モルのあの声でこれですからぁ〜(T∇T) ←再び感涙
ＡＵというと、私のせまぁ〜〜い了見という条件付きの知っている範囲となりますと、それなりに敬遠すべき点が盛り込まれていると思っているのですが、例えそう言う点がいくつかあったとしても、このお話はそれを超えてくるほどの深い深い大きな愛を感じることの出来る素晴らしい壮大なものだと思います。
その壮大さはJNKさんのお話を聞かせて頂いた上での想像が大きい所なのですけども、それでもね！その想像はかなーり当たっているものと推察いたします♪
JNKさん、大作のご紹介ありがとうございました〜(*^O^*)
