☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
もう大分前になりますが、R指定の童話を読んだんですよ♪これまたすっごくかわいいモルスカなんです。
たぶん中世の都市が形成された時代あたりで、スカちゃんは16歳の誕生日を迎えたばかりのプリンセス。
モルはスカパパ（ビル・スカリー王）が信頼する若き近衛隊長。20歳のモルがりりしいったらこの上ないのです！あ、ここでモル、スカちゃんといいましたが、タイトルどおり、このFicではKatherine and William。だからなおさら違和感なく読めるんですよー♪
キャサリンはスカリー王の末娘で、一番かわいがられているお姫さま。姿だけでなく心栄えまでも美しい人で、護衛役を務めるウィリアムの大ファン。ティーンになってからはファンを通り越して、もう2年以上恋しています。ウィリアムはウィリアムで、美しく心優しいキャサリン姫をふかーく愛していて、最近は一緒にいるのも辛いほど＊＾＾＊（←ウィリアムの苦悩はよそにこの笑顔。）
キャサリンには、裕福な商人であるアレックス・クライチェックがしつこく求婚を迫っているのですが、王様はこの人物のよくない噂を聞き、何度も断り続けています。でもそこで簡単に引き下がる男じゃないんですね、このアレックス。アレックスは邪悪な男で、ウィリアムとも何やら因縁があるらしいの。
キャサリンのバースデーパーティーの夜、キャサリンを奪おうと賊が城に押し入ります。この賊を雇った人物はもちろんアレックス。キャサリンの身を案じた王様は、信頼厚いウィリアムを呼び、しばらく姫を連れて城を離れて欲しいと頼みます。そしてウィリアムは自分が所有する山荘へキャサリンを連れて匿うことに。そこでふたりの恋心は一気に燃えがって、ついには結ばれる若い恋人たち。ふたりは結婚を誓い合います。そこへ王様から城に戻るよう緊急の連絡が入ります。なんと、アレックスの計略で、近隣諸国との戦争が勃発してしまったのです。
城に戻るや、キャサリンとの結婚の許しを請うウィリアム。王様はウィリアムこそキャサリンの夫として相応しいと見込んでいたので喜びます。
そしてふたりはめでたく婚約したわけですが、近衛隊長のモルはその優秀さを見込まれ前線へと送られてしまいます。
未来の夫の無事を城で祈るキャサリン。このときすでに、キャサリンのお腹には、ウィリアムとの赤ちゃんが宿っていたのです。そこへアレックス自ら城に侵入し、キャサリンを誘拐！そこまでしてキャサリンが欲しいか、アレックス！
もちろんR指定とはいえおとぎ話なので、悪者にさらわれた美しいお姫様を助けにハンサムなナイトが駆けつけます。
そこで衝撃の真実発覚。なんとアレックスとウィリアムは腹違いの兄弟だったのですね！
その昔、ウィリアムは裕福な商家の嫡子として生まれたのですが、父親が愛人に生ませたアレックスが財産を狙い、ウィリアムを亡き者にしようと賊を雇い、その結果ウィリアムは命だけは助かったものの、帰る家をなくしてしまったのです。そして城で働くようになったウィリアムは、王の信頼を得て、近衛隊長にまで出世して今に至るというわけなんですね。
そんな因縁の兄弟が、運命の女キャサリンを挟んで再び敵対し、長年の決着をつける時が訪れます。
ウィリアムは、アレックスと決闘し、息の根を止めます。そしてキャサリンを奪い返し、父親の財産を正当な跡継ぎとして受け取るわけです。戦争も無事終焉し、ふたりは結婚、息子も生まれ、それから末永く幸せに暮らしましたとさ、おしまい。というお話でした＾＾
短いお話なので、お遊びとして読むにはちょうどよかったですー♪
若いふたりの恋物語としては実においしかった。（モルスカのキャラはまるきり無視ですけど＾＾；）
以上お話の流れの説明でしたが、以下ピンポイントに会話中心でご紹介させていただきます。
興味がありましたら続けてお読みくださいませ＾＾
まずは冒頭から。
優秀な近衛隊長ウィリアムが王に報告です。アレックス・クライチェックが再三の謁見願いをしているので、王にご意向を伺います。
「陛下、例の商人がまた謁見を願い出ています。お望みとあらば、喜んでつまみ出しますが。」
かわいい末姫キャサリンをしつこく嫁にほしがるクライチェックに嫌気が差している王様。断りたい気持ちはやまやまですが、国民をむげに扱うわけにもいかず困ったご様子です。
「そうできればどんなに胸が空くことか。だが立場上感情に流されるわけにもいかない。辞退も今日で40回目だ。奴がどう出るか不安だよ。側についていてくれないか？」
「御意に。」
＊＊＊
（表向き）丁重に断った王様に対し、アレックスはしつこく食い下がります。
「なぜ私の寛大なる申し出をお断りになられるのか、ぜひとも理由をお伺いしたい。」
心の中では「だーれがお前なんかと」と思いつつ、顔には出さない狸な王様。
「私は姫が愛した人と結婚させたいのだ。」
「ならば直接お相手させてください。姫もじき私を愛するようになるでしょう。」
まー！なんて自信過剰な。王様、こんな奴の相手どっぷり疲れてしまいますね。
「姫の相手を選ぶのは私ではない。そもそも姫はまだ殿方に興味がないのだよ。そなたが熱心に誘ったところで、姫は関心を示さぬだろう。あの子はまだたった15歳だ。結婚はおろか、異性と付き合うには甚だ押幼い。」
王様、怒りを抑えつつ、当たり障りのない理由でアレックスをおっぱらいにかかります。
「王はすでにお考えを明らかにされている。 潔く退出を。」
そこで空気を察した賢いウィリアムがすかさずダメ押しです。この存在感が人並みならぬ感じでよいです〜＊＾＾＊
「時間を割いていただき、感謝いたします、陛下。だが、私の申し出を今一度よく考えてください。姫はいつまでも若いままではない。行き遅れて、誰にも見向きされなくなる運命はあなただって望まないはずだ。私を逃せば、後悔することになりますよ。」
負け惜しみ捨て台詞を吐くアレックスは、屈強な衛兵さん二人に抱えられ、部屋を追い出されます。
ウィリアムはアレックスが大嫌い。憎んでさえいるので、一緒にいるだけで襲いたい衝動を抑えるだけで精一杯。その理由は上で説明したとおりなんですけれども。こういう宿命の影を背負ってこそモルというかなんというか・・・（笑）
アレックスは前妻を殺しているような輩なので、かわいい姫との結婚を王様が許可するわけないのですねー。それなのに結婚を申し込み続ける厚顔無恥なアレックスをウィリアムは心底軽蔑しています。
アレックスなんかにキャサリンはもったいなさすぎる・・・そして、僕のような男にも・・・だから何も期待を抱いちゃいけない―――
常日頃からウィリアムはそう自分に言い聞かせておりました。
長年心ひそかにキャサリンを愛し続けているウィリアム。誰にも悟られないよう必死です。でも、最近じゃそれも辛くなってきてまして・・・なんと、王様直々、キャサリンのボディガードを仰せつかっているウィリアムですのでねー。出かけるときはいつでも一緒♪おいしい任務でありながら、いまや天国で地獄状態。なにしろ、四
六時中一緒にいて、気持ちを伝えることさえできないわけですから。いくらキャサリンが王位継承者でなくとも、贅沢な暮らしをさせてやりたいウィリアム。でも自分にはその力がないとわかっているので、最初から諦めているのですねー（TT）
「これで諦めたとは到底思えんな。」
王様の声に現実へ引き戻されたウィリアム。
「懲りずにまた来るでしょう。」
「そうだ、キャサリンから頼まれておったのだった。明日ドレスを買いに出掛けたいそうなのだが、午前10時ごろは大丈夫か聞いてくれと。もし無理なら、何時に君の都合がいいか知らせて欲しいそうだ。」
ウィリアムに笑顔が滲みます。キャサリンは王女さまなのに、自分の都合をわがままに押し付けたりしないんですねー。そんなところが、特別で稀有なキャサリン。姿かたちだけでなく心栄えまで美しいお姫さまなのです。こういうあたり、魂が高貴なスカちゃんを彷彿とさせます。
「僕の都合など尋ねなくともよいのに・・・姫をお守りするのが僕の務めなのですから。でも、その心遣いが嬉しいです。姫にお伝えください、明日の午前１０時には出かける準備を整えておきますと。」
「ありがとう、ウィリアム。 夕食を一緒にどうだね？」
王様はウィリアムの答えを知りつつ、それでも誘いを忘れません。本当に息子のようにかわいがっているのです。
「残念ながら辞退をお許しください。今夜は友人を訪ねる先約があるのです。」
王家と家族同様に過ごすのが嫌なわけではなく、キャサリンと必要以上に会わないようにするために、ウィリアムは常に食事の誘いを断り続けていたのでした。
若いウィリアムですので、気持ちが溢れて、キスしたい誘惑に負けちゃいそうで怖いんですって＊＾＾＊
かわいいですー>▽<←ここまでですっかりウィリアムのファンになってしまったJNK。
＊＊＊
さていよいよ噂のキャサリンちゃんの登場です。
王家のみなさま一族揃って晩餐の場面。
キャサリンはなんか素直で、かわいいんですよね〜＊＾＾＊
屈託なく、育ちのよい感じがまた・・・。
「お父さま、ウィリアムに明日のエスコートの件、聞いてくださった？」
「ああ。お前と出掛けるのが楽しみだと言っていたぞ。」
「頼んでくれてありがとう、お父さま。」
言葉尻にハートでもついていそうな世間知らずなかわいらしさが漂うキャサリンちゃん。
スカちゃんを全く無視しているものの、こんな少女時代があってもいいでしょう。
キャサリン姫はウィリアムが大好きで、それは淡い恋心以上のものだと最近自覚しつつあります。でもね、キャサリンにはキャサリンなりにそれを伝えられない悩みがございました（；；）
自分はウィリアムの好みのタイプではないと思っているんですね。ウィリアムがメイドたちとおしゃべりしたり、戯れている場面を見たことがあるキャサリンなのですが、その相手がどれも背の高いブルネットだったものだから、すっかり自信をなくしているのです。輝く赤毛に小柄なキャサリン。自分もブルネットだったらよかった
のにと思いつつ、王家でも父の赤毛を譲り受けたのは、自分一人だったので、今ではそれでよしと納得しています。
「ところで、今夜の晩餐にウィリアムが参加しない理由はなんでしたの？」
ウィリアムを我が子のように愛しているお后さまマーガレットは、食卓に彼がいないことを寂しく思います。
「今夜は友人を訪ねる先約があったらしい。」
「まあ・・・ではいつか先約がない時に是非。」
そんな会話を聞きながら、キャサリンも同じようにがっかり。明日は自分が頼んでみようと心に決めます。何といっても、キャサリンにはNoといえないウィリアムなのです。それを逆手に取るような真似をすることに多少良心の呵責を感じるものの、誕生日だけは絶対に一緒に祝ってほしいと願うキャサリン姫なのでした。
＊＊＊
次の日の朝。約束どおり、キャサリンはウィリアムを伴って町へお買い物です。
「ウィリアム、今夜は夕食をご一緒してくださる？ だって私の誕生日なのですもの。」
そうきたか・・・ウィリアムは内心顔を顰めます。この手は汚い。父のように慕っている王に対し、辞意を述べるより、ずっと厳しいものがあるからです。
「今夜は無理だよ。」
お姫様と近衛隊長ですが、キャサリンとはとても打ち解けた間柄なのでしょう、敬語のない対等な会話が嬉しかったりします。
「お願い。どうしてもあなたに来て欲しいの。あなたがお城に来てからもう随分経つのに、一度も私のバースデーを一緒に祝ってくれたことがないわ。毎年招待しているのに。」
「それは・・・」
「それにあなたに来てもらいたいのは私だけじゃなくってよ。お母様も、是非にと仰っているんだから。ねえ、お願い。」
かわいく口をとがらせて、ねだるキャサリン嬢。
こんな顔でお願いされたら、ウィリアムの鋼鉄の決心も崩れ去ります。
「わかった。伺うよ。」
「ありがとう！とってもうれしいわ。」
キャサリンは100万ワットの笑顔です。
「プリンセス・キャサリン！」
・・・と、そこへお邪魔虫の無遠慮な声が。
振り返ると、そこにいたのはアレックス。
「あら・・・ミスター・クライチェック。 ごきげんよう。」
「本日はひときわお美しい。」
「ありがとう、ミスター・クライチェック。」
「悪いが先を急ぐんでね、アレックス。 失礼するよ。」
キャサリンの前に立ちふさがるように、二人の間に割り込むウィリアム。かっこいいですねー＊＾＾＊
「ああ、それは失礼を。 お会いできてよかった。 ハッピー・バースデー。」
キャサリンの前ですので、ことを荒げないふたりですが、目は思い切り睨み合っちゃってます。
「ありがとう。 さようなら、ミスター・クライチェック。」
この二人の異様な空気を察しながら、その理由まではわからないキャサリン姫なのでした。
＊＊＊
パーティーの直前、仕立て屋さんにドレスを着付けてもらいながら、お后さまと母子の会話をするキャサリン。
「今夜のバースデー・ディナーに彼を招待することに成功したわ、お母様。」
「まあ、それは嬉しいこと。 どう説得したの？」
尋ねておきながら、ウィリアムがキャサリンに恋していることなど、とっくにお見通しであるマーガレット。当然、娘の気持ちも同じであろうこともわかっておりました。そして若い二人が相手の気持ちに自信がもてず、不安になっていることを不憫に思っております。そこで一計を案じた頼れるお后様。さすがスカママだわ〜♪パー
ティーの席順をしっかりお隣にセッティングしてあげていたのでした。ふたりにはもっと会話が必要だと感じたのですね、お后さまは。
「ただ頼んだだけよ。」
実際確信犯ですけどね（笑）
「せがんだのでしょう？」
お后様するどい。
「そうよ。でもその成果を見て？」
「素晴らしいわ、ハニー。」
お后様は、ドレスアップしたキャサリンの美しさを褒め称えます。
「さあ、主役をパーティーへ案内するわ。」
＊＊＊
「今夜は来てくれて嬉しいわ。」
「僕こそ来てよかったよ。 ハッピー・バースデー、キャサリン。」
「ありがとう、ウィ・・・」
二人の世界を邪魔するように、パーティー会場の扉が破られます。
＊＊＊
「一体何のつもりだ？」
城に侵入した賊相手に王が怒鳴ります。
「キャサリン姫をいただきにきた。」
賊は全部で50人。全員武装しています。
「お前たちは何者だ。」
ウィリアムが勇敢に立ち向かいます。このFicのモルはたぶん腕が立つはず（笑）
「我々の要求は姫のみ。 おとなしく渡せば残りの命は保証しよう。」
「断る。私の城から出て行け。 衛兵！」
王自ら剣を抜き、ウィリアムと二人で、賊の4分の3を片付けてしまいます。
さらに援護が駆けつけて、生き残った賊はたった5人になりました。
「そのまま生かしておけ。そいつらに訊きたいことがある。 地下牢に連行しろ。 後ほど王と僕で尋問する。」
ウィリアムが衛兵たちに命令します。
「了解しました。」
「お父様？ ウィリアム？ どうして彼らは私を狙ったの・・・？」
キャサリンはお后さまの傍で怯えています。
「まだわからない。 今から生き残った賊に尋問して、その目的を明らかにするよ。」
キャサリンを安心させるような口調で話すウィリアム。
「陛下も地下に参られますか？」
「もちろんだ。今夜の襲撃の理由を、私の耳で聞きたい。」
王様は怒り心頭で、ウィリアムと一緒に宴の席を退出していきました。
とんだお誕生日になったものです（TT）
＊＊＊
ウィリアムは2時間ぶっ続けで尋問をします。死にそうな男でも情け容赦なく絞り上げ、とうとうひとりの男の名前を白状させました。もちろん、賊の雇い主はアレックス・クライチェック。ウィリアムの怒りは頂点に達します。
＊＊＊
地下牢から戻る途中、ウィリアムは王からあるお願いをされます。
「折り入って頼みがある。」
「仰せのままに、陛下。」
「しばらくキャサリンを連れて、城を離れてもらいたい。」
「どこへお連れしたらよろしいですか？」
ウィリアムは王からのお願いを内心喜びます。アレックスの魔の手から姫の身を守るために、そう願い出ようかとまで思っていたのです。
「そちはここから馬で2日ほど行ったところに、山荘を持っていなかったか？」
「ええ。では、姫をそこで匿います。明日の午後には出発できるよう、準備を整えるようにお伝えください。」
「他に供として誰を連れて行く？最低5人は必要だろう。姫の警護には万全を尽くしたい。」
「僕が姫には指一本触れさせません。」
「もちろん、お前を信頼しておる。だがもしアレックス・くらいチェックに姫の居場所が知れたら、一人ではあの子は守りきれまい。」
「トンプソンにスミス、それからアンダーソン、ロバーツ、ウィルソンを共につけようと思います。彼らは信頼できますし、姫の身を守るため全力を注ぐことでしょう。」
全部既婚者を選んじゃうところが、可愛い若さ＊＾＾＊これでいらない心配への予防線はばっちりです。
「感謝するよ。姫にはしばらく過ごすに十分な荷造りをさせよう。数週間は覚悟がいるな・・・ひょっとすると数ヶ月に及ぶかもしれん・・・」
王はしばらく姫に会えない寂しさを声に滲ませました。可愛い姫同様、息子同然に思っているウィリアムの不在もまた心細い王なのでした。
＊＊＊
山荘への道中、お姫様育ちのキャサリンは体力がないので疲れておりました。おまけに少しご立腹。何に腹を立てているかといえば、アレックス・クライチェックからの求婚をさんざん隠してきたからだそう。誘拐されそうになって初めて白状するとは何事！と怒っているらしく。別にクライチェックなんてほとんど知らないし、結婚
する気はさらさらないけれど、とにかく知らされなったことが子供扱いされたことに通じるんでしょうね。そこに腹を立てておりました。知っていたウィリアムももちろん同罪です。
いつもなら何でも話してくれるのに・・・。と悩んでの旅路となりました。
「キャサリン、もうすぐだよ。この丘を越えれば、すぐ山荘だ。」
「よかった。とても疲れたわ。」
「僕とまた口を聞いてくれる気になったみたいだね。」
アレックスのことを告げられてから、今の今までキャサリンはだんまりを決め込んでいたらしいです（笑）
「だって、これから数週間か数ヶ月、あなたと一緒のお家に住むことになるのに、怒ったままでいるのは賢明じゃないわ。あなたとケンカしたまま、一緒に過ごすなんて嫌だもの。」
ウィリアムに怒りを抱き続けるのは難しく、折れてしまうキャサリン。
ウィリアムもほっと一安心。
「あれがそう？」
キャサリンが丘を指して訊ねます。
「そうだよ。気に入った？」
「ええ。とても美しいところだわ。」
二棟続きの山荘は、城ほど巨大ではなくとも、十分な広さがあり、キャサリンの目には城よりも魅力的に映ったのでした。
「さあ、もう少し頑張って。着いたら部屋で休憩できる。」
＊＊＊
山荘で一行を出迎えたのは、ウォルター・スキナー夫妻です。夫妻はウィリアムから山荘を預かっている友人です。奥様はメアリーさんという金髪の女性で、キャサリンにも優しく、すぐに打ち解けていきます。
メアリーさんは賢く、若いふたりの眼差しの向かう先から、互いに恋していることを悟り、それとなく仲を取り持つような言動をします。
どこの世界にいても、誰かの手を借りないと素直に結ばれることができないモルスカなのですね（笑）
ウィリアムがアレックスの襲撃に備え準備を進めるあいだ、キャサリンは必然的にメアリーと過ごす時間が増えていきます。
メアリーさんはここぞとばかりにキャサリンの恋心をたきつけるような会話をしていきます。
「殿下はウィリアムと知り合って何年になるのですか？」
「私とウォルターは彼と知り合って5年になります。この山荘の管理人として雇われて依頼の付き合いです。・・・姫様はもう何年、ウィリアムに恋をなさっているの？」
「何ですって？」
「でしゃばった質問をお許しください。でも、ご自分の気持ちを偽らないでお認めください。私の口からウィリアムに伝わるような真似は決していたしません。」
「・・・そんなにあからさまかしら？」
「いいえ、わかる人にはわかるだけです。ウォルターが私には天分があるって。それで、何年になるんです？」
「４，５年前から気にし続けて・・・たぶんそれが恋だと自覚したのは２年前だわ。」
こんなに若いお嬢さんが、気持ちを告げもせず、一人の人を思い続けているなんて！と、メアリーさんは少しびっくり。聞けば４日前に１６歳になったばかりというし、他に言い寄る男性はいなかったのか、訊ねてみました。すると、誰からもそういう類の言葉は言われたことがないというのです。でもね、これって当たり前。何しろ
、キャサリンは箱入り中の箱入りお姫さまなんですから。もちろんアレックスなんてものの数には入れません。
しきりに「殿下」と堅苦しい敬称で呼ぶメアリに、キャサリンは名前で呼ぶようお願いします。
「キャサリンと呼んで構わないのよ。」
「よろしいんですか？」
「ええ、お友達になりたいもの。それに、殿下なんて呼ばれ方あまり好きじゃないの。身に余る感じだわ。将来国を治める女王になるわけでもないのに。王位継承者に生まれなくてよかったわ。全然興味ないの。それでも私は王の娘だから周りは皆殿下と呼んで敬意を払う。私はいつかウィリアムのような人と普通の結婚をするわ。」
「ような・・・ではなくウィリアム本人なんていかが？」
キャサリンは顔を赤らめてしまい、何も答えられなかったのでした。
＊＊＊
それから数日後、ウィリアムは逃走ルートを案内するため、キャサリンを山荘から連れ出します。
万が一襲撃されたときのための避難訓練ですね。今日はルートを覚える目的なので、馬を使用します。
「ここのところ姿を見せなかったけれど、何をしていらしたの？」
「武器の調達に出かけていたんだ。万が一ここが襲撃されても、君の警護が万全であるように。」
「ここが襲われると思う・・・？」
キャサリンは自分のために誰かが犠牲になるのはたまらず、少し怯えて訊ねます。
「可能性はある。」
ウィリアムは嘘を言っても仕方がないので、正直に認めます。
キャサリンは白馬に乗り、ウィリアムはブラウンに黒い鬣の馬に跨って、しばらく黙って目的地を目指します。
「・・・私がミスター・クライチェックと結婚すれば、万事は丸く収まるのでしょう？あの人は人格異常かもしれないけれど、私を守ろうとして、誰かが傷つくなんて嫌だわ。」
「なんだって？バカを言っちゃいけない！」
ウィリアムは声を張り上げ、馬から下りると、手綱を引いて小川のほとりに向かいます。
キャサリンも同じようにほとりへ馬を連れて行きます。
「誰にも傷ついてほしくないのよ。」
俯いてしまったキャサリンの傍まで、ウィリアムが近づいて謝ります。
「怒鳴るつもりじゃなかった・・・だが、アレックス・クライチェックは最低の人間だ。奴は前妻を殺している。君を同じ目に合わせたくない。」
キャサリンの顎先を指で持ち上げ、視線を合わせるウィリアム。キャサリンの瞳を見つめていると、彼女への愛が溢れて、自分でも止められないままに、キスして抱きしめてしまいますー>▽<
夢にまでみたウィリアムとのキスに、信じられない気持ちのキャサリン。でも、自分もウィリアムに腕を回して応えちゃいます♪
ウィリアムの手はキャサリンの腰に添えられており、さらに引き寄せても抵抗を見せるそぶりがないため、段々大胆になるウィリアム。そこは若いのでね、当然の成り行きでしょうか（笑）
でもキャサリンが途中で、ウィリアムの胸をそっと押すような動作をすると、はっと我に返ったのか、キスを割り、「ごめん・・・」と囁きます。これはそのままFTFの廊下のシーンのsorry…を思い出してくださればよろしいかと思われますー＊>0<＊←ハイテンションなJNK。
「謝らないで・・・嬉しかったわ。止めたのは、先に言いたいことが―」
「ダメだよ、言わないで。」
愛してる。聞きたいのはやまやま、言いたいのはそれ以上ですが、時期的にベストではないと、ウィリアムが遮ります。
「でも・・・」
「頼むから。手順を踏まないと僕は先へ進めない。」
「わかったわ。でも、私は本気よ。」
「僕も本気だ。」
何よりも先に王のお許しを得なければと、"この時は"自制した忠君ウィリアムなのでした＊＾＾＊
＊＊＊
その２日後、今度は距離に慣れるため、徒歩による避難訓練です。
「昨日、君の父上に伝令を送ったよ。」
「何を伝えたの？」
「いい考えが浮かんだ。僕らが結婚してしまえば、アレックスはこれ以上、君の父上に申し出できなくなる。」
「あなたは私と結婚したいの？それとも、私に救いの手を差し伸べているだけ？」
「僕は君と結婚したい・・・もう何年も、君を想ってる。」
「私もずっとあなたを想ってきたわ。」
「君にキスした男は僕が初めてだと言ってくれ。」
キャサリンを抱き寄せ、キスをしようと顔を傾けながら囁くウィリアム。
「知ってるくせに。」
応えるキャサリン。そして二人の唇が重なります。
この台詞、モルスカはありえない微笑ましさがありますよねー＊＾＾＊
そして唇が重なったが最後、外だって言うのに人気がないのをいいことに、一気に先へ進んでしまう若い恋人たち。おい、ウィリアム、手順はどうした？と野暮なことは聞きますまい（笑）
キャサリンちゃんも全然拒む様子ないですし。ふたりがよければいいんです。
「ここでやめたいなら、今のうちだ・・・」
「やめないで・・・あなたがほしくてたまらない・・・」
ここからは一気にR指定の領域に突入でございます〜。
なんだか衣装が複雑みたいで、大変そうですが、初めてな割には他はスムーズに・・・って説明は余計ですか？とにかく若さ弾ける「あ」なシーンです。
「一生かけて愛し続ける・・・」
「私もあなたを愛してるわ、ウィリアム・・・一生ささげたい・・・」
こんな台詞も、時代ものなら上滑りせず読めてしまいますー＾▽＾
＊＊＊
というわけで、一気に結ばれてしまった次の日の朝。ふたりの下に、スカリー王からメッセージが届きます。
「父上から返事が戻ったよ。」
「お父さまは何て？」
すっかり甘えたモードのキャサリンは、ウィリアムの腰に腕を巻きつけ、顔を見上げます。こういう仕草、子猫みたいでかわいいですねー＊＾＾＊スカちゃんは絶対やらないだろうけど、やらせたら上手そう。
「なあに？どうかしたの？」
手紙を読むウィリアムの顔色が青ざめていきます。
「アレックス・クライチェックの口車に乗せられた近隣諸国のひとつが、わが王国に戦争を挑んできたとある。」
アレックスは悪知恵を働かせて、隣国の王様にスカリー王が軍に侵攻命令を出したと吹き込んだらしいのです。それならば・・・と宣戦布告を受けてしまったスカリー王は、ウィリアムと姫に即刻城に戻るよう手紙で命じてきました。
ウィリアムは急いで荷造りするようキャサリンに伝えます。
「事態がこうなっても、私たちの約束は変わらないわよね？」
「あたりまえじゃないか。今だって、僕は君を愛してるし、結婚したいと思ってる。」
若い二人の運命は激動に巻き込まれようとしていましたが、この一言ですっかり安心したキャサリンなのでした。
＊＊＊
城に戻ったふたりはさっそく王にご報告。
「実はお願いがあります。姫に結婚を申し込むお許しをいただきたいのです。結婚をお許しいただければ、これに勝る光栄はありません。」
「そなたもウィリアムとの結婚を望んでおるのか、キャサリン？」
王様はウィリアムこそキャサリンにふさわしいと見込み、ずっとこう聞かれるのを待っていたんですって＊＾＾＊話のわかる王様ですー♪
「はい、お父さま。私はウィリアムを愛しています。結婚するなら彼しかいません。」
「それを聞いて安心した。娘との結婚を許し祝福を授けよう、ウィリアム。」
「ありがとうございます、陛下。」
嬉しさのあまり王様の前だというのに、キャサリンを抱き寄せ、そっと額に口付けるウィリアム。そして「僕も愛してるよ、Sweetheart」なんて耳元で囁いちゃいます♪
お国の緊急事態ですが、めでたい幸せムードいっぱいです。でも、おとぎ話だからそれでよいのです。
＊＊＊
しかし、とりあえず戦争は戦争ですので、ウィリアムは城からほど近い戦地へ赴いていかねばならなくなり、ふたりは1ヶ月ほど離れ離れの状態になります。キャサリンは寝室の窓辺に立っては、毎晩ウィリアムを想いっています。まだ誰にも話してはいないけれど、キャサリンはウィリアムの子供を身ごもっていたのです。キャサリンは誰よりも先にウィリアムに知らせたいと願っているわけです〜（TT）
・・・とそこへ、戦地のウィリアムから届いた恋文を読みふけるキャサリンの背後に不穏な影が・・・。
＊＊＊
バルコニーから城に忍び込んだアレックス・クライチェックは、大胆にもキャサリンを奪い去ってしまいます〜！
奴の目的地は現在戦争をしている隣国の城。そこでキャサリンを自分の花嫁に仕立て上げる目論見です。敵国までは馬で飛ばして4日の距離。キャサリンは隙あらば逃げ出そうとチャンスを伺い、誰かが見つけてくれることを祈ってこの2日を過ごしてきました。妊娠していることがアレックスにばれたらどうなるか、何より怖れているのです。
＊＊＊
一方、何も知らないウィリアムは、ようやく城への帰投が叶い、意気揚々です。何よりキャサリンに会って、抱きしめて、あの美しい唇にキスしたいと思っているウィリアム。城から馬で2日の戦地から戻る途中、野営の跡を発見します。そこには信じられないものが落ちていました。キャサリンの金のクロスです。（ここでもあのクロスはふたりを導く重要なアイテムとして登場してました〜TT）全く腑に落ちないウィリアムは、嫌な予感に襲われ、残された蹄の跡を追いかけます。
＊＊＊
休みもほとんど取らず、丸一昼夜馬を飛ばした甲斐あって、ウィリアムはふたりに追いつくことができました。アレックスの姿を認めるや、ウィリアムは激しい怒りに埋め尽くされます。よくもこんな真似を―――ウィリアムは、ベルトから剣を引き抜き、足音を忍ばせて近づいていきます。何年も前に果たしておくべきだったことを、今ようやく遂げる。ウィリアムは木陰から飛び出すと、忌むべき弟に切りかかっていきました。
＊＊＊
「彼女を解放しろ。」
アレックスの背後に立ち、ウィリアムが命じます。かっこい〜〜！ナイトは王子様以上ですぅ><
「・・・これは、我が愛しの兄上ではないか。」
「彼女を解放するんだ。」
ウィリアムは剣をかざして再度迫ります。
「姫が欲しくば、まず俺を殺せ。」
アレックスも剣を抜きます。
口と腕をしばられ、囚われの身のキャサリンを賭けて、兄弟対決が始まります！時代劇だわ〜。剣と剣がぶつかりあう音を響かせて、ウィリアムはキャサリンだけでなく、奪われた家督と取り戻すためにも闘います。結果はもちろん、言うまでもなく。悪は砕かれ、正義が勝ちました＊＾＾＊
＊＊＊
「どこも怪我はない？」
ウィリアムはキャサリンの猿轡と縄を解き、肩越しにアレックスの死体を確認します。ようやく死んだか・・・なんて心の中で呟いていたので、奴はそれなりにしぶとかったらしいです＾＾；
「わたしは大丈夫。あなたこそ、どこも怪我はなくて？ ずっとご無事を祈っていたの・・・会いたかった。」
「僕も会いたかった・・・さあ、父君のところへ戻ろう。きっとご心痛だ。」
「どうして私がここにいるとわかったの？」
キャサリンはウィリアムの腰に腕を絡めて尋ねます。
「ネックレスを見つけたんだ。後は幸運が味方してくれた。」
そう言ってウィリアムはキャサリンを抱きしめ返しました。
＊＊＊
大活躍でくたくたのウィリアムは、城に帰る途中休憩を取って、疲れているくせに、キャサリンを押し倒しちゃいます（笑）何といっても若いのでね。熱いですわ〜＊＾＾＊それで、結局出発は翌朝になっちゃってます。言動に矛盾があるのは、若さゆえ？
城に向かう途中、キャサリンは衝撃の事実を告げられます。
「ではアレックスはあなたの弟だったと言うの？」
「そうだ。」
「あなたたちが兄弟だなんて・・・あの男とは似ても似つかないのに。」
「父上が熱病で伏せっていた母上の世話にと雇った女性に手を出して生まれたのがアレックスだ。母上が亡くなると、父は彼を引き取って、僕らは一緒に暮らし始めた。僕はアレックスと仲良くやろうと努力したんだ。だが、昔から彼にはどこか邪悪な面があった。」
「でもなぜ彼があなたのお父さまの跡を継ぐことになったの？」
「アレックスはどこかの賊を金で雇って、僕を拉致させ、亡き者にしようと企てた。幸い僕は逃げおおせたが、奴らはアレックスに僕は死んだと報告したんだ。そして彼は父上に僕は殺され、死体もどこか山中に埋められたと信じ込ませ、自分が黒幕だと決してばれないように、雇った賊を尽く口封じのために葬った。一方で、賊の手
から逃れた僕は、君の父上の近衛になり、君に求婚を始めたアレックスと城で再会することになった。僕は王が信頼を寄せる近衛の一人だったから、僕の生存を知ったところで、アレックスは何も手出しできなかったんだ。」
ウィリアムの暗く厳しい表情から、それ以上の追及をやめ、話題を変えるキャサリン。
「あなたに伝えたいことがあるの、ウィリアム。」
「なんだい？まさかあいつに傷つけられたり―」
「いいえ、そういう話ではないわ。」
キャサリンは深呼吸して、にっこり微笑みます。きっと輝くばかりの笑顔だったことでしょう＊＾＾＊
「お腹にあなたの赤ちゃんが・・・。」
「本当か？ すごいぞ！ キャサリン、愛してる。」
ウィリアムは驚きつつ、最高に幸せな気分です。
「私もあなたを愛しているわ。赤ちゃんのこと、あなたも喜んでくれるのね？」
「もちろんじゃないか。結婚より先になってしまったけれど、僕らの子どもが生まれる日が既に待ち遠しいよ。」
そこで、はっと我に返ったように固まるウィリアム。
「どうかして？」
キャサリンが心配そうに訊ねます。
「昨日の夜だけど・・・僕は君やこの子を傷つけなかったかな？」
「大丈夫。私たちは揃って元気だわ。」
「よかった。」
少し照れたように、微笑み交わすふたりが若夫婦らしい初々しさがあってよいですー♪
＊＊＊
その晩、ウィリアムとキャサリンが帰り着くと、城は何やらおめでたムード。戦争が終結したそうです。
「すべてはアレックスの計略だったことが露見したのだ。隣国では奴を捕らえ次第、絞首刑にするそうだ。」
王様はウィリアムに状況を教えます。
「その必要はありません。彼はもう死にました。」
「死んだ？」
「僕が手にかけました。」
「てっきり逃亡したものと思っていたが・・・報告ではキャサリンを発見したとしか―――」
「僕が殺したのです。キャサリンを攫い、僕から家督を奪ったあの男を。」
「お父さま、戦争は終わったんですもの、ウィリアムとすぐにも結婚させてください。」
「もちろんだとも。結婚式の日取りはいつがいいかね？」
「次の月曜の午後なんていかが？ もちろんウィリアムが賛同してくれるなら。」
「僕はそれでいいよ。」
「それなら、私の方も問題ない。」
＊＊＊
結婚式当日。
ふたりは神父様の前で永遠の愛を誓います。
「汝、ウィリアムは、キャサリンを法が認めた妻とし、病める時もまた健やかなる時も、ふたりが共に生きる限り、生涯愛し、慈しむことを誓いますか？」
「誓います。」
「汝、キャサリンは、ウィリアムを法が認めた夫とし、病める時もまた健やかなる時も、ふたりが共に生きる限り、生涯愛し、慈しみ、尽くすことを誓いますか？」
「誓います。」
「ではここで、私に与えられた権限に従い、汝らを夫婦として宣言します。花嫁に誓いのキスを。」
ウィリアムはキャサリンを抱き寄せ、情熱的なキスをしました。出席者はあてられまくったことでしょう。
＊＊＊
それから月日は流れ・・・ウィリアムは夫婦の主寝室と階段を行ったり来たり、そわそわ落ち着かない様子です。
メアリーさんが寝室のドアを開けてくれました。
「彼女の容態は？」
ウィリアムはとてもナーバスになっています。
「とても元気よ、ウィリアム。あなたの息子も。」
ウィリアムは妻の傍に歩み寄り、ベッドに腰掛け、キャサリンの髪を耳の後ろに掛けてあげました。
「男の子よ。」
キャサリンは疲労を押して笑顔を見せます。
「ありがとう、頑張ったね・・・」
ウィリアムは腰をかがめて、キャサリンにそっと口付けます。
「さあ、息子を抱いてやって、ウィリアム。」
そこへ赤ちゃんを抱いたメアリーさんのご登場。
彼らの人生は順風満帆です。ウィリアムは父親の莫大な遺産を受け継ぎましたが、夫婦は町の大きな屋敷には住まず、思い出の山荘で暮らすことに決めました。そしていよいよ待望の息子が誕生したのです。
キャサリンは息子を腕に抱くウィリアムに体を預けます。ウィリアムも、妻の肩を抱き、親子三人幸せに寄り添いました。
「愛してるよ、キャサリン。」
「わたしも愛しているわ、ウィリアム。」
ふたりは見つめあいます。
それからふたりは末永く、幸せに暮らしました・・・おしまい。
☆ HISAYOの感想 ☆
ＪＮＫさん、まるで本当に翻訳ＦＩＣを読ませて頂いたような詳細なレポートをありがとうございました(^^)
おかげですっかり満喫させていただき、私の頭の中では若くて可愛いスカちゃんがお姫様の冠をかぶってふわふわのドレスを着ておりますし、モルは精悍な青年で素敵なないととなっております。もちろんマント付きですともー！王子様じゃなくてもマントつけちゃっておりますともー！オスカルみたいな格好ですともー♪そしてビル王はかろうじてカボチャのパンツははかせずにすみました（笑）でもスキナーさんは木こりみたいな格好になっちゃっております〜(^^;;; 私の頭の中ってイメージ貧困なんだなぁ〜と反省し、なんかネットでその手の衣装を探すたびに出ちゃったんですけどね(^▽^;)
ぴったりなものがありませんでした。
・・・ってそれはそれはとして、モルスカのキャラを無視したなんてＪＮＫさんおっしゃっておりますけども、ここまでのＡＵだったら思いきり楽しめちゃいますよ〜。
どの時代のどんな世代のモルスカだって愛し合う運命でしょ〜(*^O^*)って感じで、本当の１冊の本として手元に置きたい気持ちです（もちろん挿絵はたっぷりで）
１５歳のキャサリン姫、めちゃめちゃ可愛いですね〜。（でも後々オトナなんですけど♪）
そして密かに（でもないかな？）護衛のウィリアムを慕っているその様子もなんかすごぉーくキュート！一生懸命、一生懸命、一緒にいる時間が長くなるように頑張っているキャサリンちゃんからの愛くるしさが目に浮かんでくるようですよね〜。
お姫様だからといって傲慢になったり意地悪になったりする３人姉妹の姉姫たちのポジションになることなく、ちゃーんと末娘のかわいらしさをキープし続けているなんて素敵だわ〜(*^.^*)
そして一瞬でも自分がクラチの所にお嫁にさえ行けばなんて考えをよぎらせる辺り。国を愛する国政に適している姫って気がしますね〜。この辺、スカちゃんの真面目さをそのまま受け継いでいるような気がします。
・・・とスカちゃんばかりを褒め称えちゃいましたけども、この護衛騎士であるウィリアムことモルくんも非常によろしゅうございます。勇猛果敢で正義感に溢れ、腕っ節も強いと来ている。モルにないところ（腕っ節）も絶妙に補いつつ、スカちゃんを愛しく優しくナイトしているところなんてすごぉ〜〜く素敵。
そしてお誕生日パーティーさえも断りたいほど、キャサリンのそばにいるのが苦しいくらい、愛しちゃっているのはツボですわ〜。やっぱりモルはスカちゃんをそんな風に愛さなくてはねぇ〜。そう愛してくれれればくれるほど、私たちのモルへの愛も増していくってもんで♪
それにしてもやっと来てくれるという約束をウィリアムから取り付けて、とってもとってもお洒落してすごく素敵なお誕生日になるはずだったキャサリン姫、かわいそう(T.T)邪悪なクラチなんかに邪魔されて。
でもそこでモル・・っと、ウィリアムでした。そのウィリアムの剣さばきや身軽な身のこなしなんかを堪能させて頂いちゃったのでヨシとしますかー！
怖い思いをしながらもキャサリン姫はますますウィリアムへの恋心を募らせたことでしょうね〜。
ビル王も強くてなにより(^^)←え？おざなりですか？
その後、クラチとの結婚を話してくれなかったとプンプンと怒っているところや、これ以上怒るのは賢明じゃないと態度を直すところなんかも育ちのいいお姫様らしくすごくいいなぁ〜って思いましたです(^^)
その怒りを無理無理解こうと余計なおしゃべりなんかはせずに黙々と隣にいるウィリアムもまた絵になりますねー！
あー。楽しいです〜。このお話〜(*^O^*)
スキさんまで登場してくれる訳なんですね〜。出来れば奥さんは赤毛のキムという女性が良かったですけども、ここは金髪のメアリーさんでね。
ま、それはそれで有り。みたいな感じでしょうか。
そして目的は危険から逃れるためという事であったとしても、美しい山の自然の中、二人きりの状況でいればもうねっっっ！そこはねっっっ！
ほとばしる情熱と若さですから一気にねっ！どどどーーーーーんとねっっ！
と思ったらやはり二人とも育ちがいいので、ぐぐっと堪えちゃう訳なんですねぇε=（・ｏ・*）
別にいいのにねー。そのままどこまでもねぇ〜。
もうウィリアムったらお堅いんだからって思ったらそんな事なかったんですね。
たった２日先延ばししただけだったんですね(^^;
お馬さんが邪魔だったのでしょうかね(*^m^*) ムフッ
でも若さほとばしる「あ」なんて興味ありありです〜。
それにしてもさすがお姫様。箱入りで育ってもちゃーんと受けるべき教育は受けているわけですね。だって１６歳になったばかりでこんなねー！野外でね〜(*>o<*)
あ、でも昔だからこそ結婚とか早かったのかな〜？近隣諸国の王子様と結婚する可能性もあるわけだし。リボンの騎士だって若そうだったけど結婚したし〜（って関係ないですか？）
なんかこの二人は結ばれちゃった後はもう固い絆で決して離れないって感じがひしひし伝わってきますよね。愛し愛されている若い二人。でも運命の二人だから未来永劫どんなことがあっても一緒なんだわー！ってすごーくすごーく思えます(^^)
しかし、そんな二人に試練がーーーー/>.<)/
クラチのやつーーー！スカちゃんを・・もといキャサリン姫をさらってしまうとはなにごとっっ！でも手荒な真似はしなくてよかったですねー。
そして正義は勝つという王道。大丈夫って確信して見守れるその安心感が私は好きです。
強いウィリアムが邪悪なクラチに負けるわけもないですしねー♪
しかも実はウィリアムがちゃーんとお金持ちだったという基礎固めまでしてくれる。
私ったらハンサムでかっこよくての他にお金持ちっていう要素が加わると更にその魅力は倍増！と思ってしまうのですよね〜(*^^*ゞ
もちろんお金だけ持っていてもダメですけどもぉ。実際、ないよりもあったほうがね(^▽^;)
キャサリンちゃんお姫様だからそれなりの贅沢はしないとダメですし（笑）
そして若さ溢れる二人ですから、なにからなにまで勢いがあるって事で（え？）赤ちゃんが(*^O^*)
おめでたいことは重なりますね〜。
きっと国民もこのキャサリン姫同様、ナイトのウィリアムのファンも多かったことでしょうから国中あげての祝福ムードが漂った事でしょう〜。
戦争も終わりましたしね(^-^)
そこでめでたしめでたしで終わりにならないところがこのお話の更に素敵なところ。
無事に赤ちゃんが産まれるお話まで私たちに見せてくれるわけでね。大好き、大好き、後日談〜〜〜〜♪
ちゃーんと男の子だっていうところもモルスカに重なりますしね(*^O^*)
あ、でも名前はなににするのでしょう〜？モルがウィリアムだからウィリアムはだめですしねぇ。ウィリアムJrかな？
ＪＮＫさん、素敵な御伽話をありがとうございました。
１冊の本となり、発売してほしいです〜〜！２冊買います♪（１冊保管用）
