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"Lullaby For a New Generation"は"Cherish"の次のお話です。赤ちゃんが生まれたての時のお話です。このお話はモルスカの結婚前に起こった話で"Lullaby" というお話に関係のあるものです。 "Lullaby" は"Anasazi"でいなくなったモルが帰ってきた後の９５年のThanksgivingでのお話という設定です。ちょっとＸファイルのような不思議なことが起こるお話です。 モルはスカちゃんファミリーのThanksgivingに招かれています。でもね、なんだか居心地悪いです。やっぱりThanksgivingって、日本のお盆とかお正月みたいに家族で祝うって感じでしょうから、ちょっと部外者のような気持ちがしてきました。もちろん、スカちゃんに招かれてなかったら、モルは独り部屋で金魚と一緒にテレビでパレードを見てるだけだったでしょうけど。 で、もう夜なんですけど、スカちゃんに挨拶して帰ろうって思います。スカママに、スカちゃんはメリッサの子どもを寝かしつけてるって聞かされて、探しにいきます。 廊下を進んでいくと、半分開いているドアからスカちゃんの歌が聞こえてきます。あのぉ、この時点でスカちゃんはあのあまがえるの歌は披露してませんから、このお話の中でモルがスカちゃんの歌声を聴いて感激しちゃうほどの歌唱力ってことで勘弁してください<(_ _)>（←なぜ謝る？）。 そのうちに歌が聞こえなくなっちゃったんです。モルがドアからそっとのぞいてみると優しく笑みを浮かべてスカちゃんは眠っている小さな女の子の背中を撫でてあげてます。 で、立ち上がって出てくる音がしたので、モルは急いで向こうへ行こうとするのですけど、間に合いそうもなくて諦めます。 一瞬立ちすくんでモルを見つめたスカちゃんでしたが、すぐにちょっと恥ずかしそうな笑みを浮かべます。 美しい歌だね、っていうモルにスカちゃんはその歌はスカパパがスカちゃんの小さい頃に歌ってくれた思い出のある歌だって言います。 夜、スカパパがメリッサとスカちゃんの様子を見に部屋をのぞいた時に起きているような時にはいつも歌ってくれたのだそうです。メリッサはいっつも寝ていたそうなんですけどスカちゃんは起きていたそうです。 スカパパを独り占めできる唯一といっていい機会だったからだそうです。 その思い出はスカちゃんにとってとっても大事なもので、大きくなってからもその時のことが懐かしく思い出されていたそうです。 で、やっぱりもう一度スカちゃんのＦＢＩに入るときのスカパパとのすれ違いのようなことを思い出して涙ぐんじゃうスカちゃんでございます。モルは優しくそうじゃないよって言ってあげます。スカちゃんもそれは分かっているのですけどね・・・。 ほんとにスカちゃんはスカパパと仲がよかったようです。 瞳に涙を溜めながら、スカパパがなくなる前に最後にお誕生日で実家に帰った時の話をします。スカちゃんの部屋におやすみって言いに来たスカパパに”ダディ”って呼びかけたスカちゃん。普段はほら、'Ahab' と 'Starbuck'って呼び合ってましたからね。昔に戻っちゃったみたいです。 それから、スカちゃんはあの子守唄を歌って欲しいのって頼んだのだそうです。最初、パパはスカちゃんがふざけて言っているのだろうって思ったようなのですけど、最後に'Okay, Dana.'って言ってくれました。 でも、その場に弟のブライアン（チャーリーじゃなく）がパパを呼びにきちゃってそのままになってしまったそうなんです。 もうね、このお話をしているスカちゃんはね、今にも泣きそうな感じでね〜。この歌がスカちゃんにとってどんなに大事かよーくわかるんです。でまた、モルがほんっっとに優しくてねーーーーー。 馬鹿みたいでしょう、っていうスカちゃんに、どんなことにせよ、馬鹿みたいなことなんてないよって言ってあげたり、話の途中で泣き出しそうなスカちゃんの肩をぎゅって抱きしめて「続けて」って言ってくれたり・・・。 そんなこともし言われた日には、私がスカちゃんだったら『寿限無』でもなんでも永遠にいい続けてしまいそーですーーー。 最後に、あと一度だけでいいからパパに歌ってほしかったって振り絞るように言ったスカちゃんを抱きしめようとしたモルなんですけど、思いとどまります。あの時こうしていればよかったっていうどうにもならない後悔のつらさはモルには一番良く分かってます。どんな言葉もその心の痛みを癒すことはできないことも。 きちんと和解もせず、言わなくてはいけなかったことを残したまま亡くなってしまったお父さんに対する後悔。 あの時、サムに自分の見たい番組を見せてやっていればという後悔。 だから、モルは黙って頷いてもう一度肩をぎゅっと抱きしめただけでした。 で、話し終えてスカちゃんが訊きます。 「なにか用事があって私を探していたのではなくて？」 モルが答えます。「いや、なんでもない。本当になんでもないんだ。」 でー、最後は夜中にモルは何かの音で目を覚まします。 廊下に出て耳を澄ますと、その声はスカちゃんの部屋から聞こえて来るようです。そっとドアを開けてのぞくと、スカちゃんのほかには誰もいないのに、深いバリトンの声が優しく歌う歌が聞こえてきます。 スカちゃんはこちらに顔を向けて丸くなって眠っています。その顔には笑みが浮かんでいます。モルはそっとドアを閉じて部屋に戻って眠りにつきました。サマンサの夢を見ながら。 というお話でございます。 それで、本題の"Lullaby For a New Generation"ですが、これまたいじょーに甘いですぅ。ほんとに甘甘ですぅ。赤ちゃんを巻き込んで今度は３人いっしょに甘甘でございますぅぅぅ。でも、これねー、ちいさい赤ちゃんのいる方はよーく考えてから読んだ方がいいと思います！ なぜかというとぉ、このお話を不用意に読んでしまうと、自分の夫の襟を掴んで前後にがっくんがっくんさせながら、『あなたはどーしてこういうことができないのぉぉぉ！！！』と叫びたくなると思うんですぅ。 もうね、このモル！パパの鑑というか、夫の鑑です！ ”夜中の授乳”、これが今回の隠れた（？）テーマでございます。というか隠すも何もそういう設定なのですけどね。 夜中、ウイリアムくんの泣く声で（そーですー。このお話でもこの子はウイリアムくんです。ウイリアム・フォックス・モルダーくんです。気乗りしないモルにスカちゃんがどうしてもこの子に父親の名前を受け継がせてあげたいって説得して、というかモルはスカちゃんには逆らえないそうですけど。とにかく、ウイリアムくんですぅぅぅ）ふたり同時に目を覚ますわけですよ。もう既にこの時点で私の場合は自分の夫と比較しちゃう訳ですね。どーんなに大声で泣いていても高いびきで寝られるその神経というか、神経の無さが問題なのですけど・・・。 スカちゃんがモルを起こしたくなくてライトをつけずにベッドから出ようとすると、スカちゃんの手首に温かくて力強い手が触れます。 "I'll go."（僕が行くよ。）だそーですーーー！「アイル ゴー」ですよ！奥さん！！（って誰に言ってる？）いえ、百歩譲って母乳じゃなくて哺乳瓶からだったら分かります。 スカちゃんもくすって笑いながら 「モルダー、あなたがどんなにすばらしくても、あなたには”できないこと”があるのよ。」って言います。 でも、でも、モルは笑いを返しながら、 「そのままでいるんだ。すぐ戻るよ。」って言います。 でね、スカちゃんは寝癖がついちゃった頭でちいさくあくびをしながら部屋を出ていくモルを見て考えるわけです。 彼は決して一般的に言うようなロマンティックなタイプではない。花を贈ることもないし、ディナーの時にヴァイオリニストをテーブルの脇に呼ぶこともない。 でも、彼は違う形でスカちゃんへの愛情を示してくれるんだそうです。 たとえばぁぁ、スカちゃんが検死でいかなくちゃいけない時は必ず自分もいっしょに早起きしてスカちゃんがひとりでいくことのないようにします。それから、検死が終わる頃、モルはスカちゃんのためにラージモカとクロワッサンを買っておいてくれます。 スカちゃんの車のガソリンも切らすことのないようにいっつも気に懸けてます。 スカちゃんが午後にミーティングや検死がはいっていることが分かると、お昼休みに抜け出してお家に帰って、スパゲッティをすぐ食べられるようにソースとか準備しておいてくれます。で、スカちゃんがその夜、とっても疲れているようなときは、いつもみたいにただお皿だけ洗うのではなくてぜーんぶきれいに片付けるところまでやって、さーらーに、あったかいお風呂を用意してあげたりもします。それだけではございません！お風呂からでたスカちゃんにマッサージしてあげることも忘れません・・・。 それで、夜は今のように眠い目をこすりながらスカちゃんの代わりにウイリアムくんを連れてきてくれます。もちろん、授乳が終わった後、ベッドに戻しにいくのもモルでございます〜。 大事そうにウイリアムくんを抱えて戻ってきたモル。このウイリアムくんもブラウンの髪にブルーの瞳でございますぅ。 それでね、それでね（泣←何故？）、スカちゃんにウイリアムくんを渡すと、モルはスカちゃんの後ろに座ってスカちゃんとスカちゃんが抱いているウイリアムくん両方を一度に後ろから抱きしめる体勢になってベッドに座るんです。 またここで私の場合、寒ーい冬の夜に”高いびき”の横で、半分寝ながらよろよろになっておっぱいをあげていた自分を思い出すわけですね。あのぉ、おっぱい上げてるときって多分だれでもそうなのだと思うのですけど、背中をそらしてはできないんですぅ。どちらかと言えば前かがみに近い感じでないと赤ん坊をぐっと抱き上げてなくちゃいけなくなるので、そうすると今度は腕が疲れるわけです。だから、よっぽどおっきなクッションかなにかを背中にあててないと、眠くて前かがみにがっくん！ってしながら授乳するはめになるわけです。 で、スカちゃんにとってその快適なクッションというのはモルなのねーーーー（泣）と思わず滂沱の涙を流しながら旗でも振っちゃいました、私。 ウイリアムくんが眠ってしまってベッドへ戻さなくてはいけなくなっても、スカちゃんは「このままでいたいわ。」って囁きます。モルもぎゅっと抱きしめる腕に力を入れて「僕もだよ。」ですってーーー。 ふたりが働いている時のことが出てきます。ＦＢＩのフーバービルディングには保育所があるそうです。でね、モルはあの仔犬顔を思いっきり活用して、仕事の合間にウイリアムくんを自分のデスクの脇に連れてきちゃったりすることが度々あるそうです。それを見つけて呆れるスカちゃんにあの仔犬顔でちゃんと僕は仕事をしてるんだってとこを見せようと、一生懸命机の上のファイルに集中してる振りをするんですけどね・・・。そのモルの右手の人差し指は眠っているウイリアムくんの小さなお手手が握っております。 そんなところを見たら、スカちゃんもだめとは言えないですよね〜。３人でお外の例のベンチへ一緒にお昼に行っちゃったりします。 で、お話は元に戻ります。ウイリアムくんを子ども部屋のベッドに戻しに行くモル。ベビーモニターがウイリアムくんのベッドのところにあって、モルが入ってきてベッドにウイリアムくんを置くかわりに、その脇のロッキングチェアに座る音が聞こえます。もうウイリアムくんは寝ちゃってるので寝かしつける必要はないのですけど、モルはそのつもりらしいことが分かります。 そのモルが静かに歌いだしたその歌にスカちゃんはびっくりします。スカパパの子守唄です！どうして彼は知っているのかしら？そう思っていると、だんだんモルの声は小さくなって何にも聞こえなくなっちゃいました。 スカちゃんがそっと覗きにいくと、ウイリアムくんをしっかりその胸に抱きしめながら、モルも笑みを浮かべて眠っちゃってました。 モルをそっと起こしてウイリアムくんをベッドに寝かして、ロッキングチェアに座るモルが立ち上がるのに手を差し出すスカちゃん。でも、モルはそんなスカちゃんを逆に引っ張って自分のお膝の上にのっけちゃいます。スカちゃんを抱きしめながら、静かに椅子を揺らすモル。 スカちゃんがモルにどうしてあの歌を知っているの？って訊きます。モルはきみは信じないかもって言うんですけど、スカちゃんは試してみてって言います。 スカちゃんにあのThanksgivingの夜のことを話すモル。 信じられない思いのスカちゃんですが、あの夜に見たスカパパがベッドの横で子守唄を歌ってくれた夢を思い出します。で、信じるわ、ってモルに言います。 で、ふたりはベッドルームに戻るのですけど、モルはスカちゃんをお姫様だっこしていきます。そっとベッドへスカちゃんを下ろして自分もその隣に滑り込むモル。ぎゅってモルに身を寄せるスカちゃん。ふたりが眠りにつくところで終わりです。・・・終わりです・・・。終わりなんです、HISAYOさーん。 coo ぶっちゃけ・・・私、スカちゃんのあの歌。初めて聞いたときに「下手」って思わなかったんです。 HISAYO |
