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冒頭からなにやらいつもの甘ーい雰囲気とは違います。 ＡＤが溜息をつきながら忙しい一日の仕事を終えるってところです。あら、このお話はスキさん語りなのかしら・・・？と思ったところへ、次の文がまた新たな疑問を沸き起こしますー。 少し白くなりつつある豊かな髪を指で梳かして、って書いてあるんです。へんでしょー？ ・・・まあ、でも前書きを読んじゃっていれば、なんでもないことなのですけどね。スカちゃんの夢のお話でございます。スカちゃんはＦＢＩのＡＤになってます。 この夢の中のスカちゃんはつらくてね（泣）。 綺麗だけど誰もいないおうちに帰ってくるんです。留守電にメリッサからのディナーへの招待と、それからスカママからのいつものように心配げな声のメッセージでした。 スカちゃんは<I have a life.>って自分に言い聞かせるんですけどね。でもね、家族を避けるようになっちゃってます。仕事が忙しいってこともあるのですけど、なんだかいたたまれないみたいなんですー。 自分が皆をがっかりさせてしまっている、って思いたくないからだそうで。でも本当は自分に失望している彼女にみんなは気持ちが落ち込んじゃうのだということも分かってます。 自分で選んだ道だけど寂しいです。で、モルのことを思ってます。 モルとはね途中まではいっしょにＸファイルにいたんです。一生懸命働いているうちにまわりからのスカチャンへの評価が高くなってきます。 そうすると、モルもね、スカちゃんの経歴に傷をつけないように進んで協力するんです。日頃から、きみは今にＦＢＩのトップになるよ、って言ってました。だから、スカちゃんが提出しなければならない事件のレポートがＸファイルな結論だったりすると、スカちゃんに書きなおした方がいいってすすめたりすることも何度かあったりして・・・。 そーすると、スカちゃんのＦＢＩでの評価がますます上がっていきます。でもね、副次的な効果もあって、スカちゃんの評価が上がれば上がるほど、ふたりが陰謀に近づいても彼らはふたりに手出しをしなくなってきました。 で、ある日、スカちゃんがスキさんに呼ばれます。 とっても良い待遇のトランスファーのオファーです。モルに相談するとね、寂しいけど、いい機会だよ、でもきみが決めたことだったらどんなことでも僕は支えてあげるよ、って言われます。 でねー、スカちゃん、受けちゃうんです。その時のスキさんは気のせいか、少しがっかりしたような顔をしたように見えました。 スカちゃんの異動の後も、スカちゃんは地下と自分のオフィスを行ったり来たりして、モルとは”良い”友人でいました。でも、その３ヵ月後、モルは捜査の途中で命を失ってしまうんです〜〜〜(ToT) スカちゃんは悲しくてねー、ほんとに悲しくてねー、やっとモルが自分にとってどんなに大切な存在なのかってことが分かります。 その悲しみを心の中に埋め込んだスカちゃんの猛烈な仕事振りが、皮肉なことにますますスカちゃんに対する評価を上げることになるんです。 いまやもう、スカちゃんは次期長官になってもまったくおかしくない立場にいます。 でも、仕事から自宅に帰ったスカちゃんはほんとに疲れてます。 心の痛みと流さないようにして我慢している涙のために胃が痛いです。何度も寝返りをうって眠りにつこうと無駄な努力をしています・・・。 ってところで、スカちゃんが寝返りをうって目を覚ますと、モルもすぐさま目を覚まします。 「ダナ、大丈夫か？」って言ってもう一度自分の腕の中に抱きしめるモル。反射的に「私は大丈夫よ、モルダー」って答えちゃうスカちゃん。でもね、よかったっていう思いで、なんだか涙が出てきちゃいます。 「ヘイ、どうしたんだ、sweetheart。」って言って、片手をスカちゃんのお腹に置いて、もう一方の手で顔にかかった髪を払いのけてあげるモル。 「ただの夢よ。」って言うスカちゃんをさらに自分の胸の中に抱き込んでやさしく愛しげにキスするモル。 「言ってみてごらん。」って言うモルに、「ただ、いろんなことがもしかしたらどんなふうになっていたのかって考えていただけなの。」ってスカちゃんは答えます。 モルに髪を何度も何度も撫ぜてもらいながらスカちゃんはどんな風にここまで来たのだろうって、今までふたりが歩いてきた道を思い出してみます。最初に出会ったときのことから、モルのゴールがいつの間にかスカちゃんのゴールにもなっていったことなどをずっと思い起こします。 でね、最後は、どんなことがあっても、お互いがいればそれだけでいいって、それがすべてだって思うんです。 それから、すこーしだけ丸くなったスカちゃんのお腹に置いたモルの手に自分の手を重ねて言います。 「明日の朝言うわ。今はただ抱きしめていて。」スカちゃんはモルの首筋に顔を埋めると、モルがスカちゃんの髪にキスをします。 ふたりで「I love you,」って言い合います。 それぞれthe Department of Unexplained Phenomena（説明困難な事象を扱う課とでも言うのでしょうか）とthe Department of Extraterrestrial and Paranormal Pathologies（こちらは地球外と超自然のものを扱う病理学の課でしょうか。なんかちゃんとしたかっこいい名称が思いつきません<(_ _)>）の責任者として、お互いの背後でいつも援護していく毎日。 スカちゃんはそんな自分の人生に感謝します。それから、スカちゃんは笑みを浮かべながら、ミッシーの子どもたちのいとこになるであろうダークヘアの小さな子に思いをはせて眠りにつくというところで終わりです。 coo あぁ・・なんか深いですよねぇ〜。すごくすごく深いお話だと思います。 HISAYO |
