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"The Madness of an Hour"というお話はですね、モルがスカちゃんをデートに誘うの巻でございます。（・・・なんだか忍玉乱太郎みたいになっちゃいましたけど、全然違います。） 仕事が終ってオフィスを出る時にモルが提案します。今週末はなにかスペシャルなことをしようって。 スカちゃんが、「例えばなに？」って聞くと、「決めていないけど、デートとかさ。」ってモルが答えます。 スカちゃん呆れちゃって、「モルダー、私達結婚しているのよ。」って言っても「だから？」なーんてモルは気にもとめません。 あのですね、このふたり、恋人同士になってから結婚するまで１週間もなかったらしいんですーーー。ある日、スキさんにＸファイル課がなくなるって言われて、その数時間後にファーストキスをして、お互いの心を確かめあったのだそうです。（←でも、しつこいようですけど、精神的に確かめあっただけですから・・・） それからすぐに結婚式の計画を立て始めちゃったらしいです。 それでですねー、デートしようってことになるまで、またこのふたり、直視できないほどいちゃいちゃしてるんですー。 デートしたことないっていうモルにスカちゃんが、 「じゃあ、あなたは、初めてのデートで、何を話そうか、相手は自分のことをどう思っているかどきどきしながら考えたりしたかったの？」 なんて訊くと、モルは、僕達の初めてのミーティングでは、話すことがないなんてことはなかったけど、きみが僕のことをどう思っているか僕は考えていたよ、と答えます。 そうするとぉ、スカちゃんが、なんて考えていたか教えてあげるわよ、って言って続けます。 「あなたは傲慢で、威張っていて、ただの変わり者だと思っていたの。」 ここで、ちょっと間をとるんですよね、スカちゃん。笑顔を見せながら言います。 「それから、頭が良くて、ウィットがあって、誰よりもゴージャスだと思ったわ。」 だそーですーーーー。 でね、でね、次はモルの番ですよね？ 僕がどう思っていたか知りたくないかい？って訊くモルに、スカちゃんたら、そんなこと分かっているわ、なんて言っちゃいます。 私のことは、傲慢で、意地っ張りで、心が狭くて、多分、けちばかりつける人間だって思っていたのだと思う、と言うスカちゃんにモルは言います。 「『ただの変わり者』って言うの忘れているよ。僕はね、きみのことをこうも思っているんだ。きみは僕が出会った中で一番聡明な女性だろうってね、・・・僕はきみについてのファイルを読んだんだ。しかもきみは『間違いなく』理解し難いひとだったんだ。」 「ファイルを読んで僕はきみについてあらゆる可能性を頭に思い描いていた。でもね、まったく当たらなかったんだ。」 そこまで言ってモルの声は優しげなものに変わります。 「部屋に入って来た時、きみはとても若くて、美しく、なんの穢れもないようだった。だが、きみの瞳を見て僕はきみのその瞳がそれまで見てきたことが分かったんだ。きみを遠ざけねばならないって頭では分かっていたが、だが、どんなことを言ってもきみは僕とどうどうと渡り合っていた。だから、僕はいたく興味を感じて、そのままきみをそばにおいたままにして、きみの正体を見極めようと思ったんだ。でもね、すぐに取り返しのつかないことになってしまったんだ。やつらがこのことを最初から知っていたら―――最終兵器を手にしたことになったはずだ・・・きみは、僕が目の前に広げたものをすべてうまく扱い、それを僕にたたき返してくることができる女性だ。そのひとはね、例え僕がその考えに同意できなくても尊敬できるひとで、ほかの誰も信じることができないと思ったときでもそのひとだけは信じることができるひとなんだ。」 スカちゃんはそれを聞いて嬉しそうな笑みを浮かべてます。それで、スカちゃんは自分のモルダーに対する気持ちは以前から気付いていたけれど、やつらに露見して、ふたりを引き裂かれてしまうのが怖かったそうなんです。 モルもね、同じ気持ちだったみたいなんですけどね、だから、結婚した今、誰にはばかることなく『普通のこと』がしたいのだそうです。 でー、金曜の夜、デートが始まります。 スカちゃんは鏡の前でおめかししてます。カジュアルだけどドレッシーな黒のパンツとセーターだそうです。髪の毛はふわっと襟元のあたりで揺れています。最近スカちゃんは髪を伸ばしているのだそうです。モルもスカちゃんが長くしているのが好きだそーです。 ほんとのデートみたいにモルはわざと外出して、スカちゃんを迎えに来ます。なんだかどきどきしちゃってますー。 トニーの店でピザとコーラの夕食です。最初はちょっとぎこちなかったですけど、すぐにいろんなことを話します。最初にモルがスカちゃんを意識したのはいつか、とかいろいろ。ここの会話もラブラブ度１２０％越えちゃってます。 夕食後、ドライブインシアターにいったことがないっていうスカちゃんのご要望にモルはもちろん答えます。 映画は"Invasion of the Body Snatchers"っていうサスペンスなスリラーだそうでございます。 まあ、ティーンエージャーじゃないですから、スカちゃんもさすがに「きゃー、怖い！」なんて言ってモルに抱きついたりはしないですけど、なんかそういう映画だそうです。 でもね、あのぉ、映画の音声を聞くために窓を開けていたんです。で、ちょっと寒くなっちゃったわけですね？ で、モルが後部座席の方が温かいよ、なんて言うものですから、それでもって、スカちゃんもそうね、なんて同意したりするものですから、当然温かいというよりはあつーくなっちゃいます。 ・・・この辺まで来ると、予感がしてきますね？そうこのシリーズは素振り１０００回です。で、車の後部座席ときたら・・・。 そーですー。思い切りの「ちゅう」がどんどん盛り上がっていたその時に、コンコンと窓を叩く音が。 おまわりさんでした・・・。 恥ずかしさに耐えながら、自分達は結婚していてぇ、っていう話をして許してもらいます。放免になってお家に帰っていくふたりの車を見ながら、おまわりさんが、 「こどもだな・・・」 って言うところで終わりでございます。 ほら、私、平気になってますでしょう？素振りもしてないでしょう？ なんだかね、このシリーズもこの辺までくると、素振り１０００回もいいものだなって思ってまいりました。このような、髪の毛一本分くらいの寸止め感覚にやみつきになりそうですぅ。 coo モルねー。よくぞ結婚まで我慢したって思っておりましたけどもそうですかー。恋人同士になって結婚するまで１週間だったんですかー(･･;) HISAYO |
