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その次のお話は、"Watching the Storm"です。 例によってラブラブなふたりでございます。土曜日の午後、二人はまったりと過ごしております。スカちゃんはソファに座っていて、モルはそのスカちゃんのお膝に頭をのっけて本を読んでます。 あのぉ、このシリーズではふたりは結婚して、ＦＢＩでは隣同士にくっついているオフィスをそれぞれ持つことになりました。一応所属部署は違うのですけど、スキナーの計らいで関連部署ということになっております。ふたりの事件の解決率は以前から高いものでしたが、結婚してからはさーらーに高くなったそうでございます。 でねーーー、二人は結婚してからますます一緒の時間が増えたそうです。 お家ではね、もちろんなんですけど―――二人でお料理をしたり、ベッドで朝刊を読んだり、それから、忘れちゃいけないのは、ベッドや暖炉の前での「ワンダフル」で「パッショネイト」な夜だそうなんですけどね・・・（でも、でも、ご推察のとおり、このシリーズのratingはしつこいようですけど、「ぴい・じい」なのでその辺りの詳細な記述はないのです・・・・・・いえ、私はもう泣きませんともぉぉぉ・・・・・・・泣）。 そして、朝はお互いの腕の中で目を覚ますわけでございます。 それでもって、仕事の時も、いつでも少なくともお互いの姿が目に入っているか、手を伸ばせば届く場所にいるそうですぅ。 最初はね、やっぱり自分達があまりにも一緒の時間が長すぎるのではないかって心配だったそうなんですけどね、そんなこと問題にはならないそうでございます。 ほら、もう二人の間できちんと仕事のパートナーという関係が確立しちゃってから、その後に恋人になって結婚したわけなので、ちゃーんと両立できるそうでございます。 でね、でね、モルはねー、仕事をしているときに、机に向かいながらふっと顔を上げて、隣の部屋でスカちゃんがファイルを読んだり、コンピュータに向かっていたり、ラボでマイクに向かって何か言いながら仕事をしているのを聞いたりするのが好きなんですってー！！！（えっとですね、二人の新しいオフィスは３階にあって、ちゃんと窓もあるし、スカちゃんなんてオフィスの後ろ側にラボまで持っているんです。で、もちろん二人の部屋をへだてるドアは「いっつも」開いている状態でございます。） それでもって、モルが一番好きな瞬間ていうのがあるそうなんです。それは、視線を上げてスカちゃんの方を見たときに、スカちゃんもモルのことを見ていることに気づく時なんだそーですぅぅぅ。 そうするとね、二人でにっこり笑ってちょっとだけ言葉を交わした後、また仕事に戻るのですって・・・あ、戻らないときもあるってことですけど・・・。 お話は、まったりふたりで過ごしている土曜日の午後に戻ります。 スカちゃんが「ちょっと来て」って、モルを誘います。 モルが差し出されたスカちゃんの手をとって後をついていくと、玄関までスカちゃんは来ました。 あの、嵐がくるようなんです。もう真っ黒な雲がそこまでやってきています。 ふたりで空を見上げて、モルが「ひどくなりそうだな。」って言うとスカちゃんも「そうね。」って答えるのですけどね、その声の調子がモルの予想と違っていたので、モルは身をかがめてスカちゃんの顔を覗き込んじゃったりしました。スカちゃんの顔はねー、とってもわくわくして嬉しそうでした。 モルはそんなスカちゃんを見て笑顔になってから、身体をまっすぐにするとスカちゃんを後ろから抱きしめます。でもって、スカちゃんもモルの腕をぎゅって抱きしめた体勢でふたりで空を見上げながら、スカちゃんのお話が始まります。 小さい頃のスカちゃんは嵐が怖かったというお話です。スカパパのお話なんですけどね。結婚してから、スカちゃんはよくモルにお父さんの話をするんだそうです。ふたりにとってそれぞれに、それは心癒されることなのだそうです。 モルにとっては、自分のお父さんとのしっくりいかなかった父子関係を乗り越える一助になるようです。で、スカちゃんにとっては、お父さんを亡くしてしまった悲しみを話をすることで和らげることになっているそうです。 最初スカちゃんは嵐が怖くて夜もパパとママのベッドに入り込んだりしていたそうです。でも、ある夜、スカパパが玄関のドアを開けて嵐を見ているところに出くわしたそうなんです。 スカちゃんがパパの側までいくと、パパがスカちゃんを抱っこしてそのままじっとふたりは嵐を見ていました。で、スカパパに「まだ嵐が怖いかい？」って聞かれて、スカちゃんはパパがいっしょだから自分は守られているって分かっていたので、「もう怖くない」って答えたそうです。 それを聞いたパパがスカちゃんを抱っこしたまま、まだ降り始めの嵐の中に出ていってしばらく嵐の中に身を置きます。 その後、スカちゃんを家の中に帰した後、ひとりで風に向かって腕を広げて笑い声をあげていたスカパパでした。 それ以来、スカちゃんは嵐が怖くなくなったそうです。そんな話をしたスカちゃんにモルは「嵐がきみをお父さんに近づけてくれたんだね。」と言います。 でね、モルが「おいで」ってスカちゃんを誘って、同じようにスカちゃんと嵐の中に出ていったりするんですよねー。 それから、家に戻ってスカちゃんが、「暖炉の火をおこしてね、私はホットチョコレートでも作るわ」って言うとぉ、モルったら、ゆっくりとした口調で「それかさ、丸くなってふたりで昼寝をするっていうのはどうかな。」なーんて言っちゃったりするんですけどね。 もちろん、スカちゃんも同意します。 ベッドの中で後ろからモルに抱きしめられたスカちゃん、「良い気持ち・・・こんなこと他の誰ともしたことはないわ。」だそーですー。それでね、スカちゃんはモルといっしょだと安心できるのですって、スカパパと一緒にいたあの幼い日と同じように。 それから、モルはモルでねー、スカちゃんの濡れた髪に顔を寄せて考えます――美しくって謎めいた自分の妻について。 仕事の時のクールで平静なスカちゃんは知っていたモルでした。でも、結婚してからは、もうひとつの面―――温かくって思いやりのある家庭的なところ、でもそれは、どこにでもいるような、いかにもっていうような感じではないのだそうです。 で、今日はまた嵐が好きだというようなそんなワイルドな面を発見できたモルは、これからの人生を「ダナ・キャサリン・スカリー・モルダー」がどんな人間なのか発見していくのに費やしていけるのが楽しみだな、なんて思うわけです。 最後はスカちゃんの頭のてっぺんにキスをして囁くところで終ります。 「スカリー、きみはずっと咲きつづける花のようだね。」 coo 素晴らしいですよねぇ〜。うっとりですよねぇ〜。 HISAYO |
