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これは、Marriage Seriesには入っていない"Once in a Blue Moon"から続くお話です。 "Once in a Blue Moon"はまだふたりは恋人同士ではないという設定だと思うのですけどね・・・。 と、なぜこのように自信がないかと言いますと、そのお話もJulietttさんの他のお話の続きになっております。 タイトルは"Vengeance"というお話で、本編とは別の展開で、アナサジでいなくなってしまったモルがスカちゃんのもとへ帰ってくるまでのお話のようです。 ちょっと長くて400ｋＢほどございます。 あの、私、これ読んでいないのですけれど、たくさん賞をとっているお話みたいです。 1996 First Place Spooky Award, Best Portrayal of Scully-Angst 1996 Third Place Spooky Award, Best Presentation of a Recurring TV Character (Margaret Scully) 1996 Third Place Spooky Award, Best Scully Characterization 1997 First Place Starbuck Award, Best Long Story 1997 First Place Starbuck Award, Best Angst Story で、"Once in a Blue Moon"に話を戻すと、このお話でスカちゃんが夜中にモルを誘いにくるんです。 ブルームーンて一ヶ月に２度目の満月のことですよね。なんと今年は８月３０日だそうでございますぅ。 でー、スカちゃんがモルを誘いに来た夜もブルームーンの夜で、海を見にいくんです。 あのね、スカちゃんの小さい頃からスカリー家ではブルームーンの夜には家族みんなで特別なことをすることになっていたのだそうです。 月が上がってから始めるんです。、テレビとか映画のようなそういうものとは無関係のこと・・・例えば、森にイチゴを採りに行ったり、湖に鹿が水を飲みにくるのを見たり、月明かりの中で凧を上げたりもしたそうです。 でね、スカちゃんがそうやって小さい頃の仲良しの家族のお話をしていくんですけどね、スカちゃんはそうしているうちに、モルの気持ちを傷つけてはいないかって心配になっちゃうんです。 ほら、モルの家族と全然違うでしょう？ でもね、モルは、そういう話を聞くのは楽しいよ、って言うんです。 それから、今度はモルが話し始めます。死んでしまったお父さんのことは、今はもう憎んではいないって。 最初は、自分がお父さんを憎んでいることさえ気づかなかったけれど、お父さんが亡くなって初めて自分はお父さんを憎んでいたんだって気がついたそうなんです 初めはサマンサではなくてモルを連れ去られる対象にしていたこと、次にサマンサを選び直したこと、アブダクトの瞬間にモルだけを残してその場にいなかったこと。 それから、息絶える直前の「許してくれ」という言葉もモルにとっては、お父さんに対する憎しみを大きくさせるものだったそうです。つまり、なぜ、「サマンサを探せ」ではなくて、「許してくれ」なんだ、ということだそうです。 でもね、今は、お父さんが「許してくれ」と言った気持ちが分かるようになったから、もう憎しみはなくなったんだそうです。 サマンサがいなくなってから、きっとお父さんは自分のやってきたことが許せなくて、離婚して「家族」を失い、自分の息子からの尊敬も失って生きていくことにしたのだと、モルは思い当たったのだそうです。 「悪かった」という痛恨の思いを持つか持たないかが、お父さんと肺がん男やその他の人間達を分けているものだということだそうです。 ふたりでブルームーンの月明かりの下、こんな感じで自分の思いをそれぞれ語っている二人でございます。このお話は全編を通して、とーっても静かで透明感のあるお話です。 でー、スカちゃんがChambordというお酒を持ってきていたんです。 黒い色のラズベリーと、蜂蜜、フルーツ、ハーブをスピリッツに溶かしこんでつくられたリキュールだそうです。 これはね、スカちゃんにとって本当に特別な時にだけほんの少しずつ飲んできたお酒なんだそうです。 医学部やアカデミーを卒業した時、スカパパのお葬式の後や、仲の良い友だちの結婚式の前の晩にその友だちたちと一緒に飲んだりしたそうです。でも、そんな時でもほんのちょっとしか飲んだことはなかったそうです。 でね、その話に続けて、私の人生の中で一番大切な時まで、このお酒を最後まで飲んだりはしないってスカちゃんは言うんです。 モルは、それがどんな時か分からないけれど、でも、それがスカちゃんの一番幸せな時だといいなって思うんです。 最後にふたりはそのお酒で乾杯するところで終わります。 あー、前置きがすんごい長くなってしまいましたけど、このお話の続きになっているのが、本題の"The Last of the Chambord"というお話です。 前のお話で、結婚式の後、新居で初めての夜を過ごした二人でしたよね。 で、眠っているところをスカママたちに見られちゃうところで終わってました。 で、このお話はスカママたちが来る前のことだと思われます。 つまりですねー（泣）、何故泣いているかと言いますとぉ、最初のシーンはふたりがベッドで抱きしめ合っていて、呼吸もだんだん普通に戻ってくるところから始まるんですぅぅぅ(ToT)←（まだ泣いている） いえ、でも、ほんとに美しい描写で二人の姿が描かれておりますよ！ほんとに！！真面目な話！ それでね、 "I love you so much."って言いながらモルが思いっきりスカちゃんにキスした後、スカちゃんが「あなたにあげたいものがあるの。」って言うんです。 モルはねーー、思うんです。 『彼女はもう僕に全てをくれたんだ。彼女自身を、彼女の心も想いも。 そして今夜、彼女の身体も僕にくれた。他に何が残っているって言うんだ？』って。 でー、スカちゃんが取り出したのは、そーですー。あのChambordですー。 それからスカちゃんがモルに告白します。 あのブルームーンの夜、このお酒を最後まで飲むのは私の一番大切な時になるって言ったけれど、あの時私はもうそれがどんな時なのか心に決めていたの。それは、私をあなたにあげる夜だって。 その後はまた、思いっきりのあまーいキスでございます。 モルがスカちゃんに言います。 「きみはなんの迷いもなかったんだね。」 でも、頷くスカちゃんに、モルはこんなことになっても自信無さ気に訊いてしまいます。 「でも、もし・・・？」って。 そんなモルにスカちゃんは笑みを浮かべて答えます。 「そうしたら、もうこのお酒は最後まで飲まれることはなかったわ。でも、そんなことは考えてみるまでもないことだった。」 モルは目を閉じて、自分の身体の中を温かいものがこみ上げてくるのを感じています。そんなモルの喉元から胸にかけてスカちゃんの唇がそっと触れていきます。 で、これが最後のChambordの夜でした。おしまい。 coo "The Last of the Chambord"のお話もすてきですね〜。なんか本当に透明感があふれる静かな、でもモルスカのその距離感はどこか熱っぽくてね。
フランスのロワール地方にはたくさんのお城が点在しているのですけども、このシャンポールっていうお城は一番大きくてすごーくきれいだった印象があります。
そしてそのお酒を最後に飲み干す時には、スカちゃんはモルと一緒だといいなと思っていたと・・・思ったら本当にそうでしたーーーー｡･ﾟﾟ･(>_<)･ﾟﾟ･｡←感涙で大泣き。 HISAYO |
