☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
BytheWindGrieved"（byKarenRasch）
でも、もう２００２年にレクイエムがスポイラーになっているお話を最後に引退を宣言されていらっしゃるのですけどね。
その最後のお話もねぇぇ、お上手なんですよね。
レクイエムでアブダクトされたモルが帰ってきたのはいいけど、記憶を失っててね、でも、命を狙われてるっていうんで、身重のスカちゃんと人里離れた家にかくまわれるっていうか、半分監禁状態になるんです。
でもね、スカちゃんはお腹の子のことはモルの子だとも、ふたりは愛し合ってたとも告げないで、黙ってモルのお世話をしてあげるわけです。
この辺までのお話はほんとにスカちゃんが可哀想で、もううるうるしながら読んじゃうわけです。
でもね、モルは記憶を失っててももちろんスカちゃんを愛してるわけです。・・・なんかねぇ、この不器用なふたりのご様子が切なくてですね、よろしゅうございます。
雪のクリスマス、同じ家で暮らしているのに、でも、モルは距離を取っていて、っていうんで、寂しそうに窓の外を見てるスカちゃん。
モルはモルで、ほら、私たちは仕事の関係しかない、って言われてますから、自分の気持ちを押し殺してわざと距離を取ろうとしてるわけです。
でも、寂しそうなスカちゃんをほっとけないんですね。どうした？って聞くんです。大丈夫、ただ腰が痛いだけ、っていうスカちゃんの腰をマッサージしてあげるモル。
なんかね、スカちゃん、テーブルに突っ伏すようにしてマッサージしてもらいながら、泣いちゃうんですぅ。隠そうと思うけど、モルが気がつかないはずはなくてね。
問い詰められて、でも、全部は言えなくて、ただ、自分が何も役に立たない人間のような気がする、クリスマスにこんな風にしているのが寂しかったの、って告白するスカちゃんです。
モルはね、そんなスカちゃんの喜ぶ顔が見たくて、警護のFBIエージェントにスカちゃんに内緒で電話をして、ダメだって言われるのを押し切ってリクエストをします。
数時間後、ノックの音がして入ってきたのは、おっきなツリーを抱えた警護のおっさんでした。
ほんとに、嬉しくてねぇ、スカちゃん。
それでもって、そんな嬉しそうなスカちゃんを見て、またモルも嬉しく
てねぇぇ。
でね、それから、モルはツリーの飾り付けをしようって提案するんです。
ただですね、そんな山の中の隠れ家にはツリーのオーナメントなんてありません。
スカちゃんも疑問に思うのですが、モルの解決案がまた泣けるんだ！！
ポップコーンをつなげたりして作ればいいっていうんです。
びっくりしちゃったスカちゃんだけど、でもだんだん楽しくなってきて、小さい頃に作ったオーナメントのことを思い出すわけです。小麦粉と水と塩を混ぜて作ったわ、っていうで、ふたりで作り始めるわけです。
真っ白じゃ味気ないわ、っていうスカちゃんに、赤と緑のペンぐらいはあるからそれで塗ればいい、っていうモル。
この白いオーナメントは食べられるのかい？って聞くモル(^_^;)に、まずいからだめよ、ってなんだか甥っ子に言い聞かせているような気になるスカちゃん。
なんかねぇ、この辺りは子どもみたいに楽しげなふたりだから、余計に健気に思えてきてねぇぇ(;_;)。でも、すんごく良い感じでした。
ただですね、最後の山場はスカちゃんの出産なのですが、ここにクラチがからんでくるんですよねぇぇ(;＞_＜;)・・・モルの失われたアブダクトのときの記憶が欲しいっていうんで、モルを誘拐しに来たわけです。
で、悪いことに、スカちゃんの出産と重なっちゃったんですね。
武器をつきつけられても、モルはスカちゃんが無事に出産を終えるまではどこへも行かないって言い張るわけです。でもって、廊下にクラチをぽつんと追いやって、ふたりは一緒に出産をするわけです。
この辺は、ふたりの愛情たっぷりのやりとりでクラチなんてかすんじゃって、いないも同然って感じでございましたけど。
クラチともうひとりの男はひじょーーにじゃまですが、このふたりのやりとりだけに集中すれば、ほんっっとに良いんです。うっとりするほどのふたりの愛が溢れちゃっております。
生まれた赤ちゃんは、男の子でねぇ、ウィリアムくんっていうのですけど、モルが取り上げるわけです。
わたくし、自分の出産でも涙なんかでませんでしたが、ここは私も感動の涙が出て参りました。
で、結局、モルがウィリアムくんの為にタオルを取りに行っている間にクラチの野郎がスカちゃんに睡眠薬みたいなのを打って、病院へ行かなくちゃならないはめになって、で、結局、病院でスカちゃんとウィリアムくんを下ろして、その後、モルはどこかへつれて行かれちゃうわけですぅ。
あのぉ、なんでモルがこんなに弱っちいかというと、記憶を失ってるので、FBI捜査官としての訓練とかも忘れちゃってるわけです。なので、銃の撃ち方も覚えてないんです。・・・でも、覚えてたとしても、弱っ
ちかったりしましたっけ？？？(^_^;)
それから、ウィリアムくんとふたり、すんごい悲しそうなスカちゃんの描写がまた涙を誘うのですけど、でも、ノックの音でのぞき穴から覗いたら、モルがいたっていうめでたしめでたしのお話でございます。
結局、奴らの開発した装置みたいなのはモルのそれまでの記憶を取り戻すことはできたのですが、肝心のアブダクトの記憶だけは甦らなかったという間抜けな彼らでございました。
最後はメリークリスマスって言い合って親子三人の幸せそうな姿でエンドって感じだったと思います。
おしまい。
☆ HISAYOの感想 ☆
実はこの作家さんの話題が私とcooさんの間で持ち上がったのには理由があるのですけども、それは後ほどすぐにわかることですので、敢えて語らずに先に進ませて頂こうと思います〜(^^)
こちらの作家さん、きっぱりと引退宣言をしているというところが、なんか本当にお上手だからこそなんだろうなぁ〜と思いますね〜。
そして引退の作品にふさわしい内容のお話をお書きになったんだなぁ〜とも思います。
ＦＩＣの中で「記憶喪失」というのは少なくはない感じですよね〜。
やっぱりドラマチックな感じが致しますし、記憶喪失によって翻弄されてしまう運命となると、本当に大変ですし、それを乗り越えるのは並大抵なことじゃないでしょう？
でも、モルスカはねー。たとえどちらかが、いいえ！双方共に記憶をなくしていたとしても惹かれあう運命であることは間違いなく、だからこそそこにはドラマチックな展開が待っていると確信できる！だからこその記憶喪失だって「あり」なんですよねぇ〜♪
そもそもね。ここで普通男性の方が記憶喪失なんかになるでしょう。そうなるとそこにはモルクラスの男性だと女性にくっついてきちゃうわけですよ。例えばはいからさんの少尉なんかもそうでした。ロシア女がうそっぱちで少尉をだましたものでした。
でもモルはたとえそういう状況でもスカちゃんを求める本能みたいなものがあるから絶対にそんな展開はありえないんですよねー！（そうよね、モルっっ(>_<)信じているからねっっ(>_<)）
と、話しはそれましたけども今回はそんな邪魔な存在はなしでお話が進むだけにちょっとその辺は安心できますわねぇ〜(^^)
記憶を失っているモルでもスカちゃんを愛している。いいですわねぇ〜。それは空が青い様に、星が夜、瞬くようにそんなことが当然であるように、モルはスカちゃんを愛している。そんなこの展開がたまりませんわー(>_<)
でもそんな気持ちは押し殺してスカちゃんとは仕事の関係のみということを信じてそうしようと思っているモルなんですねぇ。
そんなスカちゃんはお腹が大きいわけですからモルにしてみれば、自分ではない誰かの子を宿しているスカちゃんを見つめているわけですから、辛いでしょうね〜(>_<)
だけどそんなスカちゃんだって本当に本当に辛いでしょう。
どうしてこういうときって、本当の事をすらっと言ってしまわなかったりするんでしょうねぇ〜(TOT)
記憶喪失の時っていつも本当の事を隠しますよねぇ。
近くにいて共に時間を過ごすけども、肝心なところは踏み込まない。
その辺がねー。じれったくも惹きつけられるところということになるのでしょうねぇ（だって私はすでに夢中）
だってそうでしょうーーー(T∇T) ウウウ
モルに触れ、モルがこんなにそばにいるのにでもどこか遠いモルとの距離に涙してしまうスカちゃん。
でもそんなスカちゃんに泣いて欲しくなくて、ツリーを調達するモル。
お互いがお互いを愛しているのにーーーってもどかしさのあまり私が二人に真実のところをばらしてあげちゃいいますー！（よけいなお世話）
ツリーの飾り付けをしながら幸せなモルスカをいついつまでも見つめていたいという幸せな気持ちに駆られさせてもらった恩返しですーーーー！（見当違い）
でもってやっぱり出産はやってくるんですねぇ。月は満ちるわけですものね。
それでここでクラチなんですかぁ┐('〜`;)┌
なんか私はクラチが登場すると話しがつまらなくなるので本編でもなるべく登場して欲しくないぞと思っている方なんですね。
なので、ここで名前聞いただけであっちいっちゃってーーーー"o(><;)o o(;><)o"と思うのですーーー！
でも肝心なシーンでは蚊帳の外らしいので（当たり前）よかったですぅ。
ま、クラチはクラチでクラチなんかの邪魔でどうにかなるはずはないとわかっていながらも、こうして二人の愛の強さを更に強調するためには適度な障害としてみてあげないこともなくってよ〜という感じでしょうかヾ( ￣▽)ゞオホホホホホ
この辺は状況が状況だけにすごい緊迫しているのでしょうけども、だからこそモルスカの愛でここは満ちあふれているわけなんですねぇ。
そうですよねぇ・・・二人の子の誕生を二人一緒に迎えたのですものねぇ。
そのときにはすでにモルの記憶は戻っていたのでしょうか？
それとも記憶は戻らずとも、それを越えた愛がそこには存在していたのでしょうか〜。
その後の展開はこれまたハラハラしちゃいますけども、無事にスカちゃんとウィリアムちゃんの元にモルが戻ったということでホッといたしましたー。
私は元々ハッピーエンド好きですし、コト、モルスカに関してはそれ以外は受け付けない体質になっておりますしー(>_<)
そしてその作家さんがお上手であればお上手であるほど、ハッピーエンドじゃないと心打ちのめされちゃいますのでね(=_=)
ほんと、よかったと思います〜。
出来ることなら後日談なんかも欲しいなー♪なんて欲張ってしまうところですけども、こんな過酷な運命の中、やっぱりモルスカはモルスカだから、生涯一緒なんだわぁ〜と実感できる素敵なお話だったなぁ〜と思います(^^)
次のクリスマスではモルとスカちゃんと１歳になったウィリアムちゃんがクリスマスツリーの前で幸せそうに微笑むクリスマスカードが作られたことだろうなぁ〜なんて想像しながら、このお話をご紹介して下さったお礼を申し上げたいと思います〜。
cooさん、ありがとうございましたーm(__)m
