☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
”Breadcrumbs”はパンくずっていうか、パンのかけらっていう意味なのですけどね、これは深いですぅぅ。
ちょっと要約するのが難しいお話でございます。っていうか、この方のは要約が難しいお話ばっかりなような気もいたしますけど。
えっと、スカちゃん語りでございます。
状況としては、夜、スカちゃんはモルに後ろから抱きしめられながら眠っているということでございます。もちろん恋人同士ですね。
で、その夜に限って、スカちゃんてば夢にうなされちゃうわけです。で、夢を見ては、はっと目が覚めるんです。でも、それがどんな夢か覚えてないんです。
夢を見て、ふっと目覚めて奇妙な気分になるわけです。でも気付くと、外では静かに雨の降る音が聞こえていて、自分はモルに抱きしめられているんです。それがとっても心安らぐことだってスカちゃんは思います。
でね、スカちゃんがさらにモルの胸の中に身体をもぐりこませるようにすると、モルは眠っていても本能的にぎゅっとスカちゃんを抱きしめてくれたりするわけです♪
でも、夜中だと気付いてまた眠りにつくスカちゃんはまた違う夢を見るんです。で、この夢自体、きっといろんな意味があるのだろうなぁ、ってことは分かるのですけど、いまいち難しいんです。いえ、それぞれの夢自体はスカちゃんの小さい頃のことなので難しいわけではないのですけどね(^_^;)
自分の飼ってたカメを競争させた時のこととか、お家にひとりで帰ろうとして迷っちゃったときのこととか。
そういうことが繰り返されていきます。目覚めるたびに今さっき見ていた夢を思い出したいって考えるスカちゃんなんです。
でもね、なかなか思い出せません。
ただね、そうんな風にしながらも、眠っているモルを見て、なんて素敵なんだろうって考えちゃったりするスカちゃんがほんっとに可愛らしいんですぅぅぅ。
でもね、スカちゃんは夢を思い出そうとしながらも、いろんなこと考えちゃんですよね。
こうしてモルと自分が恋人同士になったことを知ったら、スカママはどう言うだろう。きっと夢がかなったととっても喜んでくれるだろう。スカちゃんは時々、スカママはスカちゃんよりもモルのことを愛しているんじゃないかって思うことがあるって、嬉しい思いで考えたりするんです。
でもね、そこから、スカちゃんの考えは違う方向へ行っちゃったりします。
自分はどんな母親になっただろうって。でもね、そのこと自体はそれほど苦痛じゃなくなったそうです。でも、何に怒りを感じているかというと、子どもを持つかどうかっていう決定権を奪われたことだそうです。
実際、スカちゃんとモルの今の生き方では子どもを育てることはできないとスカちゃんは言います。だから、金魚以外のペットは飼ってないわけですね。
モルは思い込んだら突っ走っちゃう生き方を諦める境地にはきていないし、スカちゃんもそんなモルと共に生きることを選んでいるので、それ以上に意味のあることはないって思ってます。
ただ、スカちゃんが後悔して、心が痛むことがあります。それは、モルがスカちゃんと共にいる限り、彼が父親にはなれないってことです。きっと彼は素晴らしい父親になる、それは私には分かっている、ってスカちゃんは言い切ってます。
ただ、彼はまだ自分自身が子供だから、それだけの大人にいつなるかは分からないって言っちゃってますけどね^_^;
それから、夢の中で、ヘンゼルとグレーテルのお話で、彼らがパンくずを来た道にまいていたことを思い起こしたりします。
で、また、道に迷って泣いているところを郵便配達のひとに見つけてもらって家に帰った時のことも出てきました。
夢の中でスカちゃんは自問自答するわけです。
こんなに見知っていて慣れたところを、ふいに自分にとって見知らぬもののように眺めてしまうことになったのはどうしてなのだろう？
このひっそりとした道でただ独り、何か分からないけれど、大事なものを捜し求めているのは何故なのだろう？
心の底からスカちゃんは祈ります。自分がいつかその答えを見つけることを。それから、癒されることを。
そして、さらに、そのふたつのことに耐えられる強さを自分が持てますようにと祈ります。
で、またぱっと目が覚めたスカちゃんは自分が泣いていることに気付きます。
でもね、今度はモルも目が覚めました。
そのまま何も言わずじっとしていたふたりですが、モルの「スカリー、」っていう言葉だけで、スカちゃんは昂ぶっちゃいます。
で、スカちゃんの固くなった胸の先端に触れちゃったモルも一気に急上昇しちゃいます。
もうそれからはスカちゃんを後ろから抱きしめたままの姿勢でふたりはそういうことになっちゃいますぅぅ。
それなりに濃いですけどぉ、美しいですぅぅ。これは肉体的な関係だけじゃなく、精神的にどれだけスカちゃんがモルに愛されて、モルを愛しているかっていうのを再確認するみたいなシーンでございます。
でね、スカちゃんはぱっと思い出すんです。夢を。
それから考えます。
自分はいつでも本当に安らげる自分の家と呼べるものがなかった。本当に自分がいるべきところではないのだと心の奥で思っていた。だから、いつも捜し求めていた。
自分は一箇所に留まってはいない人間なのだと自分で自分に言い聞かせていた。でも、それがいつしか変わった。この先の人生をそこで幸せに過ごすことができる場所というのがあったのだ。
誰かが私の道にパンのかけらを落とし始めて、自分は無意識のうちにそれを追って前へ進んできたのだと。
で、もうおねむになっちゃってるモルに、スカちゃんはヘンゼルとグレーテルの話をします。モルの返事は相変わらずなんですけどね(^_^;)
でもね、スカちゃんははっきりと心の中で自覚していきます。
モルダーはパンのかけらで道を作っていくけれど、鳥に食べられてしまってもそんなことは問題ではない。だって、食べられてしまうパンのかけらはふたりの後ろにあるものだから。もうふたりは後戻りなどしないのだから。
スカちゃんがずっと探し求めてきたのは、そのパンのかけらだった。追っていく必要などない。ただそれがそこにあるだけで心が安らぐものなのだ。
モルダーと私はポケットにそれぞれパンのかけらを持っている。でもそれは、来た道を帰るためのものではなく、また、行くべきところへ導いてくれるものでもない。お互いがお互いのところへ辿りつくためのものなのだ。鳥たちがふたりの間にあるパンのかけらをどんなにあっという間に食べてしまっても、ふたりはほんとうに近くを歩いているから大丈夫なのだ。
私には自分がいるべき場所が分かっている。このひとの隣に。でも、私はもうずっと前からそこにいたのだ。
涙を一筋流しながらスカちゃんはモルに言います。
私はもっと一生懸命に捜し求めるべきだったのよ、モルダー、あなたが私の足元に落とし続けてくれていたパンのかけらを。
小さな頃に、家に帰ろうとして道に迷ってしまったことがあったの。私はそれからずっと、ずっと長い間、迷子のままだった。
でも、あなたが私を見つけてくれた。
そして、今・・・ようやっと分かったの。私は自分の行くべき道をとうとう見つけたのだと。
っていう感じのお話でございますー。
もうね、ほんっとにこんなのよりずっと良いお話なのですけど、これが私の限界でございましたm(__)mm(__)m
☆ HISAYOの感想 ☆
cooさん、いつも詳細なご紹介をありがとうございますm(__)m
ほんとこのお話はNarida Lawさんのお話だけあってすごく深いですね〜(>_<)
スカちゃんがどれほどモルを愛していて、そして今の二人の関係の深さがよーく分かってくるお話ですよねぇ〜(T.T)←既に感涙っ
モルスカ恋人同士、スカちゃん語りっていうのもこれまた美味しいパターンだなと思う私なのですけどモル語りもどれほどスカちゃんを愛しているのか語って、語ってーー♪と思う私なのでどちらも結局のところ、大好物なのやもしれませぬ。（とちょっと古典風にしてみたり）
でもモルスカ同じベッドで眠っているっていうだけでも美味しいですが、後ろから抱きしめられているっていうだけでもいいですねぇ〜♪
もうそれだけでうっとりできちゃう非常にお手軽な私でございます。
だけどスカちゃんは何回も何回も夢を見るんですね。
その夢自体は他愛のないことだけど、なんかお話の流れからするととーっても意味深ぽいような気もいたします。
夢の合間合間にスカちゃんの物思いはね、私まで一緒になってそうそう。スカママってばモルが好きよね〜と一緒にはしゃぎたくなっちゃったりするものであったり、はたまたスカちゃんが子供に対して思うその苦しみを思うと、大丈夫！あなた達は将来とってもとってもかわいい息子を授かるのよー(>_<)と教えてあげたくなったりしていろいろでございます。
それでもって今度はヘーゼルとグレーテルのお話を夢に見るスカちゃんなんですね。
私はこのお話は、子供を森に捨てた両親の残酷さとか、森の魔女の怖さとかなんか怖いお話としてしか記憶にないんですけど大人になって耳にするにつけ、どうやらとーっても奥深いお話らしいということは分かってきました。
でもさすがそこはスカちゃん。とっくの昔にそのことは知っていてそのお話から自分が今、身を置いている状況を考え、それに耐える強さまでも祈るなんていうのはスカちゃんだからこその深さを感じます〜。
・・・・そして大人の時間となるわけですね。
きっと私、このお話を実際に読むことが出来たのだったらこの「あ」のシーンは背中ゾクゾクぅ〜〜ってしてしまうほど、ロマンチックでうっとりして溶けるようなシーンなんじゃないかなって推測出来ます。
っていうか絶対にそうなんです！
それなりに濃さ、でもそれ以上に美しい。そして何よりもそれがモルスカなんですもの、そうじゃないはずがございませんっっ！
そして眠りについたモルダーの腕の中でパンくずについて思いを馳せるスカちゃん。
その答えを導き出せたスカちゃん。
答えひとつひとつに説得力があり、スカちゃんがどれほどの思いや気持ちを積み重ねがらモルと歩んできたかという事がよく分かる重みある言葉の数々だと思います。
探さずとも、追わずとも、それがそこにあるだけで心が安らぐ。
すごくすごく深い言葉だと思います。
そしてスカちゃんは今日、最終的な納得の出来る自分でも気がつかなかった望んでいた答えを手にすることが出来たんだなぁと思いました。
スカちゃんの流した涙はそれだけに美しく、これからどんな困難が待ち受けていようとも二人一緒だったら大丈夫って私も安心させてもらえるとっても素晴らしいお話だなと思います。
ましてやスカちゃん語りであるということが更に、その安心度を増していただけたような気がします〜。
cooさん、深いだけにこのお話を要約するのは本当に大変だったと思います。
本当にご紹介ありがとうございましたーーー(^▽^)/
