☆ 内容を簡単にご紹介 ☆
このお話はねーーー泣、泣、泣。
スカちゃんも辛いのでしょうけど、私の方がもっと辛いです。
分かんないんです、モルとスカちゃんが何言ってるか・・・。
いえね、前書きで作者さんも、このお話はできるだけ曖昧にどうとでもとれるような書き方をしたって書いていらっしゃるんですぅ。
All Thingsからレクイエムまでの設定なんだそうなんですけどね。
夜、人気のないバーでスカちゃんがモルの制止を振り切ってどんどんお酒を飲んじゃっているっていうお話なんです。
あのぉ、国語の試験で「この指示代名詞のさす語を文中から抜き出しなさい」って問題がありますでしょ？その意味する語が文中にない状態がずっと続いていくという感じで二人の会話が展開されていくんです。
でー、多分、多分なんですけど、つまり、All Thingsでふたりは初めて結ばれたんです。でもね、その後そのことについて話し合ったりしてないです。ただ、モルが酔っているスカちゃんの髪をかき上げてあげたり、手を握ってあげたりする様子からみるとそのためにぎくしゃくしているわけでもないようなんです。
ちょっと一部を訳してみるとぉ、
二人とも別の方向を眺めていた。モルダーの視線が暗い天井に向いている間、スカリーの視線は地面を見つめていた。
彼女は長い間じっと自分の左足の靴の大きさと色を眺めていた後、ようやく視線を元に戻した。
「私達はこのことについて一度も話そうとしてなかったわね？」
モルダーが眉を顰めて彼女に視線を戻す。
「何について話すって？」
「これよ。」
「だから、”これ”って？」
「分かっているでしょう。」
モルダーは首を振った。彼女は彼を射すように見つめていたが、その目にはなんの感情も見受けられなかった。
「これよ、」彼女が繰り返す。「今まで話し合わなかったことすべてよ。」
モルダーが口を開いた。スカリーは彼の言葉を待っていた。彼の口から何も出てこず、彼は口を閉じた。
彼の顔に突然理解したかのような表情が表れた。
彼の表情が変わるのを彼女は見つめていた。彼の視線が彼女を稲妻のようにつきさした。彼女を見つめる彼。彼は思い出した。
彼が思い出したことが彼女には分かった。彼女が願っていたように・・・
「きみは・・・きみはあの夜のことを言っているのか。」指でテーブルを叩きながら彼が言った。
「あの時のことは・・・」
「違うわ。」彼女は唇を噛んで彼を見つめた。まだ自分の口の上の血の味がする。
「私が言いたいのは”今”よ。」
「今？」
・・・・・てな感じでずーっと続いていくんですぅぅぅ(ToT)
多分、レクイエムで、モルが「もうやめよう」って言うじゃないですか。
失ったものが多すぎるって。そのことと関係がある会話なんじゃないかと思うんです。
スカちゃんが、起きてしまったことは起きてしまったけど、でも、変えたくないものがあった、あのときに戻りたいと思うことがある。
どうすればいいの？って答えを知っていてモルに訊くんです。
モルはスカちゃんがきっと傷つくと分かっているけど、スカちゃんの求めている答えを言うんです。
僕らは二つを手に入れることはできない。だから、そうしたければ線を引くしかない、って。これってレクイエムの「もうやめよう」の反対の結論なのかな、とも思ったりしたんですけど、どうもそうでもないような気もしたりして・・・。最後はね、テーブルに突っ伏しちゃったスカちゃんを撫ぜてあげるモルに
「ごめんなさい、モルダー、」彼女の声は疲れて小さかった。
「今夜のこと本当にごめんなさい。」
「謝らなくてもいいんだよ。きみには必要だったんだ。僕も必要だった。」
「私が酔っ払うことがあなたには必要だったの？」
「いや、」彼女の頬に彼の手が触れる。
「僕に必要なのはきみだよ。」
スカリーはもう一度目を閉じた。
「じゃあ、もう大丈夫なの？」
「ああ、たくさんのことが大丈夫になる。」
スカリーは笑みを浮かべた。
「ええ、分かったわ。」
なんか、私、分かったような分からないような感じなんですけどね、
HISAYOさんはもっとちんぷんかんぷんだと思いますぅ。すみませーん。
で、最後はこういう風に終わるんです。
―――いつだって、それはもう一度始まるものだ。
どんなに強い二人でもへこむ夜があるってことなんでしょうかねーーー。
こんな中途半端なご説明で申し訳ございません。
もし、我慢ならんということでしたら、もう少し詳しくご説明、というか「直訳」しますぅぅぅ・・・。
☆ HISAYOの感想 ☆
いえいえ、cooさん。我慢ならんって事は全くないです。
なんかね、このモルスカ二人の雰囲気っていうんですか？そんな感じがもう伝わって来ちゃう感じです〜(T.T)
なんか辛いですよね。さすがレクイエムって感じがします。
宿縁（あえて邦題）で結ばれた二人がその後何も話し合っていないっていうのはShipperとしては辛いものもありますけども、なんか本編に沿って沿って沿って行くとそういうのもありなのかもしれないと思いますよね(>_<)
でもそれを後悔している二人ではないことがホッとさせてもらえるし、すでに一線を越えている二人だからこそのモルスカなりの距離の近さも感じられますよね。
二人で飲んでいることとかモルがスカちゃんの髪をかき上げているとかそう言うことだけじゃなくてこのお話の中から感じられる何かがあるような気がします。
結ばれた＝ラブラブハッピーっていうモルスカじゃないっていうのもそれなりに二人らしいかなって思ったりもしますし、そして二人の間だけで分かり合える私にはなんか垣間見る程度しか理解出来ないこの会話。
cooさんの解説で幾らかは理解度は増したような気がしておりますが、それでもねぇ。難しいですよね。何を示してスカちゃんはどんな答えをモルに求めているのか？
“ 僕らは二つを手に入れることはできない。だから、そうしたければ線を引くしかない ”
っていうモルの答えは私はモルの口から聞くのは悲しくていやなんですけどねぇ(T.T)
でもスカちゃん的には悲しくてもそれを求めているのですね。・・・と言うか、それしかないと思っているスカちゃんだけどそうじゃない何かをモルが答えてくれるかもしれないって思ったりもしていたのかな？
でも最終的にはモルもスカちゃんもこれでいい。と思える道を二人で見いだして納得しているみたいなので私もなんかそれでいいかなって思えるようになるっていうかそんな気がしてきます。
涙涙で納得しているのではなくて、スカちゃん、笑顔だし・・・。
「たくさんのことが大丈夫になる。」
というモルの言葉にもすごくすごく励まされるというか。
なんかこういうモルスカの会話ってモルスカは良いのかもしれないけど、でも私はー(TOT) って思ってしまう事、多々あるんですよね。
でもこのモルの言葉で悲しかった気持ちが一掃されるっていうのですか？そんなところがありますです。
それにその答えの前には「僕に必要なのはきみだよ。」っていうモルの言葉もあるでしょう？だから２つを手に入れる事は出来ない。一線を引くしかない。っていうモルの答えがあったとしてもね、なんかね、手に入れなくても一線を引いてもモルとスカちゃんは大丈夫って思うのです。
いつか２つも３つも手に入れてくれると思うし、引かなくてはと思っていた線もまったく引く必要なんかなかったんだって言う時が来るような気がするんですよね。
と言うか、もしかしたらこういう時間ってそれなりに深みとか色合いとかは違っていたかもしれないけども、何度か過ごしてきた二人なのかもとも思えるっていうのですか？
そのたびに、モルとスカちゃんはこうしていろいろな状態や時間を費やしながら良い意味で浄化して共に歩いてきたのかな〜？って。
作家さんはレクイエムを知っていた後に書いた作品みたいだから、あの別れの時間をどうしても強いられてしまったモルとスカちゃんだけど、こうしてこういう時間を過ごしてそしてああいうことになって・・・
でもなんか大丈夫なのかも。
モルがスカちゃんの元に戻ってくる事は絶対の摂理がもう組み込まれているのかも？
なんかそう思えるような気がします。
―――いつだって、それはもう一度始まるものだ。
この最後の言葉が全てを保証してくれるなって思えてくる私でした。
cooさん、ご紹介ありがとうございました(^^)
